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「これ話さない?」雑談は凝り固まったものをほぐしてくれる


明日、介護福祉士をゲストに招き、「介護」をテーマに話すイベントを行う。というか、わたしが介護について聞きたいことを聞きまくるイベントになるといったほうが良いかもしれない。w

介護ビギナーズナイト-05


皆さんは「介護」ときくとどんなイメージを持つだろうか。

身の回りの世話を全てしないといけない。
老々介護や介護施設で起こる事件など暗いイメージがある。
精神的なストレスが大きそう。

そんな風に思う方もいるかもしれない。わたし自身、介護ときくとニュースで見るようなマイナスイメージが頭に浮かんできて、あまりいいイメージを持てない。

それに友人や会社の同僚、恋人といった身近な人と、普段こんなテーマで話しをする機会もないから、みんなが介護に抱くイメージも、実際にどんなことをしているのかもよくわからない。

そう、介護ってよくわからないのだ。


でも考えてみてほしい。日本はこれだけ少子高齢化が叫ばれ、2025年には団塊の世代と言われる方が75歳を迎え、人口の3割が高齢者という超高齢社会へと突入する。高齢者医療や社会福祉といった費用がかさみ、社会保障の財政を圧迫、最悪破綻しかねない状況が差し迫っている。

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参照:内閣府 社会保障給付費の推移等


さらには子育て世代が介護も行うという、スーパーハードモードな時代が近い将来やってくる。共働きが一般的になった今、子ども一人育てるにも苦労するのに、そこに介護が加わるなんて、未来暗くない?日本鬼畜じゃない?考えたら頭痛くなってきた…。

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つまり、わたしたちがいくら介護に関心がなくても、暗いイメージを持っていても、いつかはやってくる。無関係ではいられないのだ。

知らないのは怖いし不安だ。だからまずは話してみること、そして知ってみることから始めてみようと思う。


「介護ってコロナに似てるよね」

イベントを行うにあたり、わたしだけの目線で話しを聞くにはテーマが大きすぎると感じ、周りの人は介護についてどう考えてるのか・何を知りたいのかを知るべく、1時間ほど介護についての雑談会を行った。

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雑談会の参加者の中には、認知症のおばあさまがいて、小さいころ家族みんなで自宅介護をしていた方がいた。

今ほど認知症という病気に対する知識も薄く、おばあさまの症状を友人に話しても「(子どもや孫の名前や存在を忘れるなんて)ありえない」と理解してもらえなかったという。仕事が忙しかったり子育てが大変だったりする中で介護をすることは、家族にとっても精神的なストレスがかかっていた。結局施設でお世話をしてもらうことになるのだが、近所からは「家族を介護せずに施設に入れるなんて…」とウワサもされた。

突然訪れる介護は、何の心の準備もないまま始まる。

「そもそも介護はどんなものがあるのか」「いくらかかるのか」「誰か介護をするのか」「介護と仕事と生活のバランスはどうとるべきなのか」

何もわからない状態で行われるため、介護される側もする側も不安が大きいだろう。近所の人の目もある。あまり周りに助けを求めにくいかもしれない。

ーーー

わたしたちが直面している新型コロナウィルスも同様で、どうすれば感染するのか・どう予防すればいいのか・かかった場合どうすればいいのか、何もわからない状態でコロナが日本にやってきた。

自粛要請が出され県をまたいだ移動が制限されたときは、県外ナンバーだというだけで叩かれたり、感染者が特定され非難されたり、周りからの目が精神的なストレスになることもあった。

しかし今はある程度の知識や理解が進み、「コロナとどう共存していくのか」を考えている人も増えているように思う。

介護だって、知らないうちは怖いけれど、知れば準備も対策も打てる。100%介護に従事するのではなく、介護と共存するために、どうライフスタイルを見直すのかを考えられるようにもなる。


介護にはエンターテイメントが足りない

介護施設やデイサービスでの娯楽が少ないという話から、ワクワクするような話に繋がった。

調べてみると、レクリエーションはお遊戯のようなものが多いと感じる。なんというか、学校的なレクリエーションというか…。
もし自分が介護される側になったら?そう考えると、お遊戯では物足りないだろうなあ。(とはいえ、機能訓練という目的で行われているため、仕方ない部分もあると思う)


ゲームセンターや麻雀のようなことができるスペースを作るのもいいし、化粧したりネイルを楽しんだりできるスペースがあるのもすてき。近所の人と一緒に畑仕事するのだって楽しそうだ。

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友人が借りた畑を手伝わせてもらったことあるけど、楽しかったなあ

今だとオンラインが大分浸透してきているから、ようちえんや学校といったところと繋いで合同で授業受ける、なんてこともできるんじゃないか。施設利用者が相談員となって恋愛相談や仕事の相談をするのもいい。わたしが受けたい。

それこそ自宅介護している方だったら、お茶友だちをオンラインで繋げて話し相手になってもらうことで、少し自分の時間を確保できる、なんてこともあるだろう。SNSの使い方を伝えて生活に刺激を与える、なんてこともあるかもしれない。(実際に参加者の親はインスタに最近ハマり、共通の趣味をもった友人ができたという。とても楽しそうだと話していた。)


…みたいな感じで、実現可能かは置いておいて「こんなことできたら介護も楽しめそう」みたいな話があがった。


わたしたちの世代は、気軽にいろんな人とオンライン上でもリアルでも新しいコミュニティを作ったり移動したりできるが、親よりも上の世代ってどうやってコミュニティを作っているのだろうか。ゲートボールしてるところって、町内会だったり取りまとめてるところがあるのかな。

子育てと同じで、いかに介護される側もする側も「孤独感」を抱かないかも大切だと思う。ママ友みたいな、介護する側のコミュニティとか、ちょっと困ったなって思うときに助けてくれる近所のコミュニティや気軽に利用できるサービスとかがあると、自分の生活を送りながらも、無理せず介護できたりするのかもしれない。


雑談する前と後では、まるで介護のイメージが違う

「これ話さない?」こんな感じで気軽に誘った介護の雑談会。

やってみたら、思った以上によい時間を過ごせた。だって、みんなが介護についてどう感じているのか知りたかっただけなのに、介護についてワクワク楽しく話せるなんて。暗いイメージとは正反対の、明るい気持ちにさせてくれた。


自分で知ろうとすること、そしてそれを周りと話してみること。そうすることで、自分では思いもしなかった世界が見えてくるし、問いも見つかる。

明日は実際に現場で働いている介護福祉士の方をゲストに、雑談会でもらった問いや想いを話してみようと思う。今度はどんな世界が見えるだろうか。


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介護ビギナーズナイト-05

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