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25.いわきからの贈り物 2004年・カナダ編

■廃船組立て打合せ

2006.06.04  

ホテルのオーナーの好意で車で送られて美術館へ行くが、休みのため中へ入れない。帰りは歩いてホテルへ戻る。きれいな町だ。行きあう町の人々は目が会うと誰もがニコッとほほえむ。とても良い感じだ。

川の脇を歩くとカヌーを楽しむ人、カップルでローラースケートをする人、家族でサイクリングをする人、カナダの6月の天気を満喫している。

ホテルまで歩いて40分間何個かの丘を越えて良い運動になった。いわきのチームのみんなは、時差もありほとんどが昼寝。名和君と啓之君は作業がないと判断して、かなりの量の酒を飲んでいる。

4時すぎ藤田君から声がかかる。「5時に打ち合わせのため美術館へ集合して欲しい」と蔡さんより連絡があったという。いよいよプロジェクトの開始だ。迎えに来た美術館スタッフ、ジェイエフの車で美術館へ。啓之君はかなり酔っている。ちょっと心配。

美術館に到着。いわきの船を除いてほとんどの作品が出来上がりつつある。それを見て少し焦る。久しぶりに会う祭さんは相変わらずの感じ。今年48歳になったそうだ。老眼鏡をかけているのでお互いの年齢を確認してしまう。

打ち合わせを終わり、夕食をご馳走になる。ボリュームの多さに驚きながらも各々の注文したものをたいらげる。かなりのボリュームの料理を前に蔡さんが話す。「中華料理と比べ戦国時代の料理のようだ」と表現する。たくさんあって腹は満たされるが、いろいろな料理をわいわい食べる中華料理とは全く違う。私も同感。隣の席に座った私にいろいろ近況を話してくれる。

「泉州で合ったリンリンは、明るくて可愛いですね」と私の気持ちを感じたような話題が最初だった。蔡さんと会ったら聞いてみたいことのひとつだっただけに、うれしかった。リンリンと話しはできなかったそうだが、「明るくて一生懸命でいいですね」とほめてくれた。優秀なスタッフに囲まれている蔡さんに九十九学校のリンリンが誉められるのは嬉しい限りだ。

その後もいろいろ話した。蔡さんが北京オリンピックのビジュアルを担当していること、ギャラリーいわきのこと、私の家族や仕事の事、しばらく会ってなくて埋まってないお互いの情報を楽しみながら交換した。話しながら感じたのはいつも変わらない祭さんの人に対する優しさだった。

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国立美術館前にて

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カヌーを楽しむ人

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打ち合わせ

Photo: Kazuo Ono



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