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自分のために、寄附を続けている話

国境なき医師団に毎月2000円寄附をすること3年になる。

きっかけは会社から臨時ボーナスをもらったことだった。

予想外の収入にウキウキしながらハイブランドのコスメを買った私は、お店の外で国境なき医師団で募金活動をしている方に声をかけられた。

いつもなら何となく目を逸らして通り過ぎるのだけど、なんだかその日は、やるなら今かも、と思ったのだ。

というのも当時読んでいた本に、真のお金持ちは寄附等をすることでかなり社会貢献しているが、中間層ほどお金を溜め込んで自分のためにしか使わないという内容が書かれており、グサッときていたのだ。

高いコスメを買う余裕があるのに、困っている人にお金を使わない人間でいいのだろうか。

そんなことを思い、話を聞いてみることにしたのだ。

スタッフの方は、今は毎月引き落としで寄附もできると丁寧に教えてくれた。
「生活が厳しい時は、電話一本でやめることもできます!」
という文句に何となく誠意を感じて、その場で寄附を申し込んだのである。

そこから毎月口座から引き落とされること3年。続けてみて分かったのは、寄附というのは結局自分のためにしているということだった。

以前は、世界各地で紛争や自然災害が起こるたび心を痛めて、医師やスタッフの方を尊敬しつつ、どこか自分は助ける勇気も行動力もないと思って落ち込んだりしていた。
その感覚が無くなることはないけれど、微力ながら貢献できていることで、少し前向きにニュースを見ることができているように思う。

毎月の引き落としとなると、正直、自分のお金が結局どのように使われて何に貢献しているのか不透明になり、関心も薄れていると感じる。

つまり私は、実際の結果よりも、貢献しているという事実のために寄附していると言っても過言ではない。

でも困っている人にとって必要になのは、結局こちらの思いよりも直接的な支援なわけである。
そういう意味では、私の感情に左右されない引き落とし型の寄附は理になかっていると思う。

私は働いて得た給料を微力ながら社会貢献に使っている自分が好きだ。
これからも細々と続けていきたいと思う。

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