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【週刊】ドル円相場分析と今後のシナリオ【2019/9/8】サンデーレポートvol.4

今週はドル円の下落トレンドがひとまず終わったと思わせてくれる展開でしたね。今週の大きなニュースをピックアップしてみます↓


2日:「9月1日の関税第4弾が予定通り実施」「中国も報復措置を実施」→ 下窓を開けて週明けスタート106円を割り105.800台

4日:「香港行政長官の逃亡犯条例構成案を正式に撤回」報道→ 地政学的リスクの後退によるリスクオン(円売り)でドル円上昇

5日:米中10月にワシントンで通商協議開催の報道 +「ISM非製造業指数」が予想を上回る結果→ 米中貿易摩擦の懸念後退 + 指標結果が好感されてドル円は上昇して107円台をつける

6日:「米非農業部門雇用者数」が予想を下回る→ 106.600台まで下落するも下値が堅い。同時刻の指標「平均時給」が予想を上回っていたため買い戻される動き。

7日:パウエルFRB議長発言「景気見通しに著しいリスクがある」「米経済は非常に良好、改善が続いている」「景気後退を予想していない」「FOMCは景気拡大持続のために適切に行動」→景気リスクがあると言いつつも、ハト派な発言ではなかったことで、大幅利下げ(0.5%)の期待後退で若干のドル円上昇。


結果的にドル円は上昇し、週末の終値は106.900台となりました。特に4日と5日のプラス材料は大きく影響したのかなと考えています。

答え合わせとしては、2019年9月1日時点のレポートで分析したシナリオ②(3-3-3-3-3ダイアゴナル)に近い値動きをしたのではないかと考えています。シナリオ①は週明けの窓開けで否定されました笑。


それでは、今回も2019年9月8日時点のドル円相場分析と今後のシナリオ(月足→日足→4時間足→1時間足)を考えていきます。

月足:トライアングルE波の完成か

月足レベルでは以下の2つのシナリオを考えてきました。(詳しくは2019年8月25日時点のレポート

月足シナリオ①:「トライアングル」を2015年から形成中 E波完成後、反発の上昇し、長期目線で110円台、超長期目線で120円台を目指す

月足シナリオ②:既に「トライアングル完成」後に再下落している→ 104.400を割れば100円割れも見えてくる

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また、これまで3回104.400の水平線(赤線)において反発上昇をしていることも確認できます。実際に今週は反発上昇の動きが見ることができました。

今月はまだ始まったばかりですが、このまま反発の上昇を断続的に続けるのであれば、月足シナリオ①が濃厚になってきます。つまり、長期目線で110円台が見えてきます。

ここから再下落したとしても104.400を割ることが無いかぎり、シナリオ①は優位的であると考えています。

日足:逆三尊形成中か(ここから上昇トレンド転換か)

今回はここから上昇トレンド転換のシナリオを考えてみます。

トライアングルの副次波は3波(A、B、C)で進むのが1つの特徴ですが、その3波目(C波)を104.442で完成したと考えて話を進めます。(月足レベルのトライアングルE波完成と一致)

「逆三尊」はトレンド転換のチャートパターンとして有名ですね。C波の副次波とC波以降の波(ピンク線)を見て見ると「逆三尊」を形成していると考えることができます。

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104.442から106.680までの上昇のフィボナッチラインを引いてみると、再下落の際は61.8%ライン(105.800前後)で下値を固めて、再び上昇しています。これが今週の動きでした。

6日金曜日には107.231まで高値をつけましたが、2回ほどサポートとして機能していた107.200ラインに弾かれました。


ひとまず、来週はこの107.200ラインを突破するかどうかがポイントだと考えます。

また、上昇トレンドが本物かつ地合が良ければフィボナッチ161.8%の108円まで上値はあると思っています。再び61.8%ラインを目指して105.800を割るのであれば、このシナリオは望み薄です。

4時間足:直近で108円を目指すシナリオ

4時間足で直近で108円を目指すシナリオの値動きを考えてみます。黄色線が日足の波のカウント(1~3?)、白線がその波の副次波です。

1~2の波の副次波は両方とも3波構成であると考えられます。インパルスの場合、5-3-5-3-5つの副次波で進んでいくので該当しません。そのため3-3-3-3-3ダイアゴナルを形成して上昇中であると考えます。

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現在は3波(3?)の副次波2波目まで作っていると考えられます。週明けの上昇シナリオは以下の2つです。

上昇シナリオ①:週明け、2波目を完成させて3波目で上昇(黄緑矢印) 

上昇シナリオ②:2波は完成しており週明けは、、すぐに副次波3波を形成して上昇(白矢印)

上値の目安は108.000~108.050あたりまでです。根拠としては、日足のフィボナッチ(黄色)と4時間足のフィボナッチ(白色)の161.8%がほぼ一致することから、目指す可能性があると考えています。


逆に106.700~650あたりのライン(赤水平線)を割って下落すれば、上昇シナリオは考え直す必要があります。

これまでにこのラインはレジスタンスとして5回ほど機能しており、今週の上昇ではこのラインを突破し、逆にサポートとして1回機能しています。(緑丸)

このラインが「レジサポ転換した」と考えているので、ここ大きく割ると現時点の上昇シナリオは望み薄です。別の上昇シナリオまたは、下落シナリオを考える必要があります。

1時間足:106.680、107.200ラインに注目

1時間足でもう少し細かく見てみます。4時間足で副次波(白線)とカウントしていた線を(1)~(3)で表記しています。

上昇の(1)波は107.231を終点で、(2)波は106.622が終点と考えられます。週明けに(2)波の下値を更新するか否か、(3)波を形成して108円まで上昇するか否かが直近の争点です。

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4時間足で述べたように、106.700~650ライン(黄線)がサポートとして働くことが大切です。ここを割るようであれば、すんなりと上昇するのは難しいかもしれません。

次に107.200ライン(赤線)です。ここは日足でのサポートラインでしたが、現在はレートが下にあるので、レジスタンスとして意識されることが大いにあります。このラインをしっかりと突破する必要もあります。


あくまでざっくりとした予想ですが、綺麗に上昇するのであれば(3)波は白矢印のような3波構成で108円に近づいていくのではないかと予想しています。

107.500はキリ番なので、逆張りの売りも入りそうです。そこから107.200ラインをサポートとして、108円までじりじり伸びていく...みたいなことをぼんやりと考えてみました。

レジスタンス・サポートラインがどの程度機能していくかが、注目ポイントですね。

まとめ

今週はファンダメンタルでもプラスの材料がいくつか出て、107円台までドル円は回復しましたね。このタイミングで上昇トレンド転換になるかもしれませんね。

ということで、今回は上昇トレンドシナリオを考えてきました。私が注目すべきレートは以下のようになります。

☆月足:104.400

☆日足:105.800、107.200、108.000

☆4時間足:106.700~650、108.000

☆1時間足:106.700~650、107.200、107.500、108.000

それぞれのラインがレジスタンス・サポートとしてどのように機能するか見極めていくことが重要な週になりそうです。また、ファンダメンタルズに付いても注意ですね。

☆米中貿易摩擦に関するトランプ大統領の発言と報道

☆香港デモの報道(円買い、円売り)

☆ブレグジッドの報道、ポンドの売り買い(円買い、円売り)

☆米経済指標の善し悪しによる、利下げ幅(0%, 0.25%, 0.5%)の期待度


上昇トレンドに優位性があると考えていますが、シナリオを疑うことも大切です。「もしも、ここから下落したらどうなるだろう」と常に想像して、損切りラインをしっかりと儲けておくことが重要だと考えます。

自分の想像通りに、事態がうまく運んでいるときこそ油断は禁物ですね。


以上、2019年9月8日時点でのドル円シナリオ分析レポートでした。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

週明けからも頑張っていきましょう!!

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