短歌:未来11月号(No.778)掲載歌7首
町中の線香花火買い占めてそれでも夜は、季節は、君は
無駄なことばかりしようよ自販機のボタン全部を同時押しとか
帰り道でっかい犬がおるときは兄ちゃんの手の力強くなる
おすもうが左右に分かれてくれたので車窓の空の割合もどる
泣きぼくろ持つ恋人が笑うたび風の向こうに海が見えます
何気なく打った数字で開く鍵 ねえこの四桁って、わたしの
石製の角の一つを折られてもバイキンマンは笑っています
— 未来11月号(No.778)陸から海へ / 岡本真帆
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