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HOLO/ALTの需要の高さと熱量はムーブメントの起こりを感じさせる

日本のサブカルチャーにとって、二次創作文化は非常に重要な意味を持っています。

二次創作がブームを引き起こすという話

例えば初音ミクは、本来「音声合成システムVOCALOIDにより歌声を合成することのできるソフトウェア音源」の1商品とそのパッケージイラストに過ぎなかったのに、それがニコニコ界隈で異常なほど盛り上がりを見せ、ありとあらゆる方面の二次創作へ拡がり、そこからMMDという画期的なソフトウェアが生まれ(恐らくVtuberもMMD文化という土壌が無ければここまで花開かなかった気がする)、日本中に認知される超巨大コンテンツになったのはご存じの通りです。

東方も元々ある程度人気はあったものの、単独で国際展示場でオンリーが出来るほど爆発的な人気になったのはニコニコでの二次創作ブームの影響が大きいし、そう考えるとサブカルチャーに於いてはオンライン・オフラインの二次創作界隈で大きなブームになるのが「(プチ)社会現象化」の切っ掛けではないかという気がする。つまり公式だけの供給では難しくて、支えてくれるファンの熱いパトスでプチ社会現象クラスまで押し上げられるのではないかという話。

今回のHOLOLIVE ALTERNATIVEを見て感じたこと

HOLO/ALTの動画がアップロードされて数時間で100万再生されたのを見て、更に関わっているスタッフを見ても、ちょっと只事じゃないのでは?と感じました。

企業IPをアニメ化しました~みたいな話かなと思って、ふーんぐらいの気持ちでしたが、予想以上にファンの食いつきが凄い。アウトプットされた30秒程度の極短いアニメーションに対してここまでの需要があったのは予想外でです。

多分今TV放映されているアニメ等のコンテンツより、今はホロライブの方が国内外の需要が高いのではないだろうか。でなければティザーPVが数時間で100万オーバーの再生数は考えにくい。ここからどこまで伸びるか、盛り上がりを維持できるかが重要だとは思うが、上手くいけば現状それほどの規模になっていないVtuber二次創作界隈で大ブレイクする可能性はあると思います。

COVERがHOLO/ALTでどこを目指しているのかはnoteの記事を見てもよく分からないけれど、少なくともオタク界隈で二次創作しやすい土壌を作ろうとしているのは間違いないと思う。オンリーやコミケがまともに開催できない昨今、二次創作のメインターゲットが不在の中、ホロライブが二次創作として存在感を示せれば更に一段階上の展開を目指せる

ゲーム原作ではありますが、メディアミックス展開で覇権を取った「アイドルマスター」シリーズや「ラブライブ」シリーズクラスの流行を生み出す事ができるか。それとも第二の「ヴァーチャルさんは見ている」になるのか。ここがホロライブの重要な岐路になる気がします。

「いちから」フォロワーからの卒業

これまでホロライブを『ストリーマー事務所』という小さい枠組みで見ていましたが、最終的にCOVERが目指しているのはもっと大きな枠組み、最近一緒に手を組んでいる『ブシロードグループ』みたいなIPデベロッパーなのかなと思いました。

ここにきて「COVER」は「いちから」と明確に立ち位置の違いをはっきりさせてきた気がします。いちからはリアルアイドルをプロデュースしたり、アジア圏へのVtuberの展開だったりと芸能事務所の色合いが強く、ホロライブはIPデベロッパーになろうとしている。

……とまあ色々書いてみましたが、上記の話はあくまでも個人的な思い込みレベルの戯言かもしれません。ただ何にせよ、ALTが成功すれば割と何にでも展開可能な便利な仕組みが確立しそうな気がしてます。何せ水龍敬ランドの船長もいるしね!

■2021/2/22追記

上のtweetが非公開になってて、水龍先生がぶちぎれてるし……ちょ……


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