簡単な事は教えるのが難しい?

今までの陸上経験の中で中学生の練習パートナーを務めたり、知り合いの女性ランナーから「マイルやるから400の練習教えて」と言われて練習に付き合わされたり、教員している先輩に「ドリル教えて」と教えを請われた経験から感じたことがあります。

陸上競技の走種目、特に走るフォームの指導とかをするのって実は難しいのではないか?

教えようとしたときに、「こうじゃないんだよなあ…」「どう教えれば思った通りの動きをしてくれるのだろう」と考えることが山ほどあったので、何故そう思ったのかを書いていきたい。

前置きとして、今までの自分のスポーツ経験を書いていくと

小学校:水泳(小3~小6まで、習い事としてやってて4泳法全部できる程度のレベル)、陸上競技(ハードル)
中学:陸上競技(長距離)
高校:陸上競技(800m)

こんな感じです。それを踏まえて書いていこうと思う。



何故、走ることを教えるのを難しいと思うのか?

簡単で誰にでもできてしまう。
これが走ることの難しさだと個人的に思っている。

例えば、水泳であれば誰かに教えてもらわずに泳ぐことは難しく、けのびで浮くこともままならないと思う。
野球であれば下手なフォームではマトモにボールを投げらなくて捕れないし、バットの芯で打てないだろう。

上に挙げた2つは難しいが故に誰かに教えて貰わないとできるようにならない例だと思う。
それらに比べて「走る」という行為は五体満足で手足に特に問題が無ければ誰でも行うことができる。
故に悪いフォームの矯正が難しいと自分自身でも感じている。
自分は中学生の頃から顎が上がってしまう癖があるのだが、いまだに治っていないのがその証明だと思う。

もしかして、体育の授業レベルであればハードルなどの方が教えるのは簡単なのかもしれない。
トッパ―であればハードルを飛ぶことはもちろん。最初から8歩なり9歩なりで1台目を飛べる人は居ないし、インターバルを3歩で走ることも練習しなければ難しいだろう。
ハードルまたぎから始まり、抜き足を練習して、低めのハードルで練習したり、ミニハードルを使ってインターバルを3歩で走る練習をしたりして、やっと正規の高さで飛べるようになるだろう。

このあたりは他のスポーツも経験している人に是非聞いてみたい。

走り方を直すのは箸の持ち方を直すのと同じ?

よく、走り方を直すことを箸の持ち方を矯正することに自分は例えているのだが、まさしく同じことのように感じる。

1つ目に、悪い動きでも目的のことができてしまう。
握るような持ち方だったり、交差しているような持ち方はともかく、多少不格好でも掴むということはおそらく可能だろう。(自分はそこまで悪い持ち方をしていないと信じているのでよくわかりませんが…)
小さい頃であれば、大人に教えて貰って矯正することも容易かもしれないが、ある程度大きくなってから矯正するのは難しいだろう。

陸上競技を始める時は人によるだろうけれど一般的には中学生や高校生から始める人が多い。生まれてから10数年やってきた動きを変えるのは非常に大変なことだと思う。

フォームを良くするために欲しいもの

自分の走るフォームが良くないことは自覚して、改善しようと工夫は続けてきた。
今でも続けているのは、薄底シューズやスパイクシューズで走ることだ。
薄底シューズはトレーニングの意味も兼ねている。自分の脚で衝撃を受け止めて反発させなければ前に進めない。
スパイクシューズはピンが付いているので、フォアフットで接地して蹴ることを強いられる。
どちらもシューズに要求される動きをしなければ前に進むことができないのだ。

あれこれしている中で前述した箸のように矯正する道具があればいいのにって思うことがある。
履いているだけで正しいフォームにさせてくれるシューズがあれば、是非買いたいとまで思う。
もしかして、一昔前に流行ったe3グリップなんかを使えば良かったのかも?
使っている人が居たら教えてほしいものです。

一応。フォーム改善と練習効率を高めるために大学時代や社会人2年目くらいまではソーティトレーナーを使っていたことはある。一時期は大学への通学からスピード練習まですべてソーティトレーナーを使っていたこともあったくらいだ。その時は5000とハーフで大学ベストを出せたので、一応効果があったのかもしれない。
同じようなシューズがあれば今でも欲しいなあ…金銭的余裕があればソーティを普段履きからスピード練習まで使いたいところだけど、それをやると毎月ソーティを買わなければならないから難しい。

ウインドスプリントやビルトトレーナーを買っちゃおうかしら?


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