下半身強化、新しいスタンスも 前期の悔しさを後期に全開だ!
VOL26 外野手 堀川優斗(ほりかわ・ゆうと)背番号5 3年目
入団3年目を迎えている。かつてはNPBを目指し宮崎の私立高に進んだが中退。野球を諦め大阪でサラリーマン生活を送り、「2年半ボールを握りませんでした」。だが、高校時代のチームメイトが楽天から4位指名を受けて入団したことで「あいつができるんだったら僕もできる」と、再び情熱に火がついた。
今年こそはと意気込んだ3年目
パイレーツ入団1年目は64試合に出場し、打率289・21打点・3本塁打の成績を残した。2年半のブランクというハンディを考慮すれば及第点だろう。「僕はできる」と意気揚々と臨んだ2年目は、60試合に出場し32打点・3本塁打を記録したものの打率は.251に低下、「独立リーグはそんなに甘くはなかったです」。彼は1・2年目の経験を生かし下半身強化に取り組んだ。「(2年目終了後の)オフはスクワットを繰り返し、ハムストリングのトレーニングに力を入れました」。その結果、「下半身に粘りが生れ、2年目までの打球と全然違うようになりました」という。それが現れたのが今年開幕2戦目の香川OG戦で、本塁打を含む2安打を放ち2打点をマークした。「今年はいける」…、だが、好事魔多しというべきだろうか。彼は故障等から開幕2試合に出場しただけで、それ以降2ヵ月間近くベンチから外れた。手応えを掴んでいただけに悔恨の毎日だったに違いない。しかし、現実を受け入れるしかなかった。
彼は5月25日のソフトバンク3軍戦で復帰した。同日の試合は6番に入り2安打、翌日は3番に座って1安打と、ひとまず結果を残した。その後バッティングは好不調の小さな波を経て、前期トータルでは12試合に出場し打率.275で8打点・1本塁打、得点圏打率.308、出塁率.283、OPS(出塁率+長打率)は675。この成績に最もストレスを感じているのは彼自身に他ならない。
後期に新スタンスの成果証明
彼は今年、バッターボックス内での立ち位置をバットの幅1つ分変えた。昨年秋季のフェニックスリーグからこの新しいスタンスで打ち、好感触だったことで今年公式戦も変更しており、ストライクゾーンの低めも新たな目付けで対応している。こうした試みの実戦での成果を掴むのがこの前期であり、復帰後に徳島ISの好投手から2塁打を放つなど「いい感じです」という。ただ、前期の出場が少なかっただけに新スタンスの本格的な成果は後期に掴むことになるが、「自分のスイングで1試合1本以上のヒットを打ち、後期優勝にも繋げます」と意気込む。
本塁からバックスクリーンに届く遠投120mの肩、「先日50mのタイムを測定したら以前の6.0秒から5.9秒に速くなっていた」とする脚力、パンチ力を備えたバッティング技術など、その運動能力の高さと素材はチーム内でも出色とされる。それらが持ち腐れにならないよう、能力を最大限に開放させて新たなステージに進むことができるか、後期の貪欲なプレーが注目される。
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