見出し画像

最近の七首

まだなにも言いたくなくて凌霄花の咲く真昼間も目を閉じている

正しさが通り過ぎゆくバス停の列に見上げる街路樹の花

梅雨空の中程にまた人立ちて落とせるメタセコイアの枝葉よ

午前九時前で止まれる分針の瑞々しかる朝の道よ

「KLEID NOTES」KLELDの意味知らざれど金色に文字押されてありぬ

「キレる」とう言葉言うとき花薊思い出せる人いるような

止め金ゆ切り外したるメモ帳に静かに記す電話番号


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?