正しいけれど何かがおかしい
外国籍ヤングケアラーの支援強化に向けて、親の通訳負担を経験する事業が始まるそうです。やはり学校を休むこと、というよりも、行きたかったのに行けなかったということを減らせるきっかけになってほしいと思います。
正しいけれど何かがおかしい
そう支援の重要性への認識も、施策も間違っていません。でも、「ヤングケアラー」を支援する文脈でないとこの、アイディアは出てこないのでしょうか?子どもたちが困ってるから、親に対して支援を強化するのでしょうか?それはやはり不自然です。
外国人住民が行政サービスへアクセスしやすくするための方策であれば納得できますが、ヤングケアラー支援で動き出したことには疑問を感じます。
学校を休みたくない
全ての生徒がそうだとは限りませんが、学校を休みたくないという生徒は少なくないのです。
例えばですが、ある生徒が、親に言われて入国管理局に付き添った日に、音楽の授業ではリコーダーのテストがありました。これは、成績にも重要だし、なにより日本に来てから初めてやったからテストのために練習も頑張っていました。でも、受けられず、頑張ったことが無駄になったと感じたそうです。
このように、自分の努力では解決できない問題に直面する度に、意欲が削がれ、自分の人生を自分で選択できるという感覚を徐々に失っているようにさえ思います。
「保護者」に対する情報提供を
よく外国人児童生徒教育の俎上に乗るのは、生徒自身、先生、学校、行政です。でも、一番重要なのは「家庭」なのです。進路を考えるにも在留資格や進学資金もどれだけ学校が頑張っても、保護者が具体的な対応をしなければ何もできません。外国人住民として、外国人労働者として、さまざまな困難に直面していることは重々承知していますが、子どもの人生の翼を折らないように、日本での生活に関する知識を持っていただきたいと思います。