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庭いじり


日の出前のの字のの字の草むしり


猫のマール、夜が明け始めるとわたしの顔をちょいちょいと撫でます。おしっこかな。

昨日の豪雨のあとは地上の熱気がなくなり、夜も寒くて布団を被って気持ちよく寝ていたのに、仕方ないなあ。

扉を開けてやるといそいそとお出掛け、少しすると走り込んできます。余程すっきりしたのでしょう。

カリカリと餌を噛ると、また窓ぎわのお気に入りの場所で寝始めます。こちらは目が覚めます。

早朝5時、雨上がりでない日でも、高原の朝みたいな我が家の庭、外気は涼しくて、草引きにはボッチリです。

ちゃんと長袖、長ズボンに着替えればいいのですが、隣の家から距離も離れていて、ついノースリーブ、短パンで庭へ。

誰も見ている人はいませんが、腹を空かせた雌蚊に見つかってしまいます。左手で雌蚊を払いながら、右手で草を引きます。

ただ草を引いても詰まらない。引く草を決めては、のの字のの字に引いていきます。嫌になるとすぐに止めるので、まばらに草引きをした庭が出来上がります。

このまばらが土の保水に役立ってるんや!と得手勝手な解釈です。

ズボラな思考は祖母ゆずりだろう。


「父の膳塩飴しおあめ添えし朝曇り」


父が元気だった頃、今日は暑くなりそうだなと思うと、「塩分補給しいや」と塩飴を膳に置いてから出勤しました。

わっぱ弁当にお昼の用意をしていましたが、たまにボケが勝つと時間の感覚が失くなり、夜に帰ってくると弁当がそのままですえ臭くなっていました。

「いつの間にお昼になっちょったろう」

おどけた表情の父。扇風機だけの部屋でよく寝れるもんやなあ、よく熱中症にならんもんやなあ、と感心しました。

亡くなったのが夏なら熱中症?と疑われそうですが、正月に病室で亡くなりました。家で亡くなることを想定していたので、拍子抜けでした。

もう少し娘の手を煩わせてもいいのに。