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のら・野良


「のら」には色んな意味があります。

よく耳にするのは「野良猫」や「野良犬」、昔はバリバリ抵抗感があった「野良仕事」、あとはひらがなの「のら」かしら。

「のら」は仕事もしないで遊び暮らすこと、またはその人のことでだそうです。どら息子とか、放蕩息子と呼ぶのは聞いたことがありますが、「のら」ですか。

ところで、農家の出のあたしにとって、野良仕事と聞くと、首に手拭い、腕に腕貫、頭にツバの広い帽子、モンペをはいて、ひたすら汗と泥塗れのイメージです。

でも、「野良仕事」とは、野が、自然が良くなるための仕事という人がいました。

なんて素敵な響きでしょう。

野や自然を良くするためなら、汗水垂らして働くのも楽しいというものです。

手付かずの自然もいいですが、里山のように人の手が入った自然は、野生の動物や植物、昆虫たちにもやさしく、また、無用な諍いを起こさないための境界線の働きもあると思います。

「ここから先は、人間の住む場所ですよ」

以前、あたしの家の横の田んぼは草ぼうぼうでしたが、持ち主が年に数回、草刈りをするようになりました。すると、どうでしょう、背の高い草むらを走り抜けて我が家に遊びに来ていた狸が来なくなりました。

恐らく身を隠す草がなくなったので、危険と感じたのでしょう。猫のマールとのバトルもなくなり、ホッとしました。

今、時間だけはたっぷりあるので、疲れない程度に、毎日、家のまわりの草刈りをしています。刈った草はそのまま地面の上に放置、すると蚯蚓や微生物が分解してくれ、やがて立派な土になることでしょう。

表土、土は1センチ増えるのに100年ほどの時間が掛かると聞いたことがあります。

今、世界のあちらこちらの土が汚染されて、地球は残念な土で覆われています。まるで、お手入れをしてこなかったあたしの顔のようです。

美しい顔ではなく、美しい表土に覆われた、美しい地球になる近道はありません。地道な手入れが必要です。

もしも、みんなが副業で野良仕事をしたら、野が、自然がもっともっと良くなって、野も自然も、あたしたちも、未来の子供たちも、みんながハッピー。

さあ、みんなではこうよ!モンペ!
なんてね~


明日は仕上がるかな