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第09話:サラブレットの血統、サイアーラインについて考えてみよう!

 今、ウマ娘という「アプリ」や「アニメ」で競馬が流行っているそうですね。今日はそんな「流行り」にのって競馬の話をしてみようかと思います。

  とはいえ、競馬のどんな話をしようかと迷っていたんですが、今日はその中でも、サイアーライン、つまり、父型の血統についての話をしていこうかと思います。ただ、競馬ガチ勢からみると、私の知識は「ペラ」いので、そこはご容赦ください。

 さて、ご存知の方も多いと思いますが、競馬は「ブラッドスポーツ」と言われるくらい「父親」と「母親」の「血統」が大事になってきます。そう、競走馬の実力は「努力」ではなく「生まれて持ったもの」、つまり「血統」で決まるというのが「競馬」の常識になっているんですね。まぁ、コメントは差し控えますが、そんな感じなのです、競馬って・・・。ま、そんな話はおいといて、その血のつながりを「サイアーライン」と呼んでいます。

  ところで、このサイアーライン。どんどん父親を辿っていくと、わずか「3頭」の馬に辿りつくこと知ってました?その3頭こそ「ダーレーアラビアン」、「ゴドルフィンアラビアン」、「バイヤリーターク」で、この三頭を総称して「サラブレッド3 大始祖」と呼んでいます。そうです、世界中にいるサラブレットの先祖は、すべて「この三頭」になるのです。

 つまり「サラブレッド」は自生の品種ではなく、 人間がこの3頭の馬の交配を繰り返し作り出した「地球上で最も脚の速い馬の品種」だったというわけなんですね。だから、ほんと近親交配だらけで、体が弱いのです。

 そして、これがサラブレッドの脚が弱い理由の1つになっていまして、だからサラブレッドは骨折したら治療の施しようがなく、死につながってしまうんですよね。本当に人間って罪深いです・・・。

 さて、話を元に戻して「サラブレッド3大始祖」の話。実は「サラブレッド3大始祖」にも興廃があります。実は、今、世界で最もシェアを占めているのが「ご先祖」さまは「ダーレーアラビアン」です。じつに、 世界の競馬で走っているサラブレットの98%が「ダーレーアラビアン」の子孫になるのです。


ダーレーアラビアン(wikipediaより引用)

 そして、次に多いのが「ゴドルフィンアラビアン」の2%になります。じつは このサイアーライン、20 世紀の後半から21 世紀にかけて滅びかけていましたが、 UAE とドバイ王族のマクトゥーム家が、ゴドルフィンの血を守るために努力をして少しずつ回復して2%台まで持ってきたという背景があります。


ゴドルフィンアラビアン(wikipediaより引用)

 最後に「ほぼ0%」なのが「バイヤリーターク」の血統です。って、 バイヤリタークの名前だけ、特殊な気がしませんか? これには面白い話が残っています。 所説あるのですが、「バイヤリーターク」は、「イギリス」が「オスマントルコ」と戦争した時に、とあるイギリス将兵のバイアリが、オスマンの軍馬を奪い取ったものだといわれています。ですから「バイアリという人が奪ったタークトルコ」という名前になったというわけです。


バイヤリーターク(wikipediaより引用)

 ごめんなさい、脱線しちゃいましたね。ということで話を戻します。実は、この「バイヤリーターク」、サイアーラインが最も残っていたのは「日本」でした。 メジロアサマ、メジロティターン、メジロマックィーン、シンボリルドルフ、トウカイテイオー等々、 すべて「バイヤリーターク」のサイヤーラインです。そう「バイヤリーターク」のサイヤーラインは、日本では一大勢力だったのです。

 しかしそんな日本競馬会に革命がおきます。それが「サンデーサイレンス」です。 1990年サンデーサイレンスが日本に繋養され、種牡馬として活躍しはじめると徐々に「バイヤリーターク」のサイアーラインが圧迫されていきます。

  それもそのはず、サンデーサイレンス産駒の勝ち上がり率、つまり、1勝する確率は約60%、重賞勝率は10%と驚異的であったからです。今の日本の最強種牡馬のディープインパクトが勝ち上がり率は22%くらいですから、いかにこの数字が驚異的な数字であるかがわかると思います。

 つまり「優勝劣敗」の競馬界において、ほとんどが「サンデーサイレンス」産駒になってしまったというわけです。そして、そのあおりをうけて、あの名門のメジロ牧場が解散したともいわれているのです。

 そのため、今はやっている「ウマ娘」の血統である「トウカイテイオー」も「メジロマックィーン」のサイアーラインもほぼ途絶え、現在の日本の競馬界には「サンデーサイレンス」のサイアーラインだけしか残っていなくなってしまったというわけです。

 ただ、これだけ栄華を誇ったサンデーサイレンスのサイアーラインも血の飽和によって怪しくなってきているので、競馬界とういうのは、本当に盛者必衰の世界と言えるのかもしれませんね。

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