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今日のだいたい2時 7月前半

7月1日(木)

妹が昨日見たという夢の話を聞いている。
夢を見た妹以外(他の姉妹3人)がみんな同じ髪型で、妹の周りを取り囲みながら同じ髪型を薦めてきたそうだ。

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7月2日(金)

おにぎりを2種類作っている。おかかと、ごま油のおにぎり。
ごま油のおにぎりは、手のひらをぬらすかわりにごま油をひと垂らし、そこへ塩をじゃりっと広げて、あつあつのごはんをふわっとにぎる。
かんたんで、香りも味もよいのです。

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7月3日(土)

わたしにとっての「大丈夫」は、
誰かにとっての「大丈夫」とは限らない。
久しぶりに会ったのに久しぶりという感じがまったくしない、
そういう人と会った、今日のだいたい2時。

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7月4日(日)

「たまご食べる?」と聞くと、息子はうんと頷いた。
マッキーの太ペンで目玉焼きとゆでたまごとオムレツの絵を描いて見せ、「どれがいい?」と聞くと、キャ〜!迷っちゃう〜!といわんばかりの笑顔とクネクネダンスを披露してくれた。そうして彼が選んだのは目玉焼きだった。

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7月5日(月)

木の根っこあたりを一心に見つめる柴犬と出会う。
柴犬は、飼い主の女性にリードを引かれ何度も「いくよ?」と声をかけられるも微動だにしない。ついには抱っこされる。
女性の腕の中でちんまりしている柴犬が、散歩に出て間もなく抱っこ星人になってしまうどこかの誰かさんと重なった。

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7月6日(火)

床の間に飾って眺めるより、カレーとか焼いた厚揚げを豪快に乗せて普段使いしたい深皿みたいな人と会っている。
彼女のカラッと晴れた夏みたいな性格とその内側にある生真面目さは、マスクごしでもわたしを気楽にさせてくれた。

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7月7日(水)

ひとり喫茶店にいる。
母に息子を預け仕事に出かけた帰りのこと。
ほんのりクリーム色でぽてっと小ぶりのコーヒーカップに、少し酸味のある濃いコーヒーが行儀良く注がれて出てきた。こういう、喫茶店という文化の歴史をチラッと、肩肘張らずに感じさせてくれるコーヒーが飲める場所が好きだ。おしゃれで居心地がよくて仲良しのマスターがいる店もいいけど、一見さんは思わず背筋を正してしまうような、ローカルカルチャーな喫茶店には敬意を表する。
この喫茶店は小学校に通うようになってまもなく知った店で、通りからは店内の様子も暗くて見えず、幼心に憧れの場所だった。思いきって入ってよかった。

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7月8日(木)

「食べたくなって」と言って、母が、わたしが学生時代にアルバイトしていたパン屋のパンを買ってきた。午前中わたしも別のパン屋でパンを買ってきていたので、思いがけないパン祭り。うれしい。

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7月9日(金)

知らない場所へ出かけるとき、パソコンで経路を調べてプリントアウトした地図を持って出かけていた頃があったなぁと思い出している。今では携帯の検索エンジンやアプリに出発地と目的地を入れるとあっという間に最短距離や最安賃金がわかってしまう。

とても便利になった。時間もお金もロスがない。でもなんだか味気ない。

目的地から目的地へ最短最安で到達することが正解なときもあるけれど、目的地と目的地の間にある道のりとか寄り道が、生きとし生ける人の暮らしにはちゃんとある。暮らしは地続きで、いきなりワープできない。

自分だから描ける絵とか自分だから書ける言葉とか、すぐ手に入らないけれどどこかできっと待ってくれている。そう思う雨の午後。

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7月10日(土)

桃を冷やしてあるから、晩ご飯のあとに食べよう。と父に言われる。
居間に父の言葉が染みこみ、なんだか小さな娘に戻った気分になってきた。思わず「わーい!」と喜んでしまった。
ちょっと経ってから、桃太郎に出てくるセリフみたいだなと思った。

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