磯遊び
庭を散策していると山梔子が香ってきます。今年はたくさん蕾をつけました。
目瞑れば父母の声かな夏落葉
常緑樹は、新葉がととのうにつれて古い葉を落とします。
すでに亡くなり、父母という古い葉は落ちてしまった筈なのに、娘が未熟なせいで未だに落ちることもできずに残っている葉があったようです。
夏落葉がどんな声かは分かりませんが、つい昨日のこと、仕事から帰ってくると、両親の写真もおりんも床に落ちていました。
窓の外を覗こうとした猫のマールが落としたのでしょうが、何かメッセージかな?と思いました。
そこで浮かんだのがこの句です。さてさて、どんな声がすることやら。
それにしても、留守番をしているとき、猫は何をしているのでしょうね。猫は猫なりに、寂しいなあとか退屈やなあとか、思っているのかしら。
夏めくや路面電車の窓全開
季語は「夏めくや」です。今ではほとんどの路面電車はエアコン完備です。でも、学生の頃にはエアコンがある路面電車やバスは珍しくて、窓を全開にして走っていました。
「窓を開けてもいいですか?」
隣や前後のお客さんに了解を得てから、窓を開けていました。
中高生の頃、公共交通機関で喫煙することは禁止されておらず、タバコの煙が車内に充満していました。
窓の横に座れたら、窓全開のチャンスがありますが、通路側だったり立っていたら、窓を開けるチャンスは少なくなります。
そうすると、「ゴホゴホ」と咳をする真似をして、苦しそうな女子高生を演じました。
今は禁煙ですし、エアコン完備ですし、何と恵まれたことでしょう。