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『ミッドサマー』、音が怖すぎるってなんで教えてくれなかった※ネタバレなし

観劇後、同伴した元同僚が『行き過ぎたウルルン滞在記だったわ〜』と言っていて爆笑したわけだけども。Twitterの前評判でノコノコと見に行ってしまったことを後悔しているぜ。あと『ジョーカー』からのオスカーからの『パラサイト〜半地下の家族〜』を見て、ちょっと映画通気取りたかった俺氏。ほんとそういうイキり恥ずかしいからやめような。

以下、ネタバレはありませんので、見ようかなーどうしようかなーと思ってる人は参考までに。それでも全く情報入れたくない人はUターン推奨です。

音が怖すぎて開始10分で背筋が凍る

ライムスター宇多丸のムービーウォッチメン信者故に、宇多丸とアリアスター監督のロングインタビューを視聴しておいたんだが、そこでも指摘があるように、『音』に対するこだわりがやべぇ。

音楽との調和って意味で、『ボヘミアン・ラプソディ』とか『ラ・ラ・ランド』的なイメージ抱いてた俺氏。まっっったく違うからな。いいタイミングで気持ちいい音楽が流れる映画見たかったら、それはホラー映画ではないからな。どちらかと言うと呪怨の敏雄の『ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙』に近い。

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だってホラーだもん。怖くなかったら意味無いじゃねーか。ハリウッドのホラー映画といえば、音で驚かせるイメージがあって、ハリウッド版の『リング』がそれ。なんか文化圏の違う人とは恐怖は共有出来ないんだなーと漠然と記憶していたのだけど。アリ・アスター監督曰く『音で驚かせる類のホラー映画は嫌なんだ』とおっしゃる通り、「バーン!ドーン!ぐぎゃっ!ヒェーー」という恐怖はない。ないけど…!

こんな形で音に怯えさせられるとは…

「音」としてるのには訳があって、この映画はBGMとSEと言ったらいいのか、楽曲と生活音の使い方が非常に巧み。楽曲でいうと、ホルガ村の人達の歌や演奏が絶妙〜な不協和音で恐怖を感じるんだけど、それが冒頭からずーーーっと流れている。椎名林檎の「時が暴走する」がずっと流れている。

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あと、とにかく怖いのが生活音。電話の着信音や、排気音、虫が飛ぶ羽音、飲み物をかき混ぜる音。この飲み物かき混ぜる「カチャカチャ」って音を恐怖に爆音で流すの「え、なんで?なんでこんな音を爆音にすんの?」って思ったけど今までにない感覚すぎて、聴き慣れてるはずなのに怖い。そう、聴きなれた音が怖いんだわ。

よく、精神的に病むと音に敏感になるって言うけど、まさにそれ。無理やり神経過敏にさせられるのだわ。無理やり、うつ症状の体験学習をさせらる。これが「楽曲」であれば、その曲さえ聴かなければ思い出さないのだけど、「生活音」って何処にでも存在しているから、観劇後、もうあらゆる音が怖い。「ブォオオン」「チャカチャカチャ」「ゴロゴロゴロ」「バタン…」生活のありふれた音が恐怖になる。

ロングインタビューでもアリ・アスター監督は「観劇後、尾を引かない映画は撮りたくないんだ」って仰ってたけど、こんな形でずーーーーっと不気味で怖い映画撮れるのはあなただけだよ。まじで鬼才ですわ。

カップルで見に行くべきでないのか否か

この映画、とにかくビジュアルが好みすぎて、彼氏に「見に行こ〜😊」と簡単に誘ったのだが、恐らく前評判を検索したのか「今は見たくないな〜あと見ないで欲しい」と言われた。別れるか迷っているカップルは見るべきでないと。

まぁある意味、この映画をどう共有出来るかが、カップルにとって踏み絵的役割を果たしそうだ。ダニーに共感するか、クリスチャンに共感するか、どちらにも共感しないか。

前評判で「ダニーに共感できればハッピーエンドに思える映画だ」と目にしていたので、すっかりダニーに共感出来るものとして観劇しにいったが、見終えてみると、私ってクリスチャンなのかも、と思った。見る視点を変えて、もう一度見直したいが、見直すの怖いからやだ。悔しい。

ちなみに、付き合い続けるべきか?別れるべきか?の答えが欲しいなら見るべきではない。この映画に答えはない。これ答えにしないで。そういう人は大人しく『ラ・ラ・ランド』を見ましょう。その方がハッピーエンドさ。

最後に

もっと思うところはあるので、またネタバレ含む記事を書こうと思うけど、なんでこの映画こんなに人気なんだろ?と不思議にも思う。みんな見ちゃダメ!って言われると見たくなるのかなぁ。まぁ、ジャンル映画としてみたら、新しい要素も沢山あるし、とにかく監督が変態。

見るか見ないかはあなた次第です笑





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