2022年J1リーグ マイMVP・ベストイレブン

2022年のJ1リーグが閉幕。優勝・残留共に最終節までもつれる、実にJリーグらしい展開で最後の最後まで楽しめる白熱のシーズンでした。

そして、11月7日に行われたJリーグアウォーズでMVPに横浜F・マリノスの岩田智輝選手、ベストイレブンに横浜FM、川崎の選手を中心に11選手が選出されました。

もちろん選出に異論はありませんが、せっかく1年間J1リーグを見続けたので、僕の主観でマイMVP・マイベストイレブンを選びたいと思います。

先に言っておくと、本家と結構被ってます!ご容赦ください!

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☆マイJ1リーグMVP

岩田智輝(横浜F・マリノス)

★マイベストイレブン

GK 大迫敬介(サンフレッチェ広島)
チームのシステム、監督の手腕、ニュースターの誕生に目を向けられがちだった今年のサンフレッチェ広島だが、最後尾でビッグセーブを連発した彼の存在を忘れてはいけない。前掛かりなチームカラー上カウンターを受ける機会も多かったが、紙一重でゴールラインを割らせない粘り強さが光った。左足からのフィードも格段にレベルアップしており、チームの順位も含めた総合評価では、今シーズン最も優れたGKは彼だったのではないだろうか。

DF 岩田智輝(横浜F・マリノス)
本家MVPに全くもって異論無し。
まずは、ピッチに立った時間の長さが際立った。ターンオーバーを積極的に行った横浜F・マリノスのフィールドプレイヤーの中で最長の出場時間(2715分)を記録。守備的なポジションであればどこでも日本最高峰のレベルでプレーできるユーティリティ性で、チームの優勝に貢献した。
もちろんプレーの内容も凄かった。超攻撃的なクラブだからこそ重要な、相手カウンターの芽を摘む推進力のある好ディフェンスを連発。ハイライン、高ポゼッションのフットボールを実現するキーマンとして、年間通してハイクオリティなパフォーマンスを見せ続けた。
今野泰幸、遠藤航のような世界に誇れる「日本製の潰し屋」に今最も近い存在だ。

DF アレクサンダー・ ショルツ(浦和レッズ)
個人的な意見としては、純粋な”センターバック”としてはショルツが国内No1。若手や新戦力中心のチームで様々なチャレンジを行った事で、浮き沈みの激しかった今年の浦和レッズを安定させたのは間違いなく彼の存在。
裏への対応、1対1、空中戦、全ての局面で水を溢さず、対戦チームは「如何にショルツを避けてチャンスを作るか」というタスクを背負わされただろう。精神的にも浦和のチームカラーにとって重要で、少し”ヤンチャ”な面が目立つ若手選手を、ベテランらしいブレないメンタリティと落ち着いたプレーでまとめ上げた。

DF 山根視来(川崎フロンターレ)
日本代表でも主戦力というだけあり、とにかくスペシャルな活躍だった。ビルドアップの安心感、中央エリアでの高技術なボール捌き、相手DFの意表を突くクロス、エリアに侵入してのフィニッシュと、オン・ザ・ボールでここまで何でも出来るDFは他に見当たるはずもない。技術の高さはもちろん、根幹を成すのは豊富な運動量と的確なポジショニング。京都サンガFC曹貴裁監督と川崎フロンターレ鬼木達監督の教えが見事に融合し、日本を代表する右サイドバックの地位を絶対的なものとした。

MF 家長昭博(川崎フロンターレ)
もし仮に横浜FMと川崎の順位が逆だったら、彼がMVPに選ばれていたのではないだろうか。代名詞ともいえる、技術とフィジカルを生かした化け物じみたボールキープでゲームメイクを担い、今年はチームトップタイ・リーグ3位の12得点もマークした。稼働率もとんでもなく、何と全試合出場。更には6月以降の試合は全て80分以上プレーするなど、36歳とは思えない”鉄人”ぶりも発揮。ここへ来て日本代表復帰待望論が聞こえてくるように、ベテランの枠では語り切れない姿を見せている。

MF 満田誠(サンフレッチェ広島)
間違いなく今シーズンのNo1ルーキーは満田誠だ。サンフレッチェ広島ユースから流通経済大学を経て、今年トップチームに入団。第4節にスタメンを勝ち取ると、そこからはチームに欠かせない存在に。
魅力は大きく分けて2つ。まずは、90分走り切れる走力。ドイツ人監督・スキッペ氏の掲げるハイプレッシングフットボールにおいて、最後まで前線でスプリントできる存在として重宝された。もう一つは、シュート数の多さ。様々なフィニッシュパターンを持ち、ショートカウンターから攻撃を完結させる能力に長けていた。シーズン通して72本のシュートを放ち、9得点をマーク。来季も広島の勝利の鍵を握るのは間違いないだろう。

MF 西村拓真(横浜F・マリノス)
仙台・ロシアで熟成された才能が今季遂に爆発。今シーズンから横浜FMに加入し、4戦目の神戸戦でスタメン起用されるといきなり2得点。セカンドトップのファーストチョイスになると更に得点を重ね、10得点のチーム日本人得点王に。パンチ力のあるシュートや、打点の高いヘディングもさることながら、特筆すべきはその運動量。驚くことに、J1全試合の1試合の走行距離のランキング1位~4位を西村が独占。今季唯一の14km越えも第20節広島戦で記録した。献身性と得点力を兼ね備えたアタッカーとして、チャンピオンチームの中核を成した。

MF 汰木康也(ヴィッセル神戸)
苦しい期間が続いた前半戦のヴィッセル神戸において、新戦力ながら1人気を吐いた救世主。前線のスター選手達が怪我の影響等でフル稼働できない中、4月以降スタメンに定着。攻守が嚙み合わず空転を続けるチーム状況だったが、左サイドから個人で積極的に仕掛け勢いと推進力を常にもたらしていた。個人的には、彼がいなければ終盤まで残留争いに巻き込まれていたのではないかと思う程、圧倒的な働きだった。

FW 水沼宏太(横浜F・マリノス)
昨シーズン、スタメン出場が1だった男が、32歳にして間違いなくキャリアハイといえるシーズンを終えた。スタメン出場は20試合にのぼり、違いを生み出すアタッカーとして7ゴール7アシストをマークした。伝家の宝刀・高速クロスはもちろん、今季はコンビネーションからエリア内に侵入し自らフィニッシュするプレーも増え、相手DFにとってより脅威的な存在となった。そして、守備でも攻撃でも気持ちの入ったプレーが多く、常にムードメーカーとしてチームを盛り立てた。優勝決定の瞬間の、彼の涙は2022シーズンのハイライトだ。

FW マルシーニョ(川崎フロンターレ)
川崎フロンターレの首位猛追はこのスピードスターがいなければ起き得なかっただろう。前半戦は他の選手との併用も多かったが、夏以降調子を上げチームにとって欠かせない得点源に。川崎に足りなかった部分ともいえるシンプルな縦へのスピードを注入し、劣勢時でも彼が最終ライン付近に立っているだけで相手を牽制する事が出来た。得点数は12。序盤は不調だった攻撃陣を家長と共に見事復活させ、川崎の新エースに名乗りを上げた。

FW 町野修斗(湘南ベルマーレ)
今季の最大のサプライズは町野修斗だろう。J1挑戦2年目にして、13得点のリーグ日本人得点王に。武器はプレーのパターンの多さ。エリア内にドンと構えて185cmの長身を生かした得点も奪えれば、少しポジションを落としてゲームメイクに参加しながら左右両方の脚でミドルシュートも狙える。強度の高いフットボールを見せる湘南の選手なので前からのプレスも上質。第32節FC東京戦では自陣から長距離ドリブルで持ち込んでのスーパーゴールも決めて見せた。まだまだ底の見えないストライカーのW杯での活躍を期待したい。


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あくまでも個人の主観でこの11人を選ばせてもらいました。

大まかな基準としては、単純にパフォーマンスレベルが頭抜けていた選手、そして個の活躍でチームを勝たせた・救った印象が強い選手です。

中位以下で選んだショルツ選手、汰木選手、町野選手は後者の理由。得点王のチアゴ・サンタナ選手(清水エスパルス)は、チームが降格してしまったということで、同様の理由で選外としました。

優勝した横浜F・マリノスは勝ち点差以上の強さがあったと個人的には思っているのですが、逆に言うと全体のレベルが高く、1年通してチームの完成度が光っていたからこそ、特定の選手が目立って見えない感覚がありましたね。もちろん、とても良い意味です。

そんな中でも岩田選手は凄かった。全てのタスクを高次元でこなし、あれだけ層の厚い横浜FMで替えの効かない存在になっていました。これは私の願望でもあるのですが、ここからのキャリア次第では遠藤航、守田英正に割って入っていける逸材だと思っています。

という事で、今年のJ1リーグは終了。そして、11月20日にはいよいよカタールワールドカップが開幕。

Jリーグからも日本代表として、日の丸を背負って数人の選手が戦います。Jリーグを盛り上げる為には、まずは日本代表に結果を残してもらわないといけません。

その為にも、皆さん!
日本代表の選手達を全力で応援しましょう!

サポートをしてくれたら、そのお金で僕はビールを沢山飲みます!