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最高のオフシーズン(2024シーズン向けジェフ千葉の補強)

2024年シーズンに向けたジェフの補強を振り返りたい。

■ゴールキーパー(A契約3名)

【契約更新】
 鈴木 椋大(29)20試合24失点

【新加入】
藤田 和輝(22)32試合33失点
高木和 徹(28)25試合47失点

【退団】
新井 章太(35)23試合26失点
松原 颯汰(21)0試合
近藤 壱成(22)0試合

ベテラン新井 章太がJ1王者に個人昇格もクラブとしては補強に成功。
小林 慶行のジェフはビルドアップを重視しており、右サイドバックには本職の西久保 駿介よりも中盤の髙橋 壱晟を愛用している。ジェフとしては自分たちのスタイルに一致したビルドアップ型のGKを揃えたと言えるだろう。

藤田 和輝は昨季、栃木の守護神として開幕からコンスタントに出場。スーパーセーブを連発してパリ五輪での正GK候補にもなっている。所属元の新潟には現在J1でもトップレベルのGKに成長した小島 亨介(26)がいるため、J2での武者修行を継続した。ビルドアップに長けており、若いながら即戦力の補強になる。

ジェフサポーターにもお馴染みの高木和 徹は昨季いわきFCでキャリアハイの25試合に出場。元々、足元の技術には定評があっただけに良いタイミングで脂の乗った鮭が帰ってきてくれた。

■センターバック(A契約3名・アカデミー出身2名)

【契約更新】
鈴木 大輔(33)40試合4得点2アシスト
佐々木 翔悟(23)21試合1得点2アシスト
メンデス(28)7試合1得点

【新加入】
久保庭 良太(22)※アカデミー
谷田 壮志朗(18)※アカデミー

【退団】
新井 一耀(30)29試合2アシスト

3バック時の中央だった新井 一耀が退団。昨季は開幕から4試合を3バック(松田 陸・新井 一耀・鈴木 大輔)で戦ったが、1勝1分2敗と不調で4バックにシステムを変更した。新井 一耀不在で穴埋めのないのあれば、24年は4バック専念になるかも知れない。

左利きのCBである佐々木 翔悟にはフル回転が求めれられる。裏抜けできる二列目の選手が多いので、彼のキック精度がジェフの武器になる。高さのあるメンデスにはパワープレー要員としても期待したい。

JPFA選出J2リーグ・ベストイレブンに選ばれた鈴木 大輔が守備陣のリーダー。ただ、そのバックアップの補強がなかった。その意味で、久保庭 良太には即戦力の期待がかかる。ビルドアップ型のCBであるため、今のジェフにはもってこいの存在だ。

■サイドバック(A契約3名・C契約1名・アカデミー出身2名)

【契約更新】
日高 大(28)37試合4得点3アシスト
高橋 壱晟(25)30試合1アシスト
松田 陸(24)14試合
矢口 駿太郎(19)7試合

【新加入】
岡庭 愁人(24)42試合4アシスト

【退団】
西久保 駿介(20)12試合1得点

エルゴラ選定ベスト11の日高 大が残留。左サイドはジェフのストロングポイントであるため、武器を失わずに新シーズンを戦えるのは心強い。ここにポジション争いはなく、日高のフル回転が前提だが、右サイドには競争が生まれる。

レギュラー格の高橋 壱晟がいて、守備力の高い松田 陸にU-18日本代表の矢口 駿太郎も目を光らせる。さらに昨季は大宮でチームトップの全試合出場と4アシストを記録した岡庭 愁人を獲得した。

2023年 J2クロス数ランキング
1位 松原 后 185本
2位 岡庭 愁人 177本
3位 バスケス バイロン 159本

岡庭は熱い性格のクロスマシーンで、サポーターから愛される選手だ。
新井 章太や福満 隆貴などムードメーカータイプの選手が抜けているので、ピッチ内外で会心の補強ではないだろうか。

■センターハーフ(A契約4名)

【契約更新】
田口 泰士(32)32試合1得点6アシスト
小林 祐介(29)32試合
熊谷 アンドリュー(30)7試合1アシスト

【新加入】
エドゥアルド(26)39試合9得点4アシスト

【退団】
見木 友哉(25)41試合7得点3アシスト

中心になるのはやはりJ2ベストイレブンに選出されたジェフの王様、田口 泰士。彼が流出するとチームの心臓をもぎ取られたことを意味するため、引き止めに成功した強化部は本当に良い仕事をしてくれた。

司令塔タイプの田口の相方として、スタミナがあって攻撃力もある見木が守備時は左センターハーフ、攻撃時は左インサイドハーフとして攻守のキーマンになっていた。その見木が流出したことで左センターハーフが今オフの補強ポイントとなっていたが、磐田をJ1に導いたドゥドゥ(エドゥアルド)獲得でグレードアップに成功した。

エドゥアルドは元々ボランチでプレーしており、23年からは左SHにコンバートされて大ブレイクした選手。ドリブルは見木に分があるが、エドゥアルドにはキックのパワーと精度があるため、見木と遜色のない以上の活躍が期待できる。強化部は最高の仕事をしたと言えるだろう。

一方で若手獲得を望んでいたが、来季に持ち越し。育成より勝負の年になる。

■サイドハーフ(A契約5名・アカデミー出身1名)

【契約更新】
田中 和樹(23)38試合2得点4アシスト
米倉 恒貴(34)24試合5得点2アシスト
椿 直起(23)24試合2得点1アシスト
高木 俊幸(32)20試合0得点2アシスト
ドゥドゥ(33)16試合7得点3アシスト
新明 龍太(19)8試合1得点 ※アカデミー

【退団】
西堂 久俊(22)4試合

コア4である見木が流出したものの、最も流出の可能性が高かったレンタル組の田中 和樹を完全移籍で獲得。両翼の攻撃力を残したまま24年シーズンを戦うことができる。

新加入選手はいないが、伸びしろのある選手が多く途中加入のドゥドゥもフルシーズン戦うことができるため上積みも期待できるだろう。

特に期待したいのは昨季高卒ルーキーで8試合出場1得点の新明 龍太。あえて補強しなかったことが、24年のブレイク選手を生み出すかもしれない。櫻川ソロモン流出はショックだったが、新たな希望はここにある。

■トップ下(A契約2名)

【契約更新】
風間 宏矢(30)38試合4得点2アシスト

【新加入】
横山 暁之(26)40試合6得点8アシスト

【退団】
福満 隆貴(31)15試合
篠原 友哉(24)

昨季は風間 宏矢が前線と中盤を繋ぐリンクマンとして機能。クラブの6連勝に大きく貢献した。一方で彼の仕事量を90分続けることはできない(昨季フル出場0)ため、トップ下は補強ポイントになっていた。

そこで獲得したのが藤枝の10番である横山 暁之だ。
昨季4得点2アシストの風間を大きく上回る結果(6得点8アシスト)を出しており、フル出場も22試合。技術もタフさも兼ね揃える新たな10番候補。得点力をアップしたいジェフとしては願ってもない補強となった。

■センターフォワード(A契約2名)

【契約更新】
小森 飛絢(23)33試合13得点3アシスト
呉屋 大翔(29)35試合5得点2アシスト

【新加入】
林 誠道(27)35試合7得点2アシスト
佐久間 太一(20)2試合

まずは昨季のJ2ベストイレブンである小森が元日更新発表。ジェフサポーターにとって最高のお年玉になった。

ただし、小森は夏に海外移籍の可能性も残すため、残留したからOKとはならない。そこで強化部は金沢のエースである林 誠道を獲得。量が不足していた前線に経験と実績豊富なストライカーを加えることに成功した。

スタイルに適合したGKの獲得、ベストイレブン選手たちの引き止め成功。
流出したポジションのグレードアップ、補強ポイントの強化、アカデミーから新卒選手の獲得。J2有力選手を多数獲得した今オフの補強は、「最高のオフシーズン」だったと将来語り継がれることになるだろう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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