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日報 2月21日 欠点=ボーナスヒント

記入者:かくなみ みほ


「姿勢が悪い」
と、何人もの人に言われたことがあります。

でも、

「どんな姿勢が正しい姿勢なのか」
を教えてくれた人は、その中に一人もいませんでした。



わたしは猫背猫背と言われ続け、
自分で調べもせず、確かめもせず、
そういうものだと思いこんでいました。

どうして猫背なのかわからず、
周りと比べて落ち込むこともありました。

周りにいる人は普通にしてるだけでいいのに、
どうしてわたしは意識しないと良い姿勢にならないんだろう?
なんだか、ずるいよ、不公平だ。

そう思って、ひとり暗い部屋で泣いたこともありました。

わたしの猫背はいつの間にか「欠点」になり、
そのうちに「排除すべき対象」に変換されました。

ガッチガチに肩を固め、胸を張り、背中を反ることで、
なんとか「良い姿勢のようなもの」をまとっていました。

猫背の存在を無かったことにしたかった。
でも、良い姿勢が一体何なのかわからなかった。



3年くらい前に、
わたしはある女性と出会いました。
今日もその人と会っていました。

彼女はわたしに、

「正しい姿勢」ではなく、

「どんな姿勢が、“わたしにとって”良い姿勢なのか」

ということを教えてくれた、はじめての人です。

猫背を排除しようとしていたわたしに、
彼女はストップをかけてくれました。

無かったことにするんじゃなくて、ただ、

「背中が丸まっていることを受け入れてあげて」と。



そのあとで、
日頃どんな姿勢で一日をすごしているか思いをめぐらせました。

わたしが好きでやっていることはほとんど、
背中を丸めて行う、ちまちまとしたことでした……。



パートナー協定を結んでいるコンサル君に、
以前興味深い画像を見せてもらいました。

ジェリー・マリガンというバリトンサックス奏者です。
彼は一見すると「姿勢が悪い」状態で演奏をしています。

それでも、彼のその姿はとても美しかった。
バリトンサックスと彼の身体は二つで一つ。
そんな風に見えたのです。

彼はサックス吹きです。だから、
彼にとっての良い姿勢は、これなんだと思いました。

人の生き方の数だけその人に合う姿勢が存在するとしたら、
わたしにとっての心地よい姿勢は、どんな感じだろう。



「欠点」と思っていたものことって、
自分と向き合えるボーナスヒントかもしれませんね。

おわり。



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