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眠れない!

眠るのがへたくそです。

子供の頃から遠足の前日は眠れませんでした。わたしはこれを「ワクワクして眠れない」とポジティブに捉えていたのですが、ただただ、昔から緊張したら眠れなくなる、細い精神の持ち主だったのです。

受験生の頃は部屋の時計の秒針を外し、外せないものは叩き壊し、雨戸とカーテンをぴったり閉じ、同室の妹を怒鳴りつけ、それでも今思い返せばよく眠れていたほうでした。

社会人になって品質保証の仕事をするようになり、トラブル対応ともなれば一睡もできなくなり、ぼうっと熱くてむくんだ身体に鞭を打って始発の新幹線に乗り込むずたぼろの日々。

眠れないとなったら、肩・首・眉間・まぶた・歯・手の指・膝・足の指に力が入っていることが気になり、しかし、すべてを同時にゆるめることができないことにイライラしてきて、こんなにイライラしていたら眠れない、あぁ、今日も眠れないのか、明日寝過ごしたらどうしよう、社用車で居眠り運転したらどうしよう、とみずから煽りに煽って気持ちを追い込み、何度もiPhoneのアラームを確認して、今すぐ眠れても2時間しか眠れないと泣きそうになり、やっとうとうとしてきたところでアラームが鳴る。

小難しい本を読んでみたり、米軍の睡眠法を調べたり、呼吸法を試したり、寝姿勢を変えてみたり、額を冷やしたり、ストレッチをしたり、白湯を飲んだり、お酒を飲んだり、煙草を吸ったり(完全に逆効果)、いろいろと試行錯誤しました。1番効果があったのは、眠くなるタイプの鼻炎薬を飲むことでした。でもこれは朝までに抜けきらないから、週末ゆっくり眠るためのとっておきのおたのしみでした(身体がボヤーッと熱く重くなって、ゆっくりと泥に沈んでいくみたいで気持ちいい)。


これはいかん、これはもう病的だ、と心療内科に駆け込んだのが2017年春。睡眠導入剤を処方してもらいました。睡眠導入剤を飲むと7時間連続で眠れますが、日中ボーッとしてしまい仕事にならず。容量を半分にしたら3.5時間で目が覚める。先生も睡眠薬ではなく睡眠導入剤でそんなことはないはずだと首を傾げていたので、よっぽど暗示にかかりやすい性格なのでしょう。わたしのよくないところは先生に不信感を感じたら通うのをやめてしまうところで、何も改善されていないのに4ヶ月で通うのをやめました。

お次は精神科。精神科に駆け込んだのが2019年春。ある日突然、九州新幹線を降りた新神戸駅で耐えられなくなり、エスカレーターの陰に隠れて精神科に予約の電話を入れました(おお、なんと説得力のある本厄でしょうか)。その精神科では抗精神薬・抗不安薬・抗うつ薬・睡眠薬を少量ずつ処方してもらい、せっせと飲みました。暗示にかかりやすいのでなんとなく調子がよくなり、無事に卒業しました。

そして、今、わたしはご多分に漏れずバチバチにコロナうつです。「コロナうつ」なんて言葉を知ってしまったら、あぁそれはわたしのもの、だめなんです本当にすぐその気になるんだから。おかげで、毎晩3時間しか眠れないわ、舌はビリビリに痛いわ、FROM HELL WITH LOVE。

一体、わたしはいつまでこんなことを続けるんでしょう。誰かなんとかしてください。誰かわたしの横で眠って緊張を解いてよ。いや、わたしは元彼のいびきにブチ切れてビンタで起こして怒鳴りつける女でした。一生このままかもしれません。やだな〜!


※画像は天満の春駒で食べたお寿司。辛気臭い話なので、パーッと景気のいい画像です。


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