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春と花嫁さん

我ながらよく続くと感心していますが、夜、仕事から帰ってきて、一息ついてから絵筆をとるのが習慣化です。

俳句は頭を捻らないといけませんが、絵なら無心で描けます。下手でも、下手なりな絵になるのが楽しいです。

ただ、コメントしづらい絵もあるでしょう。無理せずにスルーしてくださいね。


春暁の白無垢姿睫毛かげ

(しゅんぎょうの しろむくすがた まつげかげ)

季語は「春暁」です。

雛祭りの句を作ろうと思ってもロクな記憶がありません。ふと、子どもの頃、お嫁さんを見に行ったことを思い出しました。

今から思うと、すこし晒し者みたいな感じもありますが、自宅で美しい白無垢姿になったお嫁さんを見に行ったものです。

一緒に遊んでもらった近所のお姉さんが嫁ぐ日の晴れ姿を見ることで、「わたしも!」と思わされていた気もしますが、今のように、ピースをして写真を撮ることもなく、静かに俯く姿は控えめで、綺麗でした。

春光や白無垢姿睫毛かげ

季語を「春光」に変えてみました。どうも、俳句の先輩が薄暗い春暁のなかの花嫁さんは怖いようなので、明るい時間帯にしました。


紅さいた幼なじみや初桜

(べにさいた おさななじみや はつざくら)

季語は「初桜」です。

近所のお姉さんですが、幼なじみとして詠みました。昔は今のように化粧をしている人も少なく、見知っている人が化粧した顔を見るのは、嫁ぐ時だった気がします。

ほんの数年前までは一緒に遊んでいたのに、化粧をしたその人は大人に見えました。


花嫁の双肩まろし花筏

(はなよめの そうけんまろし はないかだ)

季語は「花筏」です。

不思議なんですが、花嫁さんの肩って、誰の肩を見ても撫で肩で丸みを帯びています。

ただ、そのまるい双肩と花筏の取り合わせが微妙です。しっくりくる季語がなく、自分のイメージと合ったのが花筏でした。


薄化粧頬にぽんぽん春の色

(うすげしょう ほほにぽんぽん はるのいろ)

季語は「春の色」です。

何てことない、読んだまんまの句です。さてどんな突っ込みがくることやら(笑)。

あまり化粧が好きでも、得意でもないわたしです。化粧品もめっちゃシンプルで、何年も前に買った頬紅がまだあります。それでも、春になると新色に目がいきます。


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もし、わたしをお雛様にしたら、こんな感じでしょうか。嘘です。