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高校に行く夢を見た


 最終学歴 高卒。

地域で1度は名前を聞いたことがあるような私立高校をわざわざ退学して、無名の単位制高校を卒業し、履歴書にもそう書いている。
公立は落ちた。

そんな自分も現在25歳、
まがりなりにも就職をして、大卒程度の同年代と同程度の給与を貰っている と思っている。


高卒のデメリットとして、
私の場合は
・履歴書に書く高校が2つに増える
 ことが挙げられる。
しかし何より大きいと感じたのは
・就職/転職の際の選択肢又は給与が 大卒に比べて大幅に狭められる
ことである。

今の職場には 自分と同じ年齢の大卒の男がいる。
仕事の覚えは悪く、数を数えてもらえば間違うし、滑舌がとんでもなく悪い。
何を言っているのか分からない し、言葉の選択も悪いので非常に周囲に伝わりづらい。聞けば、大学の文系の学部を卒業しているという。

しかし 大卒だ。

彼が入社して暫く経った頃、社内の上の立場の人間が噂をするのを聞いた。世の中学歴が全てじゃない という内容だった。彼の名前も何度か出てきた。私の自意識と自尊心が肥大しているのかもしれないが、比較対象の優の側と評されていると感じ、少し嬉しく思った。

社内評価が同年代(1名)と比べて多少高いところで、自分は高卒であり彼は大学を卒業したという事実は変わらない。社会の評価は''大学を卒業した''という資格を持っている方が上だ。コミュニケーション能力や仕事の処理能力に目を向けられるまでもなく、学歴の一点で先ず篩にかけられる。

学生の時は 大学に行ってまでやりたいことが無いと思っていたし、当時の先輩方の「授業飛んだ」を頻繁に目にしていたので 大学自体にあまり魅力を感じなかった。
大卒 という資格の重さと 高卒の生きづらさをひしひしと感じているのは社会人になってからだ。毎日のように転職サイトを開いては、募集要項に ''大卒以上''の文字を見つけた瞬間に求人を閉じる。
4年生大学や通信制など 通うことも考えた。単位制は 今の勤務体系ではどう足掻いても不可能だ。4大は 正社員を辞めてまで 残りの20代を非正規雇用として過ごすのは このご時世ではリスキーだ。約4年の間に情勢が悪化していることも考えられる。 懸念点として共通して挙げられるのは、自分に学費を払う経済力がないことである。

自分はどこで間違えたのか。毎日 こんな不毛なことを考えている。
妹は国公立大学に行った。それも私の学歴コンプに拍車をかけている。


ここでタイトルを回収しようと思う。
私はほぼ毎晩夢を見るのだが、とうとう 夢で高校受験をした。


冒頭でほんの少しだけ触れた公立高校は 憧れた先輩が通っていた、 地域でトップクラスの学校だった。
憧れた 落ちた学校の入学試験を、今この年齢 この頭脳で、現役中学生に交じって 受けていた。
少し古びた 丁寧に使われた授業用の机、正直あまり座り心地が良くない木の椅子に腰かけて、社会人でもわかるような数学の問題が、冊子になった問題用紙に何故か文章でびっしりと印刷されている。時間に余裕を持たせて解答用紙を埋める。社会人なら当然のこと。
周りの15歳が「今年のは難しかった」「昨年までと傾向違わない?」と各々の感想を述べている。朗らかな女子生徒に 「どうだった?」と聞かれ、一通りは解けたかな、と答える。
こちとら貴女達より10年程 長く生きていますので、そんなやつが高校受験かと舐められてはいけない。 などと 夢に似つかわしくない思考をした。
腐った社会人の思惑とは裏腹に、女子生徒は「凄ーい」と無邪気に賞賛する。 少し気持ち良かった。

そんなこんなで、トントンと場面は進み、25歳JKが爆誕してしまった。この歳で袖を通すブレザーとJKの特権とも言えるローファー はかなり罪深い。
夢の中での学生生活は案の定、ジェネレーションギャップについていけず 周囲も25歳JKへの接し方をわからず 一人だけ浮いていた為いたたまれなくなって目を覚ました。

採点担当の教師が 年齢を見て落とそうとした噂を聞いたので、殴り込みに行った場面があった気がするが全く覚えていない。



学生を楽しめるのは学生のうちだけだと思うし、
学校は 親が行かせてくれると言うのなら、きちんと卒業した方が良いと 思います。


結びの言葉が思いつきません。明日の仕事 行きたくないな


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