VTuberを知らない私が、ある日突然VTuberにされた話
はじめに
みなさん、VTuberって知ってますか??
動くイラストや3Dモデルを用意して、ゲームの配信や企画を行うアレです。
最近は知名度も上がってきましたね。今や2万人近くが活動しているとも言われています。
世の中には3種類のVtuberがいます。
「既にVTuberである者」
「VTuberになろうとする者」
そして
「VTuberになってしまった者」
今回は
程度の認識だった私が、VTuberになってしまった経緯をお話しします。
ママ、誕生
VTuberにおいて「ママ」という単語はしばしば「キャラクターのデザインを作ってくれた人」のことを指しますが、もちろん私にも「ママ」がいます。
2021年11月、事件は私の所属しているとあるDiscordサーバーにて事件が起こりました。
送られたのは1通の書き込みとイラスト。
なんか目の前にいるんだけど?????????これが自分ですか????????????????????????というか何ですかそのタグは????????????????
リアルに外出先で変な声が出たことを覚えています。
なんと、「私の"声"と推しキャラからデザインを考えた」とのこと。驚きの感情が真っ先に出てきましたが、それと同時に嬉しさを感じました。
私は趣味で既存のキャラクターのお絵描きはするものの、無からデザインすることができないからです。声からデザインとか天才か???????
ぞくぞく決まる詳細設定
キャラデザが決まると何が起きるか。そう、周りからの便乗です。なんか自分の知らないところで勝手に決まってるんです。
現在使っているロゴもいつの間にかできていたものになります。てか設定周りはほとんど提供されたものです。こういうときのオタクの団結力ってすごいですよね…。
しかも、私のパーソナリティがしっかり反映されています。私が好きなキャラである「東方怪綺談」の"ユキ"と"マイ"の要素や逆張りっぽい私の性格や設定がデザインにしっかり反映されています。
この時点ではVTuberなんてなれるとは思ってもいなかったし、やり方だってわからない。あくまでも内輪ノリの一環としか考えておらず、そもそもVtuberになろうとも思っていませんでした。
しかし、私はこう思うようになります。
せっかく頂いたデザイン、無駄にしたくない!
図に乗るのが好きだった
私は興味を持ったらとりあえず行動してみるタイプで、周りに乗せられるのはかなり歓迎していました。
過去にコスプレや同人誌の作成に興味を持ち、同人誌即売会でコスプレしてサークル参加までしたほどです。そんな私がこの状況に対面したらどう思うでしょう?
何かしらの形で表現に使いたい!!
この時の私はVTuberになれるとは思わず、ひとまず動かしたい!と思うようになりました。
やがて凝り性の私は少しずつ、VTuber化のために必要なものを揃えていくことになります。
その結果として今ではVTuber配信できるだけの環境が整っちゃったんですね。怖い怖い。
配信環境の構築
配信環境を作るためにはいろいろなソフトやハードが必要になりますが、私は以下のようなものを使いました。
うわぁ…と思うかもしれませんがLeapMotionとキャプチャボード以外は全て無料で使用できるんです!しかもこの2つは買わなくても何とかなるんです!
…無料のやつ、多くね???
そうです、その気になれば無課金でVTuberになれるのです!!
(話がズレるのでここで各ソフトの解説はしません)
少しずつ私はこの環境を整えることになりました。
配信「ごっこ」へ
そんな私の作った3Dモデルがついに形になります。素人でもできるんだからVRoid Studioはマジですごい。コツコツと改修を重ね、ある程度満足いくモデルができました。
ここまで飽きずにモチベーションを維持できたのは、本格的に活動開始する前のDiscord内で行っていた「配信ごっこ」の影響が大きかったです。現時点で「こんな感じになったよ!」とDiscord内で配信を行いました。個人的に仲間内で動かす様子を披露できたので満足していたのですが、
「映像がカクついて見られない」
「ゲームの音量が小さくて聞き取れない」
「ボイスチェンジャーが露骨すぎる」
などフィードバックを得たり、自分で気づきを得ることでそれを改善して、また配信ごっこを行い…という流れを繰り返していました。
そしてある日気付いてしまいます。
「気づいたらデビューできるだけの環境整ってるじゃん!!」
だってバーチャルの身体を得るの楽しいんだもん。そう、私は図に乗せられると調子に乗るので…
そしてデビューへ!?
VTuberになる環境こそあれど、VTuberのことをよくわかっていない私。
しかし!!!オタクは初心者を沼に沈めるのがうまい生き物。
「エイプリルフールでデビューして、それから今後を考えたらどうか」
「"VTuber一問一答自己紹介"って動画があってですね」
と、言われるがまま言いくるめられ…
東方旧作・逆張り系男の娘Vtuberが爆誕します。
━━━こうなりました。
バーチャルの身体を得ることを「受肉」すると呼ぶそうです。
今見返してみるとまだ雑な部分も多いですね。ちなみに設定はほとんど全て決められていたものになります。あとはリアルの私に準ずるもの。ファンネームはいつの間にか「逆張リスト」に決まっていました。
これをきっかけに、不定期にゲーム配信を行うなど、VTuberっぽい活動を行うようになりました。
あくまで「ときどき」VTuberとして…
ちなみにVTuberには、事務所に所属してビジネスとして活動を行うタイプ(企業勢)と趣味の範囲で個人で行うタイプ(個人勢)の2種類が存在します。言うなれば本物のアイドルとストリートミュージシャンのような関係ですね。もちろん影響力が全く違います。
前者は事務所というバックアップがありますが、個人でやる場合はすべて自力で行う必要があります。ただしなんでも自分の裁量でできるのが個人勢の魅力、メリットでもあります。
Yakinikuとの出会い
そして6月、あるインディーゲームと運命的出会いをしてしまいます。
「焼肉シミュレーター(旧:Yakiniku Simulation)」です。
ただひたすら肉を焼くだけのシンプルなゲームですが…
なぜかのめり込みスコアアタックモードで当時の世界2位に。説明は省きますが、9時間肉を焼きました。
記録樹立後もアプデで登場した新モードなどの配信は続けつつ、Yakiniku配信するVTuberさんの動画を視聴したりし始めます。
このゲームを配信する他のVTuberさんがたくさんいること、素敵な個人VTuberが周りにはたくさんいること、経緯はどうあれ自分がVTuberであることを改めて実感しました。というか、同ゲームをプレイする某大物企業VTuberさんにトップランカーとして認知された時はさすがにビビった。
VTuberとしての在り方を教えてくれたのはYakiniku Simulationだったと言っても過言ではないかもしれません。
これ以降、もう少し積極的に配信を行うようになりました。前から気になってた同人STGや新作インディーSTG、なぜかフォロワーから送られた「壺のおじさんのやつ(Getting over it with Bennet Foddy)」とか…
配信用のマイクやキャプチャボードまで買いそろえてしまいました。
得られたもの
こうしてVTuberとして数か月活動を行いましたが、今までに全く体験したことのないような驚きと発見をたくさん得ることができました。
配信して分かったこと
こうして予備知識ゼロからVTuberになった私ですが、いくつか分かったことがあります。
とにかく楽しい!
意外と簡単に配信できる
観てくれる人はいる
とにかく楽しい!
これは文字通りです。愛着持って接している自分のアバターが自分に合わせて動いてくれるんですよ?これはもう自分自身ですよ本当に。
お気に入り過ぎてアクスタ作っちゃいました。デザインしてくれたママに提供したり、同人イベントで頒布したりしました。
そして想定していなかったのがファンアートを描いてくれる人がいること!!
描いてくれる人がいるとは思わなかったので、めちゃくちゃ嬉しいです!VTuberになってわかりましたが、ファンアートやコメントなどでレスポンスを頂くのはめちゃくちゃ嬉しいです。
好きな絵や同人誌には感想や応援コメントを付けると作者さんの励みになる、なんて話はよく聞きますがVTuberも同じですねコレ、完全に。
VTuberの方って定期的に自分を宣伝するタグを連発しがちなんですけど、宣伝というかむしろ楽しくてやっている人も一定数いるんじゃないかなぁ、と思ったりもしました。だって楽しいんだもん。
意外と簡単に配信できる
先ほどこれを見て「うっ」となった方もいると思いますが、実際には「モデルを動かすソフト」「配信するソフト」「配信するゲーム」くらいしか使わない上、Youtubeとの連携も非常に簡単になっていて、個人で配信するだけなら思ったよりも簡単だな、と思いました。
もともと私自身がYoutubeチャンネルを保有していて、OBSも既に使ったことがあって、Unityの最低限の操作ができた為というのもありますが、それが無くてもPCにある程度のスペックさえあれば十分誰でもVTuberになれるんだな、ということが分かりました。
あとはVTuberのなり方を解説するVTuberがたくさんいます。分からないことは先輩VTuberの動画を見て確認すれば良いのです。非常に参考になる動画も多くあり、VTuberのことはVTuberに聞くべきということです。餅は餅屋。
あとは配信を支援してくれるサービスがたくさんあります。画像の素材やサムネイルに使えるロゴ、配信画面など…多種多様なサービスでVTuber活動を支援してくれます。
#VTuber素材 などで検索をかけるとたくさんの人がVTuber向けに素材を提供してくれています。
例えば下の「スコラボ」では配信画面を自分でデザインすることができます。私はこれを知らずにすべて自力で行ってしまいましたが、もう少し早く知っていれば使っていたと思います。
観てくれる人はいる
同人で創作を行う人たちは口をそろえて「完璧より完成を目指せ」、「湧き上がる創作意欲を形にしろ」などと言います。先日もツイートがバズっていましたね。
VTuberも同じでした。
観てくれる人はいます。少なくてもいます。自分が楽しそうに配信している姿を見に来てくれる人がいます。
「見に来てくれる人がいるのだろうか」
「まだまだ上手に配信できないし」
と思う方もいるとは思いますが、よほどインターネット環境が低速で配信できない、とかでなければ試してみる、チャレンジしてみる価値はあると思います。やっちゃえ!!
ゲーム名で検索をかけて見に来る視聴者さんもいたりします。インディーゲームだと開発者さんが直々に見に来て下さることもあります。ってか、開発者さんからコメントや反応を頂いた配信も何度かありました。
チャンネルの収益化がどうこうとか面倒なことを考えるのはやめて、シンプルに「ゲームをプレイしている自分」を共有したい!という純粋な目的、気持ちで活動すればいいのです。きっとその方がモチベーションを維持して楽しく活動ができます。楽しめないともったいないですし。ほどよく狂い、楽しみましょう。
おわりに
数か月行った配信を通して。
ゲームをプレイするにしても、ひとりだとできない「感情の共有」ができるのが配信だと思いました。
致命的なミスをやらかして悔しい時も、高スコアが出て飛び跳ねたい時も、視聴者さんが画面の向こうにいてくれて、その感情を共感してくれます。それってひとりで遊ぶより素敵だと思いませんか?
VTuber活動はそれができる答えのうちの1つだと思います。私がVTuberになった理由はどうであれ、今は良かったと思っています。ママに感謝ですね。
最後になりますが、私のYouTubeチャンネルを置いておきます。不定期にシューティングゲーム多めに配信を行っているので良ければ覗きに来てくださいね。
あと、「自分の意志とは無関係にVTuberにされかけています!」という人がいればニコニコしながら様子を見に行きます。連絡ください。
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