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スペインは一味違う話【永住許可証申請編】

7月下旬、居住許可証更新の手続きをするため、州都オビエドにある入管に予約を取ろうとしていました。
私は配偶者ビザのため、夫の身分証明書が要ることから、夫も付き添うと言ってくれたのですが、この辺からまた雲行きが怪しくなっていきました。

まずは必要書類が何なのかを調べようということで、前回、地元の警察署でもらった入管の連絡先を片っ端からあたってみましたが、電話番号は何度かけても話し中で通じず、ホームページはNot Found(ページが見つかりません)。

ただ、ここで時間を無駄にしていると、予約を取ろうとした時には2ヶ月先まで予約がいっぱい、ということもありえるので、夫が「ひとまず予約して、その間に必要書類を揃えよう」と提案。
私も同意して、予約用のページに入ってみると、意外に空きがあって、そんなに混んでる様子はない…。

「書類揃えてから予約しても遅くないんじゃない?」と提案したのですが、夫は「間に合わなければキャンセルすればいいんだし、ここは予約をとっておくのが大事だ」と押すので、ここで1週間後に予約をとりました。

その後、警察や外務省のホームページなどを漁りまくって、ようやくそれらしきページに辿り着きました。
念の為、夫にも確認。すると、信じられない答えが返って来ました。

「居住許可の更新じゃなくて、永住許可を申請した方がいいんじゃない?」

え、今さら……??

本来なら6月に更新する予定で、更新用の手数料も支払い済みですが?永住許可と手数料同じなの?
州都の入管の後、地元警察に出す書類は完璧なんですけど?これまた揃え直しとかないですよね?

ここで1回、私の爆発タイムを挟みます…。
「こっちは4月から更新手続きするって言って準備してるのに、なんで今さらそういうこと言うんだー!!」と叫び、夫を部屋から追い出して、1人で大泣き(笑)
産後でホルモンバランス崩れてるのかな?←もうすぐ産後1年…💦

永住許可申請ができるかどうか調べていなかった私も悪いのですが、そもそも夫の職場の契約が来年で切れる上、更新されるかどうかも分からないのに「永住」なんて全く頭になかったのです。
確かに、今のところはスペインから引っ越す予定はないし、許可申請をして通れば、5年ごとに更新する手間が省けますから、やって損はありません。

ということで、爆発が落ち着いたところで、居住許可更新を、永住許可申請に切り替えることに。
ひとまず、地元警察署の予約は一旦キャンセルして、州都の入管を予約。こちらも割と空いていて、1週間後くらいに予約を取りました。

ここで改めて必要書類を調べ始めたのですが、案の定公式のリンク先は全てNot Found。イライラが限界に来た夫は、職場が入管に近いので、休み時間に入管に予約も取らずに駆け込んで、必要書類を聞き出して来ました。
あぁ、そういうことできるんならもっと早く言ってよ…とは口に出しませんでしたが…。

聞き出して来た書類を揃えて、予約した日に娘を連れて州都に行き、仕事帰りの夫と待ち合わせて3人で入管へ。
言われた通りの書類を用意したはずなのに、ここで「パスポート全ページのコピーが必要なの」と、リストにはない書類を求められる…。まぁこれもスペインあるある。
それ以外の書類は全部スキャナーでスキャンできるけど、パスポートはスキャナーに入らないから、こっちでコピーしたものをスキャンするらしい。

近くのコピー屋さんでコピーして戻りますと言ったのですが、予約の時間が13時40分で、閉館は14時。時間がないので今日はもう受け付けられないとのこと。
提出自体は地元でもできるけど、せっかくここまで来たからには、もう早く終わらせて楽になりたい!!
すると、近くに Registro があり、そこは15時まで開いている上に、事前予約も必要ないらしい!

ということで、近くのコピー屋さんに大急ぎで駆け込み、パスポート全ページと念の為夫婦の身分証もコピー。終わったらこれまた大急ぎで Registro に駆け込み、30分くらい待ってようやく提出できました。

これで一安心と思いきや、夫が「ちょっとついでに聞きたいんだけど…」と質問し始めました。なんだか嫌な予感…。

スペインには Certificado Digital (電子証明書)なるものがあり(日本でもマイナンバーカード申請の時に電子証明書を発行してもらえますよね)それを持っていると、公的機関のサービスを利用する際に色々便利なのだとか。(詳しいことは未だによく分かっていませんが…。)

私も夫と結婚した時に取得して、専用アプリもダウンロードし、何度か使ったこともあったのですが、なんと更に安全性が強化されたバージョンが出たというのです。勝手に更新はされないので、新たに申請し直さなければ新しいバージョンは使えないらしく、私も夫に言われるがまま、その場で発行してもらうことに。

ここでまた改姓の呪いが…。
私が古いバージョンの電子証明書を発行してもらった時、私の名字はまだ古いまま。つまり、電子証明書は私の旧姓で登録されているので、それを変えるところからやらなければならないのですが、そんなこと忘れて何も伝えてなかったので、役所の人は手元の情報でデータにアクセスできず困惑。ここでしばらく時間をロスします。

ようやく名字のことに気づいて担当者に伝え、問題解決かと思われたのも束の間、今度は私の携帯の地域設定が日本のままだったので、その場で指定されたアプリをダウンロードできないという事態に…。ここで解決策を探ってまた時間をロス。

手探りでようやく地域を変更し、アプリがダウンロードできたので、地域を元に戻そうとしたところ、なんともう地域が選択できない!!さっきはできたのに、なんで!?
ここでまたしばらく時間をロスしましたが、埒があかないので、帰宅後にやり方を調べることに。なんだかんだで1時間近く Registro に滞在していました。

ちなみに、地域設定は未だに直っていません。今のところ害はないのですが、日本に帰る可能性もあるので、誰か変え方知っている方がいたら教えていただきたいです🙇‍♀️

そんなこんなでバタバタした永住許可申請。結果が出るまで、Registroに書類を提出してから、なんと3ヶ月かかるというではありませんか!!
一応申請中であれば、その結果が出るまでは居住許可証の期限が切れていても問題ないそうですが(ちゃんと申請済証ももらえます)システムとして期限前に手続き終えられるような仕組みにしとこうっていう発想はないんやろうか💦3ヶ月かかるのに、期限1ヶ月前からしか申請できないので、みんな強制的に身分証が期限切れになってしまう運命。

あぁ、"Spain is different."
今回私は、夫が入管に突撃インタビューしたりしてくれたおかげもあって、何とか提出にまでこぎつけましたが、これ普通にスペイン語よく分からない外国人とか、どうしてるんだろう?
日本の入管制度も決して親切とは言えませんが、リンク先が全部 Not Found なのには、さすがに夫婦揃って開いた口が塞がらないのでした。

さて、永住許可申請の結果はいかに!?
3ヶ月後をお楽しみに!!

Maqui

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