夏が来れば
気づけば今年も折り返し地点を過ぎており、仕事して、ご飯を食べて、排泄して、寝る。その繰り返しをやっています。
あっ、たまにはリンパマッサージに行ったりするし、隠れ家的な喫茶店でランチするし、ドライブもするし、ちゃんと暮らしが色褪せたりしないように、ぬり絵みたいに色をつけています。
それでも、待っていてくれる猫のマールが居なければ、日々の暮らしは詰まらないものになっていたかもしれません。
でも、彼女のおかげで頑張る理由があるし、思わずクスリと笑う、愉しい日々を過ごしています。
藍色の浴衣はつ恋鼻緒ずれ
夏が来た!袖を通したくなるのが浴衣です。でも、着物の国に生まれたくせに、どうにも浴衣が似合いません。
浴衣、着物を着て、美しいシルエットになるにはそれなりのお肉が必要です。
なんて言うと失礼かもしれませんが、着付けしてもらうと「たくさん肉襦袢がいるね」と必ず言われました。
着物を着こなすには貧相で残念な体格、でも裏を返せば、洋服は似合う体格、なんて自慢してしまいました。
補正することなく、自分の身体に合うものを着れるのが一番ストレスもないし、美しいと思います。
日本だけでなく海外でも、女性たちは男性が好むもので身体を覆い、行動も思考も抑圧をされてきたように思います。
行動や思考が抑圧されると感情まで抑え込まれてしまい、自分を見失いそうです。でも、押さえ付けられた自我は黙っていません。
自我、自分の魂の所有者になるため、女性は自分を覆っていたものを剥ぎ取って、好きなファッションに身を包み、大きな口を開けて笑うようになったのでしょう。
なんて、着物が似合いそうな、ぽっちゃりとした同僚を眺めながら妄想です。
そういえば、看護師がパンツスタイルを手に入れたのは、ほんの20年前かそこらのことと思います。
看護学校のときはオーソドックスな白衣でしたし、戴帽式もありました。就職先の病院も白衣のワンピースでした。
でも、入社して数年、看護師達が声を上げてパンツを勝ち取りました。医者や男性の患者さんからは反対の声がありましたが、病院は女性スタッフが多いので勝ちましたね。
もちろん、ワンピースが好きな看護師はそれまで通りのワンピースも選択できました。
5着の支給があったので、看護師によってはワンピースとパンツスタイルをミックスする人もいました。
色も白一色からピンク、ブルー、グレーなどバリエーションが豊富になりました。たかが制服ですが、ささやかな個性が見えるようで面白かったです。
その病院は看護師の制服にしても、カルテの開示にしても、告知にしても、先進的な取り組みをしており、多くのことを学ばせて頂きました。
今のわたし、仕事の性質上、パンツスタイルですが、私生活はほぼスカートです。
自分の着たいものを自由に選択する、そんなこと当たり前だと思っていましたが、ほんの100年かそこら昔は女性にはその権利はありませんでした。否、今もない国があります。
世界は進歩して、寛容になっているようで、実はおたまじゃくしの前肢が出始めたほどの成長しか遂げてないのでしょう。
網目模様のメロンも好きですが、どちらかと言うと安価な真桑瓜が口に合います。
農家だった我が家、いろんな種類のメロンを作っていました。網目がうまく入らなかったメロンは出荷できないので、自家消費です。おかげで食べ飽きました。
短大の頃、母が段ボール箱に菓子やメロン、それからお小遣いを入れて下宿に送ってくれました。
大きなメロンを半分こして、下宿仲間たちと「大人食い」をしていました。
だからかな、高級メロンではなく少し地味な真桑瓜が冷蔵庫にあると、なんかテンション上がります。
なんて、自分で買ってきてるのにね。