教育は、種蒔き。

北海道に「自由な学校」を創ろうとしているNPOまおい学びのさと・代表である細田孝哉の過去記事を、ご紹介するシリーズです。

今回のテーマは、これ

教育は、種蒔き

自由な教育が強制でも放任でもなく、大人が子どもをある社会のモデルや型にはめていくことをしない、オープンエンドで将来に開かれた教育であるならば、自由であることによって人は自分で道を模索して自分自身を作り上げていかなければならない。

人には予めゴールや「結果」があって、それに向けて作られる「道具」ではない。

本質があって実体がつくられるのではなく、「実学は本質に先立つ」(サルトル)ものだろう。

だからその過程は、学校教育に限られず、生涯にわたる成熟過程になるはずである。

近年よく言われ、特に政治家やサラリーマンが口にすることは、教育の「結果」は学校卒業と同時に出るもので、学歴や資格、職種や収入額で測れるものだというビジネスモデルの考え方だ。

学校を卒業した若者は完成品ではなく、商取引だけの対象でもない。

「今だけ、金だけ」で見るのではなく、教育の成果を何とするかにもいろいろな考え方や価値観があり、その成果がいつ出るか、発揮されるのかということも、それぞれの生き方や運命にもよる。

教育は一時で評価しきれるものではないし、評価の規準も様々である。

また、その人の幸福感、人生の充実感、社会への貢献度などは、今すぐにではなく、いつ花咲くともわからない。

教育は未来への「投資」、将来への種蒔きであることを忘れてはいけないだろう。


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