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6月 留学報告書

 最後の1ヶ月は、文字通りあっという間でした。気温が上がって天気がいい日もあったので、屋外で楽しいことがたくさんできました。湖や川に行くこともできました。帰るのが寂しくてもっといたいとも思いますが、久しぶりの日本もとても楽しみです。
 周りと比べても比べなくても、私のホストファミリーは大当たりでした。荷造りをかなり手伝ってくれて、私がいなくなると寂しいと言ってくれました。でもまた会いに行くと思うし、会いに来てくれると言っていたので、今生の別れではないと自分に言い聞かせました。カナダに新しい家族が増えたので嬉しいです。犬に会えなくなるのがとても辛いです。一緒に寝たり遊んだりして、毎日癒してくれました。元気な様子が分かるように、ホストシスターが犬の写真を送ってくれると言ってくれました。
 現地の友達や留学生の友達ともう同じ場所では会えなくなるという実感が最後までなく、でも飛行機で離れてからスナップチャットでマップを開いて違う場所に散って行ったのを見てようやくどういうことなのか気がつきました。特に最後の3週間は恋愛で忙しかったので、もっと時間があればできることがあったのにと少し悔しくなりました。出身国が違うと価値観が違うのは当たり前ですが、恋愛となるとまただいぶ大きな違いがあるのが面白かったです。自分の好みや譲れないポイントもはっきりしてきて、これからに活かせるかどうかは別として良い経験になりました。
 帰りの飛行機で、トビタテで一緒だった留学生の友達と隣の席で、今までの経験を振り返って思ったことがあります。日本に帰ってからの生活で、逆のカルチャーショックがあるのではないかという不安です。カナダでは許されたことでも、日本では良くないとされていることがあります。例えば、学校で授業中に飲食をすることや携帯電話を使用すること、昼休みに外食をすることなどです。それ以外にも、椅子の座り方の違いや、カナダでは机に座っても怒られないことなど、生活の中の些細なことがあります。言ってしまえば少し下品で大雑把な人間に仕上がったので、日本では少し目立ってしまう恐れがあります。悪気がなくても、他の人を傷つけてしまったり、失礼な行動をとってしまったりしたら嫌なので、無理をせずありのままでいながらも常識のある人間でいられるようにしたいです。
 この10ヶ月をひと言でまとめるなら、「人生の夏休み」だと思います。ずっと寒かったので冬休みかもしれませんが、長さで言うと夏休みです。日本の学校生活から離れて、とにかく自由で開放されて、探検して発見して、特にしないといけないことも追ってくることもありませんでした。日本に帰って急に忙しくなったり、しないといけないことがあるわけではありませんが、なんだか長い休みが終わるような感覚です。あの場所であの時だから出会えた人と物と体験が、もう二度と同じようにはならないと思うと寂しい気持ちになります。最高の思い出がいっぱいできました。決して余裕があったわけではないのになんとか留学させてくれた母親と、応援してくれた周りの人たちに感謝しています。
 

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