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ラベンダー畑へ:①ヴァランソル高原エリア編

「ラベンダー街道」をゆく

プロヴァンスの風景といえば、ラベンダー畑を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
プロヴァンスには広大なラベンダー畑が広がっていて、毎年6月下旬から7月にかけて大地が紫色に染まります。

ラベンダー畑は至るところにあり、それらを巡るルートは「ラベンダー街道」と呼ばれています。ドライブやサイクリングにもってこいです。
ただ、このラベンダー街道は全長1,000km近くと、なかなか制覇できる距離ではありません。
ここでは、ラベンダー街道で通る3つのエリアを紹介したいと思います。旅行会社が企画するラベンダーのツアーも、基本的にはこの3つのエリアに入っています。

1:Valensole(ヴァランソル)エリア
2:Sault(ソー)エリア
3:Notre-Dame de Sénanque(セナンク修道院)エリア

どこもエクス・アン・プロヴァンスから車で出発して、それぞれ半日以上かかります。
せっかく足を延ばすのだから、周辺の観光スポットにもよりながら1日かけてのんびり行くのがおすすめです。

注意したいのは、エリアによって標高が違うため開花時期がズレることです。特に3のソーの辺りは標高が高く開花が遅いので、満開を狙うなら事前に情報収集を。
日本の桜を同じように、この時期になるとプロヴァンスでは「ラベンダーはそろそろ満開?」なんて世間話を耳にするようになります。
あるいはSNSで# lavande #Provence #Saultなどとフランス語か英語で検索すると、観光客が投稿したリアルタイムのラベンダー畑を見られます。なんたってラベンダーの時期は世界中から観光客がやっていて、大撮影会が始まるのだから。

まるで紫色の絨毯!プロヴァンス最大級のラベンダー畑

視界いっぱいのラベンダー畑を見られるのが1のヴァランソルエリアです。
今回は マノスク→ヴァランソル→ムスティエ・サント・マリーのコースです。
マノスクには日本でも親しまれているプロヴァンス発のコスメブランド「L’Occitane」の工場もあるので、立ち寄ってもいいですね。予約をすれば無料で1時間程度の工場見学ができます。

ラベンダー街道の地図を片手に車を走らせていると、ちらほらとラベンダー畑が見えてきます。ヴァランソル高原まで着くと、大きな畑が目に飛び込んできます。付近の駐車場に車を停めて、畑の中を散歩します。
ずーーっと遠くまで続く畝。圧巻です。

ちなみにラベンダー畑は勝手に入ってOK。皆ずんずん入っていきます。
360度ラベンダーに囲まれる至福を体験しましょう。

ラベンダー畑ではたくさんの蜂がせっせと蜜を集めていて、羽音が聞こえてくるほどです。ちょっと警戒しましたが、畑に入っても彼らが刺してくることはありませんでした。蜂たちが集めたラベンダーの蜜は、申し訳ないけど人間のお土産になります。


奥に見える建物は、収穫したラベンダーからエッセンシャルオイルを抽出する蒸留所です。ここのラベンダーを刈り取って蒸留するんですね。

次から次へと現れるラベンダー畑

ドライブを再開すると、大小のラベンダー畑が前から後へと流れていきます。車道のすぐ脇がラベンダー畑なので、窓を開けていると香りが車内まで届きます。

じっくり見たい景色があったら車を停めます。駐車場がない場所はみんな路駐していました。

色彩鮮やかな絵画の中にいるみたいですね。
やがて最も広大な畑に到着しました。見渡す限り、延々とラベンダーが続いています。

ドレスアップした女性が畑に入ってポーズを決め、それを男性が撮っている光景が、そこかしこで見られます。
いろんな言語が聞こえてきます。フランス語や英語だけでなく、スペイン語や中国語、どこの国か特定できないものまで。ヨーロッパ中、世界中から観光客が訪れていることがうかがえます。

夕日に染まるラベンダー

だんだん日が傾いてきて、ラベンダー畑もオレンジ色に染まっていきました。

美しい・・・。しっかり目に焼きつけます。

帰り道、たまたま誰もいないラベンダー畑を発見。記念撮影をしたんですが、、

一日中ドライブをして疲れていたとはいえ、ラベンダー畑でこんなに気だるそうに写真に写る人はそうそういないでしょう、我ながら残念。。

写真はいまいちでも、最後に素敵な景色を独り占めできてラッキーでした。
ラベンダーの香りに包まれながら畑に佇んでいると、プロヴァンスは地上の楽園だな、とつくづく思えます。

次回は2のセナンク修道院のエリアを紹介します。


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