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共働きが『あたりまえ』と言い切るからには、これまでとは違った配慮を要することを肝に銘じよ(やつあたり)

本気で決めにかかってきている。
年金制度に対する不信感が強まらなければよいのだが。

こういうときにやたらと持ち出されるのが、

今は共働きがあたりまえ

という言葉なのだが、この言い回し、わかっていてわざと使っているなと推測している。
ほら、よく言われる、『百回言えばホントになる』という効果を狙ってのことかと。

あたりまえ

なのではなく、無理でもやらなければ暮らしていけない状況を作って追い込まれているだけなのだが。エラいヒトというのはほんとうにずる賢…もとい、知恵が回る。
共稼ぎしたくてもできない、状況が許さないという家庭は多々あり、状況も多様なのだが目を向ける気がない場合は無視される。

介護離職を余儀なくされていたり、
転勤族で子どもが小さかったり、
頼れる身内が近くにいなかったり、
家族のだれかの健康状態の事情だとか

珍しいところでは夫か妻かどちらかが大学院生で、配偶者がひとりで生計を立てている家庭もある。いちど社会に出たあとで、博士の学位取得を目指すことになったというような。

とにかく、優雅なくらしをしているから片働きなのだとひとしなみに決めつけるとしたら発想が貧困だと言われても仕方あるまい。子ども2人と専業主婦を、夫一人の収入で支えるモデルに代わって今度は全家庭共稼ぎモデルか。

あれ………?
世の中、ダイバーシティだとかマイノリティの権利だとかお題目を唱えていたのは、気に入った多様性だけ認めるということか。なんだそうか。政治的に都合の良い多様性だけ認めるのか。

フランスで子どもが増えているぞ、さあ産め。
というが、エマニュエル・トッドは書いている。日本や韓国のような儒教的道徳感が幅を利かせる国の少子化は当然の帰結だと。フランスでは、老親は当然のこととして施設に入ると。


世の中、
ヨソの国では国民のみなさんこんなにお利口さんなんですよ、さあ真似しなさい
とあおられたのではたまらない。

まあ、本気で少子化を解消するつもりはなさそうだが。


さて、
先日私は夫の身勝手から風邪をうつされた。発熱2日、声がでないこと4日。非常勤なので非番と所定休日・法定休日をつないでなんとか治して欠勤は免れた。その節は、noteの記事をかなり参考にさせていただいた。
夫はまだしゃべっては咳き込むことを繰り返している。
夫は、明日から出張予定だった。
ところが、今朝いきなり、出張を取りやめると言い出した。会社から、風邪症状がある者は今回の出張には来ないようにと通達が回ったからだそうだ。出張は研修目的で、最近コロナが流行っているので研修出張で社員を集めたことにより感染拡大する危険を避けたいとのこと。


……………私は、不快だ。
家族にはうつしても平気なのに、自社の社員にうつすのはそこまで気を遣うか。もう発症後10日経過している人間がなにを今更。
私は配偶者であるが、それと同時に、他社の従業員でもある。
他社の従業員にうつすのはかまわぬと、そういう了見であるか。


共稼ぎがあたりまえというからには、家庭内には他社の従業員がいるということだ。
そのことを、世の中の事業者は皆、あらためて認識しなおすべきではないか。
終身雇用で、社員の家族の生活まで夫の職場が面倒をみていた頃の意識のままでは間違えることがこれからは出てくるのではないだろうか。



物々しい記事を書いてしまったが、
今回の私の風邪は、夫の会社のせいではなくひとえに夫のせいだ。それから、私自身の免疫力が打ち勝てなかったことのせいだ。
今回は私の職場に迷惑をかけずにすんでよかった。


ああ、しかし、腹が立つ。

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