コクヨの「3秒で選び、2秒で決める」思考術を読んでみた

著者は、下地寛也(しもじかんや)さん
1969年生まれ。コクヨファニチャー株式会社「コクヨの研修」スキルパークシニアトレーナー。千葉大学工学部工業意匠学科卒。オフィスインテリアデザイン設計、米国インテリア設計事務所留学、働く環境と従業員の行動(創造性、コミュニケーション、場のあり方など)に関する分析・研究などの業務に従事したのち、2003年より現職にて法人顧客に対する企業変革コンサルティング、人材育成・教育研修を担当。同時にコクヨグループの人材育成の企画・実施にも取り組んでいるのだそう。

個人的読んでよかったポイントをリマインドします。

・3秒で選び2秒で決めるコツはどの順番で考えるか迷わないこと
・これによりゆとりを持った効率upと他を圧倒する質の高いアプトプットが出せる。
「段取り」「情報収集」「発想」「決定」「伝達」5つの型が基盤。

「段取り」
・WHY(なぜ・目的は何か)
・WHAT(なにを・どうアウトプットするか)
・HOW(どのようにやるか・進め方)
上記思考の流れをイメージして、段取りを組む。締切までにどの仕事をいつまでに完了させるかを明確にスケジュールする。パッと見で仕事の全体像が分かるようにつくる。締切から逆算して「いつまでに何を終わらせなければいけないか」という考え方でつくる。企画をいつまでに、設計をいつまでに完了させるという目印(マイルストーン)を設定。マイルストーンの置き位置は企画全体を3~5分割する程度がよいとのこと。

「情報収集」
・既出の情報がないか確認
・過去のやり方を知りつつ、自分の考えを出せるかが大切
・テーマと直接関係のない情報も面白ければとっておく
・情報収集の前に仮説を立てる
・①テーマ内情報収集②テーマ周辺情報収集③一般情報を収集する
▶①テーマ内情報(これから検討するテーマについての情報)
 3C(市場・顧客:競合:自社)
▶②テーマ周辺情報(検討テーマに影響しそうな周辺領域の情報)
 関連する業界・新素材・デザインのトレンドなど
▶③一般情報(世の中の動き、トレンドに関する情報)
 政治、経済、社会、技術、というフレームで世の中を理解する
・問題と向き合い、仮説でいいので、どのあたりの視点で情報を集めるのがいいのか意識すると良い。(ただ自分の視点に囚われすぎるのも良くない)
・自分の視点に偏りはないか、真逆の視点だとどのような考えになるのか意識することも必要。
・深い情報を集めるには①現場に行くこと②専門家に話をきくこと
・探偵になったつもりで課題発見、解決の視点を持ちながら情報収集する
・情報収集の量や、時間を設定した上で調査をする
・情報収集とアイディアの思考作業は交互に行うべき
・収集した情報はアウトプット(ブログを書く・人に話す)して定着させる

「発想」
・「現状」「理想」「原因」「解決」
現在の問題の状況はどのようなものか?将来の理想の状況はどうなればいいのか?「理想」にならず「現状」にある原因は何か?「現状」を抜け出し「理想」に近づく解決策は何か?
・概念を言語化することが大切
・モヤモヤした概念があれば、どのような構成要素がどのように並んでいるのかなと言葉を当てはめて明確化するのも思考を鍛えるトレーニング。
・問題の解決策を考えるときは他と比べるみることが大切。
・結果を起こした本当の原因を考えておく。
・課題が悪循環を起こしていると感じたら、実際にどのような循環になっているのか紙に書き出してみる。
・モノやコトの特徴を理解したり判断したりする「視点」=「軸」
・「軸」を探す方法は「似ているものの相違点を探す」「一見違うものの共通点を探す」

「決定」
・直観が先で理由が後
・クライアントの期待ライン、最低ラインの「合格2本線」を理解しておけばどこまでのレベルで仕事を完成させるかを決めるのに役立つ。
・メリット、デメリットを書き出す。
・一つひとつの重みを比べる
・仕事の依頼者の一段上の上司まで視点を高める
・「それで本当にうまくいくのか?」と自分に問うクセをつける
・反対される結論でもひるまなくていい

「伝達」
・正論+具体策
・どの言葉・順序・言い回しで話せばより良く伝わるか言葉をデザインする
・結論から言う
・理由3つで伝えて説得力を強める
・当たり前と意外な事をビフォー・アフターのメリハリとして置く
・抽象→具体
・具体的な経験こそメモしておく
・実績は最初にインパクトを与える協力な武器として使う
・難しい提案は何回の提案で通すが考えておく
・第1回目:課題共有と理想像の合意
・第2回目:解決案の骨子の合意
・第3回目:具体的な進め方の合意
・愚痴はガマンして笑顔で元気に振る舞う
・ビジョンというエンジンを自分の心に搭載しておく
・「成長した姿を決める」
・紙に書いて手帳に貼ってみる
・試練は自分が成長できるチャンスと捉える


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