「今日は月が綺麗だねぇ」 思わずそう話しかけて、お酒を一口飲む。今日は中秋の名月。僕の家の和室から、僕らはお月見をしている。目前には綺麗な月。横を見れば綺麗な彼女。僕の隣にいるのは最も愛おしい女性で、一緒にこの月を見られることがこの上なく幸せだ。ああ、幸せだなぁ。 僕は彼女と、今食べているこの団子よりもずっと甘い関係になりたかったのだ。彼女は全然僕に振り向いてくれなかったから、本当に苦労した。でもやっと僕のものにできた。ここまで本当に長かった。 やっと僕らは幸せになれる