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買い物をする場所

ウォーキングの時間が取れなかったので、駅から銀行まで歩くことにした。
二つ先の県庁所在地の駅からメインの国道を歩くことバス停5つ。
緩やかな上り坂になっている道を久しぶりに歩いた。

駅から6つ目のバス停までは、ほとんどのバスが通る
「メインストリート」
だった。
昭和の時代、高校生の頃は30分以上電車に乗ってこの街に来ると、人が多く百貨店や総合スーパーがいくつもあり、今日はどこに行こうかとワクワクしていた。
特に老舗の百貨店が道路を挟んで向いあって立っているところは、私たちが住んでいるところにはないMcDonaldがあった。
それも高級な方の百貨店ではなくて、庶民的な方、私が住んでいたところにも支店があった百貨店の方にあったので、デパートに行く時は迷わずそっちを選んだ。
その百貨店は平成の半ばになくなり、跡地には向かいにあった高級百貨店が新しい店舗を建てて営業している。今では県内唯一の百貨店になった。

商店街はシャッターを下ろしている店舗が多い。普段はバスから眺めているが、歩いてみると改めてその多さにびっくりする。
空き地も目立つ。
あったはずの文房具店がなくなっていた。
営業していたはずの老舗の和菓子屋さんがしまっていた。
紳士物のブランドの洋服を扱っていた店も中がひどい状態になっていた。お店はどこにいってしまったのか?

ご多分に漏れず郊外に大型ショッピングモールができて、その中に移動した店舗もある。百貨店に入っていた店舗はほとんどがそこに行ってしまった。
駐車場も広くてなんでもそろう。色々なお店が見られるし、雨でも傘をささずに買い物ができる。
法律が緩和されて郊外に大規模な商業施設ができるようになってから、街の中から人がいなくなり小さな店は閉店し老舗の百貨店ですら立ち行かなくなっている。街並みがすっかり変わってしまった。
人口が減っていくこれから、一度失われてしまった街並みは戻ることはあるのだろうか?郊外に行けなくなった時、買い物をする場所はあるのだろうか?
ちょっと不安を感じる。

ヘッダーの画像はひいろさんからお借りしました。

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