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【まほやく パラロイ考察】特別な約束(ネタバレ)


多忙で開封すらしていなかった、まほやくイベスト「パラドックス・ロイド」を、今さらながら読破した。
そのほかのゲームでも、エイプリールフールはイベント尽くしだが、今年のまほやくは力の入れ方が半端ないなと思った。


概観だけ先に述べると、「本編ではボカさざるを得ない部分を、パラレル世界で実験的に仄めかしてみた」ということなのだと思った。

いずれ訪れる「第二章」の手がかりとなる部分も多いと思うので、ちょこちょこと拾って考察を加えておきたいと思う。すでに本作の世界観については神々による考察があると思うが、個人的な備忘録として残しておきたい。
※たいぶ時間が経っているので、公式の情報と食い違いがあるかもしれないが…妄想だと思って許してほしい。


以下、各種ストーリー未読の方は盛大なネタバレにつき、十分にお気をつけいただきたい。不快に思われる方はUターンをお願いしたい。また、毎度のことであるが、カード・親愛ストーリーは全く読んでいない上での妄想である。ご容赦願いたい。ほぼ二次創作である。
また、記事中の画像は全てゲームアプリ内の引用である。


1.アシストロイド=魔法使いという可能性

これは、まほやくをよく知る賢者の皆様なら当然疑ったことだと思うが、パラロイ世界戦の仕組みは、やはり本編世界とかなりリンクしていると思われる。それを念頭に、両方の世界を少し整理してみよう。

ふたつの世界の重大なリンクは、
 魔法使い=マナ石
 アシストロイド=マナプレート

これに尽きると思う。

そうなると、「魔法使い=ロイド」である。

そしてもう一つ。「紋章」の問題がある。
 賢者の魔法使い=百合の紋章
 カルディアシステム=光る紋章

ということは、「賢者の魔法使い=カルディアシステム搭載ロイド」である。

カルディアシステム搭載ロイドは、オーナーの命令ではなく、自分の「心」で動くと言う。
魔法使いは「心」で魔法を使う。「心のままに、自分がしたいことをする」というスタンスが基本。

なるほど、重なっている。


ここからはかなり乱暴な考察になる。

では、ロイドとはどんな存在なのか?
「特定の人(ハイ・ワーキングクラス)に従順に、奉仕する存在」かつ「オーナー(ハイクラス)の疑似友人」
紋章持ち以外は、オーナー(人)が感情その他もろもろを「設定する」。

本編世界線でも、
「魔法使い=選ばれた人間に、奉仕するために、神に遣わされたもの」

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という信仰があることが、明らかになっている。

恐らくこれは、「厄災が訪れる前」ということになるだろう。

厄災が襲来し、賢者が召喚されると、「賢者の魔法使い」が登場する。
彼らは「自由の権化」のような集団なので、「人への奉仕の精神」はない。
メインストーリーでもにおわされていたが、厄災の存在によって、「魔法使い>人」となったことが、両者の不仲の原因であったように思う。


この重なりがはっきりわかるのは、オーエンのセリフである。
ロイドオーエンは

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「僕の言うことを聞くなら、お前のアシストロイドになってやろうか」といい、

本編オーエンは

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「おねだりするなら、協力してあげるよ」という。
ここまでくると、リンクしていると考えざるを得ないのではないか。


では次に、この「ロイド=魔法使い」という存在を作り出した者たちについて考えていってみよう。


2.作るもの、壊すもの

まず、ロイドを作ったのは誰なのか。ハイクラスの人間である。
理由は「人間同士の関わり合いに疲れたから」
ロイドは「理想の友人」

本編世界でも「魔法使いが誰かに作られた存在」だと考えてみる。
人間が作った…?いや、どこか違和感がある。
現在の世界で魔法使いの下位にある存在が、魔法使いを作ると言うのは変だ。
魔法使いの上位にいるのは、「月」しかない。
ハイクラス=月、かというとそれも違いそうだ。

パラロイの人物紹介ツイートを確認しよう。

ロイド世界ムル=月、と考えていいのではないか。
(もちろん、ロイド技術を開発したという意味でも)
自らはロイドを持っていないというあたり、かなりきな臭いではないか。

彼は「月に恋し、月になりたい、月の代行者」だと私は思っている(関連記事
思えば、パラロイイベントにムルはほとんど出てこない。
彼が裏ボスであるなら、当然のことであろう。

パラロイ世界では、ムル
本編世界では、
それらの気持ちひとつで、ロイド=魔法使い(=理想の友人)は、作られ、壊されるとしたら…
(ちなみにムルのタロットは「塔」…破壊(と創造)である…)


ところで、魔法使いは、死ぬとマナ石になり、遺体は残らない。
果たしてそれは、「人」と言えるのか?
恐らく違うのだろう。
これまでのストーリーを読む限りにおいては、「人間だったのに、後天的に魔法が芽生えた」魔法使いはいない。


ロイドのマナプレートは左胸にあった

人≠魔法使い

なのだとしたら、彼らの心臓=マナ石、ということになる。
それは到底人が生み出せるものではない。
たとえ人が出産したものだとしても、生誕前に「月」がマナ石を植え付けでもしない限り無理である。

生誕方法が明らかなのは、ミチルくらいしかいない。
彼の場合は、チレッタのマナ石を喰らう形で生まれてきたと考えれば、なるほど納得がいく。

ブラッドリーが、「父が魔法使いの子供が欲しくてたくさん子供を作った」と明かしている。ここからわかるのは「魔法使いの誕生は確率の問題である」ということ。つまり人にはコントロールできないのだ。

では他の魔法使いたちは? 母や父の話なぞ、ついぞ聞かない。
クロエが家族に疎まれていたのだって、「本当に人から生まれて来たのか?」という疑念が払拭できないからではないのか。

メインストーリーで傷人格のオーエンが言っていた、ニコラスの言葉が思い出される。

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「魔法使いたちは隠してるけど、月がおっこちれば、みんな、魔法使いになれるんだ」

それは、魔法使いの心臓たるマナ石が、月由来であるからなのではなかったか。

「月に愛されたこの世界は、傷だらけでとても美しい」

月が魔法使いを生み、そして壊しているなら、さもありなんというところなのである。


3.代行者が与える「紋章」

さて次に、「紋章」―賢者の魔法使い選定/カルディアシステム搭載―について考えよう。


カルディアシステムは、ラボの人間の判断によってロイドに付与されていたようだ。
つまり、開発者のフィガロやラスティカ、あるいはハイクラスの判断により選ばれていたことになる。つまり、ラボの人間は「友人作りの代行者」である。

これを本編世界に置き換えよう。

賢者の魔法使いは、賢者が召喚するものである。
彼らもまた「友人作りの代行者」なのだとすれば…
賢者の魔法使いとは、「月の理想の友人であるロイドに、自由を与えた珍種」ということになる。

ロイド世界のフィガロのセリフを確認しよう。
オーエンをスクラップにせず、野に放つ決断をした際、

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「これが人類滅亡のシナリオのはじまりにならないように、見守っていこう」

と言っている。

この役割がそのまま「賢者」に当てはまるのだとして。
賢者は「ロイド=魔法使い」によって「人間」が滅亡しないための、監視役ということになる。


月は、人を滅亡させないために賢者を召喚している。
ではなぜ厄災として襲来するのか。
「理想の友人を量産」したいのなら、賢者などよばずに、全員を魔法使いに変えればいい。
しかし、それではだめなのだ。
「月」にプログラミングされた友人では、「月」は満足できなくなったのだ。
「月」は友人に振り回されたい。
だから賢者を選び、彼らに「賢者の魔法使い」を選ばせた。ハイクラスが「カルディア」を開発したように。


ここからがよくわからない部分なのだが、ではなぜ、「月」は賢者の魔法使いを殺したり、紋章をはく奪したりするのだろうか。
より、理想に近づけたいから、破壊し、再創造するのか…?このあたりはまだよくわからない。2章を待ちたい。


4.約束はひとつだけ

少し違う角度から考えてみたい。
本編で繰り返し言われているが、「魔法使いは約束をしてはいけない」という。
「約束や契約を破り、心を裏切れば、魔力を失ってしまう」から。

魔法使いの「心」とはなんだったか。
マナ石である。与えたのは「月」だ。
そうなると、「月」のコントロールやプログラミングの如何にかかわらず、
「心を裏切らない」=「月を裏切らない」
ということにもなるのではないか。

ロイド世界での「約束」の定義を確認しておこう。

オーエンは、危険を冒してまで些細な約束を守ろうとしたカインに、なぜそんなことをしたのか尋ねる

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「僕が特別だった?」


特別な存在との約束は守る

反転させれば

守ろうとする約束は、特別な存在としか交わさない

ということになる。


魔法使いは、すべからく「月」と「約束」をしているのかもしれない。マナ石によって。
だから、魔法使い同士でも、人間に対しても、「約束」はできないのかもしれない。

「月」以外に特別を作ることは「裏切り」なのだ。
だって魔法使いは、「月にとっての理想の友人」―「特別」なのだから。

そして「月」を裏切り約束を破ったら、「魔法使いに不思議の力は従わなくなる」のだ。それは彼らの死を意味するということになろうか。


なかなか乱暴な考察をしてしまったが、どうであろうか。
賢者の魔法使い21名の中でも、びっくりするほど濃厚で強烈な執着を持つ者が多いが、
「月」の執着はそれ以上と言えるかもしれない…という結論にたどり着いてしまった。

今後2章では「月」が実体化して彼らの前に表れたりするのだろうか。
だとしたら、これまで以上に濃厚な愛憎、因縁、執着があふれ出てくるかもしれない…


5.まだまだ「傷」を隠す魔法使いたち

大枠は書ききったのだが、細かい部分もいくつか書き出しておこう。

まず、カルディア開発者がフィガロ/ラスティカであったこと。
フィガロは想定内であったが、驚いたのはラスティカだ。
彼は1stアニバーサリーイベストでも、怪しげな動きをしていた。そこまでの「強さ」があるなら、やはり彼もかなりの長命であり、北の国出身なのではないだろうか…という気がしてくる。
2章や今後のイベストでのラスティカには注目していきたい。

ネロの「紋章」も気になった。
今回カルディア搭載ロイドだったのは、オーエン、クロエ、アーサー、ネロ、ミスラであったと思う。
ネロだけは、オーナーのブラッドリーの意向でカルディア搭載になったようには思えなかった。違法ロイドとしてブラッドリーに回収される前に、すでにカルディアにはなっていたのでは?
振り返れば、彼の師匠はだれなのか、いまひとつわからない。ブラッドリーに出会うより前に、師事していた先があるはずだ。このあたり、2章で明らかにになってくるような気もする。

今回の「月が魔法使いを作る」という考え方が当てはまるとすると、シャイロックがムルに教育を施していると言うのは、なんとも禁忌めいてくるな…と思った。
一方では、月に同化したようなムル(かけらたち)がいて、その一方でシャイロックはそれを塗り替えているわけである。それは「月」にケンカを売るような行為ではなかろうか…
パラロイでも、しっかり登場しなかったシャイロック。気になる…

オーエンの「千里眼」これが最も気になった部分である。
「こっそり千里眼を隠した」らしいのである。

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今回のオーエンは、言わずもがな、両方とも「オーエンの目」であった。となると…オーエンはカインの目を奪う前までは「千里眼」を持っていた…?(本編にそんな設定あっただろうか?見落としなら申し訳ない)
それを本編では「カインの目の中に隠した」ということなのではないか。
私は以前から、オーエンの魂はカインの目の中にある(参考記事、と考えているのだが…
もしそこに千里眼の要素も加わるのだとしたら、オーエンは「見たくない未来から目を背けるために、カインと眼球を交換した」という可能性もあるだろうか…オーエンが千里眼で見た未来とは何なのか…これはかなり気になる部分である。



久々のまほやく考察であったため、感覚が戻りきらず、ばらばらと書き散らしてしまった。
相変わらず、考えても考えても謎が深まるばかりの、大変な沼である。
2章はいつになるのだろう…怖い…楽しみ…怖い…

コンチェルトイベントが出そろったら、一気に読んで考察をしようかなと思っている。


最後になりましたが…「魔法使いの約束」、1.5周年おめでとうございます!ますますの発展を祈念して。

長文にお付き合いいただき、ありがとうございました!

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