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スペインに夏が来た話

ここ数週間、義母が入院したり、退院したと思ったら私がコロナにかかったり、娘にうつって救急に2回も走ったり、全く余裕のない生活を送っていましたが、ようやく少し落ち着いたところで、久しぶりに夜の街に繰り出して、夏の訪れを知らせるお祭りを覗いてきました。

日本だと四季の変わり目は、気温などのお天気によるところが大きいと思うのですが、スペインでは夏至の日をもって季節は春から夏に変わります。今年の夏至は6月21日午後4時58分だったので、その時間から夏が始まりました。
日本でも気温は上がっている頃ですが、日本には梅雨があるので、まだ夏はもう少し先という感じですね。

夏の訪れと同時に、学生たちは長い夏休みに入ります。
ウチの隣にある小中高一貫の学校は、6月23日が最終日で、1年の締めくくりのパーティー(終業式のようなもの。スペインは9月に学校が始まって、6月に終わります)が、夜10時ごろまで開かれ、生徒はもちろん、その家族もみんな集まってドンチャン騒いでいました。

同じ6月23日の夜は La noche de San Juan(サンフアンの日の夜)というお祭りの日で、不思議なことが起こるかもしれない神秘的な夜だと言われています。
地方によって祝い方は様々のようですが、私の住んでいる町では、ビーチに大きなhoguera(キャンプファイヤーのような焚き火)を作り、真夜中12時に点火。周りではコンサートが行われたり、勝手に各々焚き火を作ってその上を飛び越えたり、gaitaというバグパイプの演奏や、アストゥリアス神話の登場人物たちに扮したダンサーの踊りがあったり。

私たちも、娘を義母に預けて、hogueraに点火するちょっと前に出かけるはずでしたが、バタバタしているうちに点火5分前!笑
当初は歩いて近くのビーチに行く予定でしたが、車で何ヶ所かhogueraを見て回ることに。

車でとある個人クラブの前を通ったところ、敷地内でhogueraを焚いていました。

クラブのメンバーたちでhogueraを焚く様子

個人でやるとやっぱり高さが無いせいか、ほぼボヤのレベル…笑
クラブの会員じゃ無い人たちが、人の多いビーチに行くのを諦めたのか、道路に車を停めてhogueraを見ていました。

やっぱり想像通り、ビーチの近くは交通規制が敷かれていて、車ではほとんど近づけず、hoguera巡りは断念。近くに車を停めてビーチまで歩きました。(←何ひとつ計画通りにいってない…)

hogueraの隣では、ド派手なコンサートが開催されていて、時々周囲の人たち(夫も含めて)が大声で歌ったりして、真夜中とは思えない賑わい!

懐メロ、最近はやりの曲、何でもござれのコンサート


周りで勝手に火を焚いて、順番に飛び越える若者たち

若者たちは、授業が終わって夏休みに入ったばかり。高校生は大学受験も終わり、火をくべるのに教科書を破いて入れてる人たちもいました…。
火の上を飛び越えると願いが叶うと言われ、その後下火になってきたら、裸足でその上を歩くのだそうです。


真ん中の長い棒が燃えて倒れたら、願い事を書いた紙を投げ入れる

夜中の2時前ごろ。メインのhogueraもだいぶ火が回って、真ん中の長い棒が倒れると、立ち入り規制が解かれ、みんな火に近づいて願い事を書いた紙を投げ入れます。

私は夫に「ボールペンある?」と聞かれるまで、そんな習慣全く知らず。
夫よ、そういうことはもっと早く言ってくれんと!!

まだまだ夜泣きがおさまらない娘(むしろ面倒見てくれてる義母のほう)が心配になり、2時すぎに帰宅。
娘が生まれてから、こんな遅い時間に夫と2人で出かけたのは初めてだったので、なんだか新鮮でした。

娘と迎える初めての夏。
思い出いっぱいの夏になりますように。

Maqui

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