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#ボタニカル

とっておきのざくろ

小学生の頃、ざくろをたまに食べてていた。隣の家には立派なざくろのなる木があったので、たまに地面に破裂したざくろを見かけることがあった。そしてそれを見た数日後には、隣のおばさんが私の家におすそ分けを持ってくる。ばあさんが受け取っているのを、こっそり居間から覗いて、こっそり喜んでいた。 ざくろは赤いプチプチとした、ほとんど種なのになぜか美味しくて、姉と夢中でむさぼり食べていた。八百屋やスーパーなどで見たことのないものだと、珍しくて貴重だという認識もあってか、ざくろはとても特別な

スピリット

誰かに魂を渡しそうになるときが、何回か、いや何度となく、そしてこれからも沢山、そんな選択を迫られるかもしれないが、私は決して魂を売ることが出来ない運命にある。売りたいけど買い手がつかない、とも言えよう。 誰かに合わせない、何かに流されない、自分に嘘をつかない。 でも、それは心の中で私が決めていることで、普段の私を見ていたら、そんなやつに見えないかもしれない。見えるかもしれないけど。 だから、その精神を貫くためであったら、私の信条に従うためだったら、臨機応変に対応する。