自己肯定感

「向上心が強いよね」とか「ストイックだね」と、人からお褒めの言葉をいただくことが多い。
それはすごくありがたい、ありがたいことなんですけど。違うんです。

努力をしていない、上昇していない自分が好きになれないのです。

子供のころからうまくできないこと、人より劣っていることに注目しがちだった。そして、できることや得意なことにはあんまり興味がなかった。というより、「俺なんかができるんだから、他の人もできて当たり前でしょ」と思っていた。

そんなマインドセットで10代の人格形成期を過ごしてきたので、自己肯定感はまぁ死ぬほど低い。

ここ2,3年は少しばかりマシになってきたかなぁと思っていたのだが、どうやらそうでもなかったみたいで。
普段はポジティブでいられるけど、仕事が上手くいかなかったり自分で決めた目標を達成できなかったりすると、たちまち自己嫌悪に陥る。

そういう時の感情を詳細に言語化してみた結果、「人の役に立てない自分は存在意義がない」というマインドセットを、自分が執念深く抱え込んでいたことに気づいた。

自己肯定感の低い人は、条件付きでしか自分を愛せない。

僕はいまだに、努力できない、誰かの役に立てない自分が嫌いで、そういう自分でいたくないから、上昇志向をこしらえる。

その姿勢がストイックに見えるのだとしたら、僕はただ逃げているだけだ。
多分陰には巨大な形のない化け物がいて、四六時中僕のことを追っかけまわしている。そいつに捕まるまいと必死になっているだけだ。

でもまあ、それまでの限界をちょっとだけでも超えられたとき、僕は僕自身をすごく誇らしく思うのも事実で。そういう瞬間をもっと増やしていけたら、きっといろんなことがもっとよくなるだろうって予感がある。

自己肯定感の低い人がいきなり自信満々になるのはムリだから、まずは自分を誇れるような瞬間を増やすのがいいんじゃないかな。

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