短歌:未来6月号(No.785)掲載8首
もうきみに伝えることが残ってない いますぐここで虹を出したい
夢くらいうまく話がしたいのに分け入っても分け入っても向日葵
ここにいるあたたかい犬 もういない犬 いないけどいつづける犬
かすれてて読めないけれどこれたぶん小学校の連絡網だ
廊下から渡り廊下へ移るとききみは季節をたしかめている
外に降る雪の様子はみてるからあなたは鍋の様子をみてて
きみの人生の前では無力だな じゃんけんに勝つ力をあげる
3、2、1、ぱちんでぜんぶ忘れるよって今のは説明だから泣くなよ
— 未来6月号(No.785)陸から海へ / 岡本真帆
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