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inga mauerとコンタクト!

イタリアの写真家ルイジ・ギッリが、わざわざディスコに写真を撮りに行ったという話が、私は面白くて仕方がない。彼はきっと、普段ディスコなど行かないタイプの人間であろう。けれども写真への飽くなき探求が、彼を外へと連れ出す。そんな彼に見習って、私は渋谷コンタクトトーキョーへ来たということである。

というのは半分冗談であるが、渋谷contact tokyoにロシアのえらい美人、Inga Mauerが来日するとの情報を手に入れたというのが、本当の理由である。この方を存じ上げなかったのだが、Sound cloudで聞いてみたらこれがかっこいいこと。クラブはかなり苦手分野であるが、私はどうしてもロシア美人を拝みたかったのである。

分かりづらい入り口をやっと見つける。駐車場の奥の方にあるので、これはシロートには難しい迷路だ。階段を降りていくと、青やら赤やらのライトだらけだった。

ビールを頼んでテーブルで飲んでいると、金髪、いやピンク色の髪の美人が通りかかって、DJブースとフロアを何度か行き来していた。とても華があり、目立とうとしなくても目立ってしまうのは大変であろうと、私は彼女の人生を勝手に憂いた。大きなお世話とはまさにこのこと。

Inga MauerのDJはただかっこよく、よく分からないけど良い。本当に美人なので、絶対に撮りたくなってしまう。写真を撮って良いかと聞くと、照れながらもポーズをしてくれた。木曜日の深夜ということであったから人はかなり少なかったが、私がDJブースの前に張り付いてしばらくしたら、周りにいつの間にか人が集まってきていた。彼女の次はSapphire SlowsのDJで、二人が入れ替わる時に少し会話している様子は、とても良いシーンだった。彼女のDJは、Inga Mauerとは全く違ったかっこよさがあり、これもまた良い。ステージに立つべき人というのは、自然と引っ張り出されてしまうのだなあと、私は感心しきりだった。

私は深夜、アンダーグラウンドの日常を体感した。また今度こっそりどこかへ行ってみようかなと、帰りのタクシーの中で思ったり。東京の夜が輝いて見えるのは、彼女たちが存在しているからである。

Thank you very much for splendid night.

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