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10:母のお引っ越し騒動記

【書類編2】

明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願い致します。

このシリーズも気がつけば10回目になった。なんやかんやと色々あるもんなんだなぁ。自分の記録のために書き始めたが、こんなに長くなるとは思いもしなかった。実際にお引っ越しが完了して落ち着く頃は、いったい何回目にまでなるんだろう。お楽しみに!?

前回の記事です。

【書類編1】の続きです。

母から「送りましたー!」と連絡があった翌日、レターパックが届いた。なんと全てのコピーを見やすく薄いファイルに入れてまとめてあった。さすが元秘書。80代後半に入ったのに、パソコンはできるし、スマホも使いこなすし、語学も堪能。私は母と同じ歳になった時にそこまでできているだろうか。無理な気しかしない。我が母ながら尊敬する。

本題に戻って、、ここで初めて母の財政状況を全て把握できた。今回、サービス付きマンションに申し込むことになって、心からよかったと思えたことの一つがこれであった。いったいどれくらい残ってるのか、どこにあるのか。

同年代の友人たちとも最近はこういうお話ばかりになる。親の介護、親の将来、親の財政状況の心配、そしてどう切り出すか。親子といえどもこの手の話は気軽に話せないところが多いと聞く。私の周りでもそうだ。金銭のお話は生々しいが、これ本当に大切だと思う。親と意志の疎通ができなくなってからだと、想像しただけでも大変さが分かってゾッとする。話しにくいし聴き出し辛い話題だがするべきだと思ってのに、なかなか切り出せなかったから今回はこの件だけをとってもできて良かった。

退院した日、見学を終えて車で送って行った夫に母がポツリと言ったらしい。「これでwillowに全部知られちゃうわね」てへぺろって表情だったらしいが、こんなに尽くして(ただの事実として)お金をねだるどころか結構いいプレゼントを年に数回渡したり、いいレストランでもご馳走してる娘に対してすらである。威張るつもりも恩に着せるつもりもないが、プレゼントもレストランもかなり頑張ってるつもり。

どういう気持ちなのかは正確なところは分からないが、その娘に対してさえもそうなのか、、、。ただ単にいくら持ってるか知られるのが恥ずかしいと思ってるのか、知られたくないだけなのか、取られると思ってるのか。できれば最初の気持ちであって欲しいと思うのであった。

ちゃんと必要書類が揃ってるかチェックし、記入漏れや記入ミスを訂正し、隠さなくてはならない番号をマスキングしてコピーし直して、、、と手を加えた。そしてそっと一式をコピーした。この時点の記録として自分用に。これで残高に変更があっても、母がどこに預金してるかは把握できた。

想像だが、母も安心したのではないかと思う。今まで一人で管理してたが、将来のことを考えたら子供のうち一人には把握しておいてもらわないと、と心のどこかで思っていたようだ。そうなるとsiblingsの中で唯一日本にいる私だろうと。お墓や実家の管理は、結局日本にいる私がやらざるを得ないし、何かあったら動けるのは(たとえパンデミックが無くとも)私だろうから。

ともあれ、私の書類に続いて母の書類も揃った。