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2023年10月24日(火)

10月23日の夢。

サバンナの乾いた大地というイメージの
赤茶けた細かい砂に
水を蓄えて頑丈に育つタイプの
緑の背の低い植物がパヤパヤ生えている。

鹿より少し小ぶりの動物が逃げている。
ひたすらに必死で逃げている。

それをじっとみていると、
いつのまにか私が逃げている。
いや、これは逃げているというのだろうか。

鹿のようなその動物は
群れを成して逃げているが、
さほど必死ではない。

ただ、逃げているという日常があるだけだ。

何から逃げているかはわからないのだ。
肉食動物だったり、
自然災害だったり、
狩猟民族だったり、
何か命が脅かされることから
逃げているに違いないのだ。

違いないのだけど、
私が侵入したこの鹿には、
全然危機感がない。
子鹿だからだろうか?

ではあちらの雄の鹿はどうだろう。
雄鹿をじっとみていると
私は雄鹿になって逃げている。

雄鹿は、逃げていない。
子鹿を煽っている。
ほら、後ろから悪魔がやってくる。
みんなみんな飲み込まれてしまうぞ。
走れ走れ。

雄鹿は練習をさせているのだ。
逃げる練習を。

なぜなら、逃げるのが日常だからだ。
いつでもすぐに逃げ出すことができるように
雄鹿は子鹿に教えているのだ。

私は鹿から離れて
遠目で走っている鹿の群れを見ていた。

どうやら黙ってみるだけで、
私はそのものの中に入れるらしい。

そして、入らなくても
取り付けカメラのように
複数の視点を観察できるらしい。

この日は《私は何者か》と夢に質問したんだった。

鹿の群れはどんどんこの字型の棒線になっていき、
クレヨンで描いた線が、
同じ動きをしながら円を描いている。

私の視点は鹿を線と捉えるほど遠くなった。

星座みたいだな。
鹿の動きを見ながらぼんやりしていると、
いつのまにか私は喫茶店にいる。

星座のコインおみくじが
喫茶店の机に置いてある。

懐かしいな。
お財布から100円を出して、
コインを入れようとすると、
入れ口が見当たらない。

再び私は鹿に入りこんだ。
走りながら。

あーそうか、
じっと見れば良かったんだ。
と思った。

星座マシーンのコイン投入口から
中に入って見たら、宇宙があった。

黄色と白の玉が並んでいる。
そのうちのひとつが落下する。

下界は地面と光がある。
なるほどー。
これは生まれる前のシステム構造図に似ている。

落下した時、そこは地上だった。

おはよう。
あかちゃんは悲しくて泣いているわけじゃない。
多大なる衝撃的なショックを受けているのだ。
そして全てのものにショックを与えているのだ。

鹿はまた逃げ始めた。
渦を巻いている。

速度を緩めてみると、
そのまま空へとびたっていって、
夜の空に溶けてしまった。

私は私の目に戻って
コインを入れて
山羊座のおみくじを取り出した。
 
わたしはなにものでもない。

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