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仏の座

季節は冬ですが、庭の草むしりをしておりますと、早くも仏の座やオオイヌノフグリの双葉が芽を出しています。

可愛い花なのですが、油断するとあっという間に、雑草と化した仏の座たちに占領されてしまいます。

生き残り戦略に関しては、わたしよりも賢い彼らです。時間差で双葉を出してくるので、どうしても引き残りがあります。

でも、それくらいがちょうどいい感じです。

たくさんあると雑草ですが、控えめに咲いた仏の座やオオイヌノフグリは、ちゃんと名を呼んでもらえる存在になるのです。

ところで、今年も残すところ、あとわずかとなりました。大掃除の手前の小掃除を細々とやっています。

フローリングを拭いてみたり、網戸一枚だけ拭いてみたり、それだけの癖に褒美は立派なもんです。


大掃除今日の褒美はローソンで

(おおそうじ きょうのほうびは ろーそんで)

季語は「大掃除」です。スイーツのカロリー表記は有難いですが、ご褒美を買う気持ちがへこみます。

とはいえ、今日はローソン、明日はセブン・イレブンと新作スイーツを試すのもモチベーションアップには効果的です。

どうも最後の助詞「で」が気になりますが、「よ」と軽く流すとよいか、いや、さらりと「今日はローソンで、明日は、ファミマで」みたいな「で」でよいか。それとも、どれもボツか、、一語に悩みます。


指を嗅ぐ爪の間に仏の座

推敲(コメント欄で推敲しました!)

仏の座爪の残り香青臭し
仏の座爪のあたりの青臭し

(ほとけのざ つめののこりが あおくさし)

季語は「仏の座」です。

草むしりをしていて、鼻に近づけた手指から仏の座が香ってきました。

手袋をせずに草むしりをすると、土に水分を奪われて手指がカサカサになります。でも、直に土や草に触れるのが好きですね。


枯れ葉食い地球をつくる蚯蚓かな

(かれはくい ちきゅうをつくる みみずかな)

季語は「枯れ葉」です。どうも長い生き物は好きではありませんが、ミミズだけは尊敬に値する生物だと思っています。

確か、ミミズは古代の遺跡を守るのに重要な役割を果たしたのではないかとも考えられています。

ミミズが動き回ることで土が軟らかくなり、排出した糞が地表を覆うことにより、遺跡や遺物を徐々に土に埋めて、風化を免れさせることを助けた、というのです。

今後の宇宙開発にもミミズは貢献するようですし、おちおちしておられません。

ふと、あと少しで前澤さんが宇宙から帰ってくることを思い出しました。宇宙と云えば、ミミズでしょう!と、詠みました。


しんしんと寒さも楽し「食べタク」よ
しんしんと寒さも馳走「食べタク」よ

最後に、わたしの県で始まった「食べタク」クーポンで一句です。季語は「寒し」です。

食事とタクシーの合わせ技みたいなクーポンです。わたしは飲んだらお泊まりしますが、大抵の人はタクシーや代行運転を頼みます。

政府に比べて地元に密着した自治体はフットワークも軽く、さっさと経済を回します。

クーポンを買い損なったわたし、全額自腹で経済を回して参ります。