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最速157㌔、平均でも151㌔を記録 さぁ勝負の2年目、勝負の後期だ!

VOL22 投手 羽野紀希(はの・かずき)背番号26 2年目

Profile
2000/10/6 23歳 187㎝/80㎏ 右投/右打 山口県出身 新南陽高~日本経済大

パイレーツから3選手が育成枠で指名された昨年10月23日のドラフト会議、羽野選手はNPB球団から調査書提出が求められたチームの他6選手とともに固唾をのんで指名を待っていた。だが…。彼は肩を落とした。そのうしろ姿に声をかけられる者はいなかった。それから8ヵ月余、「あの悔しさはもう味わいたくありません」。彼が今年野球に取り組む動因はそこにこそある。

NPB選手の投球から学ぶ

彼は年明けの1月、高校時代の野球部監督の紹介を受け、NPBの160㌔投手・国吉佑樹選手(DeNA~ロッテ)の下で自主トレーニングに励んだ。「当初は1日体験の予定でしたが、もっと学びたいと思い、その旨をお願いしたところ快く受けて頂きました」。山口県宇部市のグラウンドで彼は俄か〝国吉塾〟の塾生となり、進んで教えを請うた。

5月25日のソフトバンク3軍戦で力投する羽野選手(坊っちゃんスタ ジアム、3枚目も)

その期間は5日ほどと限られてはいたが、「技術だけでなく様々な面で収穫は多かったです」と話す。と同時に「現実を痛感した」のも事実だった。「なぜ自分がドラフト指名を受けられなかったのか、そんな現実も学びました」という。「キャッチボールをやった時、自分との差を感じたんです。国吉さんはボールを軽い力でピンポン玉みたいに投げるんです。力感も球筋も球質も違いました」。

100マイル超えも夢じゃない

そんな驚きが最大の収穫だった。そして、国吉選手から得た有形無形の助言を新たな財産にし、自分のピッチングに貪欲に生かし始めている。その一例として回転軸や回転効率等を専用機器で測定しながら「自分の個性や特色に合った球筋を少しずつ体現しています」とし、「いい感じになってきています」と早くも手応えを表す。それを物語るのが4月14日の香川OG戦で、150㌔台のストレートを連発しながら最速157㌔を記録し、自身の最速154㌔を更新した。「あの時は新しい感覚で、気づいたらキャッチャーミットに収まっていた感じでした」。力感は昨年よりも抑え気味で、ややゆったりとしたバランスのとれたフォームからビシッと放たれた末の球速だった。それは今年前期の登板全体に通じるものでもある。

前期は5月29日現在、クローザーとして15試合(14イニングと3分の2)に登板し1勝1敗3セーブで防御率1.84、奪三振13(奪三振率7.98)・与四球9の成績を残しており、昨年全体の成績(35試合に登板し4勝4敗1セーブ・防御率4.91・与四球44)よりも大幅に安定感を増している。リーグ集計による平均球速も151.1㌔となり、NPBの速球投手と比べて遜色ない水準にきており、リーグ初の日本人選手による100マイル超えも夢ではない。5月25日のソフトバンク3軍戦でも最終回に登板して最速154㌔を連発、打者3人を2三振1センターフライに打ち取った。

この日はスプリットのキレも光っていた

パイレーツ入団の際、両親とは「独立リーグは2年間」という約束を交わしたという。その2年目が今年だ。「今年ドラフトから声がかからなかったら独立リーグはきっぱり辞めるつもりですし、それくらいの努力はしているという自負はあります」と改めて強い決意と覚悟を示す。そのためにも後期に調子が落ち、NPBのスカウトにアピールができなかった昨年の二の舞は許されず、「そんな姿を今年見せるわけにいけません」。まさに勝負の2年目、さあ勝負の後期だ。来る10月、彼の清々しい笑顔が目に浮かんでくる。

ひとくちメモ
趣味:水泳・知識吸収
血液型:A型
愛称:「かずき」
好きなタレント:広瀬すず・ローラ
好きな食べ物:フルーツ
苦手な食べ物:野菜全般

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