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「 躍動する新入団選手」 VOL.5

パイレーツには今シーズン14人の新人選手が入団していますが、例年に増してチームの中軸として活躍し、リーグのタイトル競争を繰り広げている選手も少なくありません。今回はそんなチームを支える新入団選手にスポットを当て、彼らの「今」、そして「これから」に迫ります。題して「 躍動する新入団選手」。

チームの打力・成績向上を牽引!
内野手 河野聡太(かわの・そうた)背番号27

 後期公式戦は猛暑のさなか、まさに心身ともに消耗戦の様相を呈してきた。苦戦が続くパイレーツにあって前期に引き続き打線を牽引するのが、入団1年目の河野選手だ。
 8月13日現在の同選手の打撃成績は、50試合に出場し打率.300で打点19。出塁率.402、長打率.388で、打撃の貢献度を示すOPSは.790。打率はチームメイトの浅井選手とともにリーグ上位に名を連ねており、パイレーツの得点力を支えている。そんな河野選手の入団当初の目標は打率3割5分以上。「入団後徐々に調子が上がり、今は手応えを十分に感じていますが、打率はまだまだ低い。バッティングはいい時ばかりじゃないので、悪い時を減らし、いい時を増やすかです。後期はやや調子を落としているので、もっと上げたいです」。当然それはとりもなおさずチームの打力向上、チーム成績改善に直結する。

高校時代はショート、大学ではサードやキャッチャーもこなした器用さがあり、打撃はホームランというよりも中距離重視のシュアなバッティングが特長だ。パイレーツではショートを守り、4月の開幕2連戦から5番に座った。以来、打線の中軸の1人としてチームを引っ張り、優勝には届かなかったもののチームの前期攻勢を最後まで支えた。そして迎えた後期戦線。ライバルチームは前期終了後にこぞって猛練習をこなして戦力アップし、河野選手へのマークも自ずと厳しくなった。そのはざまでチームは7月~8月上旬と投打ともになかなか調子が上がらず苦戦。河野、浅井両選手に続く3本目、4本目となる打線の柱が十分に機能しないこともあり、「自分自身もチームも踏ん張りどころだという感覚です。自分は自分のことに集中して結果を残すしかありません。OPSももっと上げたいです。(浅井選手と)自分たちがやり、結果を残せばチームも勝ってくると思います」。8月12日の徳島IS戦(坊っちゃん球場)では敗色濃厚だった9回裏、1死から外角ストレートをライト前にしぶとく跳ね返し、浅井選手の同点2塁打を呼び込んだ。この2選手の踏ん張りとスタンドの盛り上がりは今季を象徴する1場面だった。

 自身のバッティングについて「技術的な細かな調整は常にやっている」という。試合ではチャンスメイクにも力を入れ、それが46試合で25の四死球にも現れているのだろう。課題だった守備面には手応えを示していて「伸びしろと見て頂いていいという感覚です」。10月のドラフトも見据え「これから特別に何かということではなく、1日1日しっかりこなしていくだけです。それで結果が残せられればドラフトでもいい結果がついてくると考えています」。まずは8月9日から13日のホーム4連戦に期待したい。

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