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ガイド本にはない感性でカードを読み解くシリーズ   



本日のカードは
Mnemosyne  ムネーモシュネー
〜ThePast 過去世

GODDESS女神のパワーオラクルカードより


ギリシャ神話の 記憶の女神
9柱の文芸の女神たちの母


まるで過去世からの導きのような運命を変えるような出会いを果たしたと思うほど特別な人と出会ったことはないだろうか?

素敵な結末に描かれることもあれば
運命に翻弄されて離れ離れになっていくこともある。

離れ離れになったのなら深く心を抉った傷を癒すことは簡単では無いだろう。

どんなに前向きに人生を捉える自信家にも、それは訪れる。

外の喧騒に取り繕うことは出来ても1人静かな夜には

来る日も来る日も頭から離れない
どうにもならぬ苦しみと絶望を感じる日々の繰り返し


世の中の素晴らしい芸術や文学の数々は
そのような行き場のない 
もがきと苦しみ 憎しみ 怒り せつなさ 悲しみ 傷ついてもいいからと見込みのない状況に囚われる想い
募る想い 焦がれる想い

何かに掻き立てられたように今にも狂い出しそうな自分を解放する為にひたすら何かに表す。

集合的な何かが それに共鳴し
やがて皆んなの喜び癒し共感になっていく。


何処からか情熱の記憶が蘇る
これは過去にも 自分は情熱を注いでいた事だった。

何度も何度も輪廻を繰り返す中で忘れ去られた記憶が再び蘇る。
ずっと忘れていた自分自身の中の情熱
創造力や芸術性は決して一部の人の為だけではない


あなたの中の情熱を思い出してとムネーモシュネーは伝えています。

深い悲しみや絶望 喪失体験を
あなたは

深い影を落としたまま何年も何年も時を止めて生きますか?

それとも


悲しみや絶望を超えていく先にしか見えてこない あなたの本来の力と喜びを見出して大きなギフトに転換して行きますか?


辿り着いた場所で
私が私を思い出す。
その時苦しみは愛と光に昇華していく 




*神話的背景


ギリシャ神話 記憶の女神ムネーモシュネー


 「記憶」の擬人化された女神。ゼウスは彼女とピエーリアPieriaで九夜つづけて枕を交わし、1年後に9人のムーサたちが生まれたという。(『ギリシア・ローマ神話辞典』)
 


霊感をうけた詩人には未来を預言する力があるという考えの裏には、記憶の女神であり

ミューズたちの母であるムネーモシュネーの存在がある。

この女神の役目は、個人の記憶を強めたり、消えてしまった過去の記憶を順番に呼び戻すことではない。


永久に変わらぬ現実を見ることができる特権を詩人に与えることである。

それは預言者の特権と同じものである。女神は原初的存在に触れることを詩人に許す。


普通の人間はほんの少しだけそれを垣間見ることができるが、すぐに時間の流れがそれを隠してしまう。



記憶の役割は、私たちが考えているように時間を飛び越してさかのぼることではなく時間から遠く逃避することによって、現実を明らかに見ることであるという考えは、哲学的想起(ajnamnhvsiV)のなかに姿を変えてふたたび見いだされる。


プラトーンの記憶とは、魂が肉体から解放されて旅するときに見ることができる永遠の真実を思い出させることである。

不死についての新しい教義と、記憶力の働きは、明らかに結びついているということを、プラトーンははっきりと示した。

この考え方はホメーロスからイオーニア学派に至るギリシアの思想と、はっきりと一線を画している。(ジャン=ピエール・ヴェルナン『ギリシア人の神話と思想』



*ムーサ  9柱の文芸の女神たちのことを示す

文学、音楽、学術、舞踏、抒情歌、歌唱 などにより愛情を表現をしたり 音楽理論に関連する芸術全般を示すさ

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