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2.眼鏡女子罪 #絶望カプ
夕食の片づけを終えて再びちゃぶ台を囲む。
「最近夜になると目がしょぼしょぼするの」
「老眼かよ」
「さすがにまだと思いたいけど」
「お前裸眼だろ?老眼早いぞ」
「まじかー。でも人生初眼鏡、それはそれで楽しみよ」
「そんないいモンじゃねーよ」
「眼鏡モテとかないの?眼鏡の下は美少年とか」
「漫画かよ。ないよ、そんなん。眼鏡はいつの時代も非モテです」
「えー?そうかなあ。あ、だから黎はコンタクト派なわけ?」
「別にモテたくてコンタクトなわけじゃねーし。寝る前とか眼鏡だし」
「え、見たい!眼鏡!」
「なんでだよ、やだよ。めんどくせー」
と言いつつ結局洗面所に向かう俺。普段眼鏡で人前に出ることは全くと言っていいほどない。
「……う、なんだこれ、すげえ恥ずい」
「何を照れることがあるのよ。さあ、出でよ眼鏡男子ー!」
「いやマジなんてゆーか裸を見られるのに近い恥ずかしさというか……ノーメイクの女子の気持ち的な?ってオイ、なんか言えよ」
「……やばい」
「あ?」
「わたし眼鏡好きかも……新しい黎がいる……。なにこれ逆ギャップ萌え?」
「萌えんな! つーか逆ギャップってなんだよ! ダサイってことか」
「ちょっと私にも眼鏡貸してみて」
「え、あ、やめろ、ちょ、あぶねーから……」
「どう?似合う?ねえ」
「……似合わない、全然」
「えー」
確かに。逆ギャップ萌え、わかりみ…。
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