![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/144747588/rectangle_large_type_2_316de576060dc6d0d4c7909719295bc5.jpeg?width=800)
ワナビ作家と書籍化作家の差を考えるシリーズ第01回:月森乙先生
てことで、第一回は月森乙先生(といっても、今後は月森さんで書きますね。さんづけの方が良いと言うので‥‥)です。
えっと、アマゾンに置いてある略歴を紹介すると、
日本大学文理学部中国文学科卒業。商社勤務を経て、オランダ、アイスランド、ハワイ、ドイツなどに移り住む。アメリカ合衆国オハイオ州在住。
こんな感じです。受賞歴とか見るとすごいですよ。結構、いいところまでいって落ちてるって作品が多いこと、多いこと‥‥。で、ちなみに、今回大賞をとったのがこの作品です。
てことでここから月森さんを掘り下げていきますね。で、最初に結論。私が思っている月森さんの主な「凄み」は下記2点です。
①文章の完成度
②自分の小説に対する愛情
えっと、下記の小説を見ればわかりますが、出だしから、まぁ、読みやすい。というか、言葉選びが秀逸ですよね。本当は引用して特徴的な文を紹介しようと思いましたが、そういうのやると興ざめしちゃうし、本になっているものですし、まぁ、下の試し読みをして、面白いと思ったら買ってみてくださいね。
じゃ、本題。では、月森さんは「なぜ、こんなキラッキラ」の文が書けるのか? って所です。みんな文章力の才能だろ? と思ってるでしょ? じつは、私はそうは思ってないのです(月森さん、ごめんなさいorz)。
私の見立てによると、月森さんの初稿というか、一回目にラフに書いたものは、それほどのものでもないというか、普通の「この人上手いなぁ」レベルの文なんだと思います。
ただ、ここからが違うのです。月森さんの強さは「推敲力」です。推敲によって文が少しづつ輝き出すのです。なんというか、くすんだ宝石を丁寧に磨き上げて光らせていくように、ほんと、丁寧に時間をかけて輝かせていくんですよね。これは絶対にマネできないと思った記憶があります。
じゃあ、なんでそんな年単位で一つの小説を推敲できるか? と言えば、答えは簡単です。月森さんは「自分の書いた小説」を本当に、本当に大切にしてるんですよね。そして、それを世に出そうとする執念は、ほんと私みたいな凡人にはマネできないものなんです。
で、その執念を如実に表している総評があって、それが月森さんと同じコンテストで優秀賞をとった「坂井 のどか」先生の作品の講評なんですが、そこにはこう書いてあるのです。
今回大賞ではなく次点となったのは、作品の構成や文章表現に修正の余地が感じられたことが大きな理由である。
ここ、意味わかります? 「坂井のどか」先生がこの評価を受けた理由って、月森さんの文章の完成度が異常に高かったからなんですよね、これ‥‥。私はこの先生の本を読みましたが、文章力はある先生でしたよ? しかも、「角川春樹小説賞」の最終まで言ってる先生なんですよ。文章表現も、作品構成も、明らかに一定レベル以上なんですよ。
その先生の講評に、ここまで書かせてしまうなんて、月森さんは、どんなけだよ! と思ったのを覚えていますね。
てことで、今回はここまでにします。いや、個人的に仲良くさせていただいているので、もっと掘り下げて、もっとディープなことも書けるのですが、月森さんの許可を貰ってないので、今回はこんな上っ面の評論になってしまいました。本当にごめんなさい。
月森さんにもう一回相談してみて、もっと濃く書いていいよ! と言われたら、コアな部分にも切り込んで評論していきたいと思いますので、期待せずに待っていてくださいね!
よろしければサポートお願いします! いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!