短歌:未来5月号(No.784)掲載7首
「映像の日常」
通過する電車の部分のみループしていてずっと君は乗れない
東京の避難シーンにいた人がなぜか釧路の漁村にもいる
花火だけシネマトグラフになっていて僕らを闇が濡らしつづける
焼肉の前の「生きててよかった」の総集編はお許しください
撮影を欠席したら右上のワイプにされてそこだけ動く
同ポジで撮ったジャンプの写真たち、後藤のシャツの反射、つよすぎ
君からのさよならばかり切り取ったビデオのほとんどが交差点
— 未来5月号(No.784)陸から海へ / 岡本真帆
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