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神須屋通信 #11

令和3年9月の出来事

0901(水)
●午前中、いつものF病院で糖尿病の定期検診。今回のHbA1c値は7.2。相変わらず。なかなか6点台に下がらない。今更焦っても仕方がない。糖尿病とは長いつきあいだし、これからもそれは続く。これから一週間は「糖質週間」。いつも糖質オフの食事だと気が滅入るから。
●薬局で薬をもらってから天王寺へ。今日は朝食抜きだったので、いつもの喫茶店でサンドイッチと珈琲で遅い朝食。少し時間をおいてから、昼食として、半年ぶりに、神座でラーメンと餃子。
●天王寺MIOにある書店の店頭で立ち読み。アスティオンという雑誌で「中華未来主義」の特集があった。与那覇潤さんらが興味深い話をしている。いまや世界が中国化しているという話。
●松岡正剛「サブカルズ」読了。千夜千冊シリーズの一冊。今更ながらだが、松岡さんの守備範囲の広さにあらためて驚く。東浩紀に対する高い評価と応援は、ネットの千夜千冊で掲載された時に読んでいたが、「ゲンロン」を主催しながら執筆を続ける東さんへの同志的な共感からだろう。
●総裁選の前に菅首相が解散総選挙をするという毎日新聞の報道が出て、昨日、ちょっとした騒ぎになったが、どうやら誤報だったようだ。それでも、菅首相の周辺はきな臭い。二階幹事長を交代させるとか。(後に、誤報ではなかったことがわかった。菅さんは本当にそのつもりだったらしい。)
●菅総理の唯一の業績かもしれないデジタル庁がきょう、正式に発足したが、さっそくホームページがつながりにくくなっているとか、大丈夫か。

0902(木)
●夜、サッカーW杯最終予選の初戦。雨の大阪で。日本はいい所なく、オマーンに1-0で敗戦。内容的には完敗といってよい。点がとれそうな気がしなかった。ベスト4以降の五輪とまったく同じ。今の日本の戦術に問題があるのだと思う。とにかく攻撃のスピードがない。引いている相手には、よほどの力の差がないと点が取れない。これでは、連続W杯出場は難しいだろう。     

0903(金)
●緊急事態宣言下ではあるが、3ヶ月ぶりに大阪府の外に出た。行き先は奈良。奈良には、近畿で唯一、緊急事態宣言も蔓延防止措置も発令されていない。つまり、酒が飲める。あいにくの雨模様だったが、久しぶりのことで、わくわくしながら奈良へ向かった。
●奈良での昼食はいつも東向商店街の奈良漬屋である山崎屋さんが営む料理屋での茶がゆ定食が我が家の定番だったのだが、コロナ禍の影響なのか、ここが営業をやめてしまったので、同じ商店街にある月日亭で昼食。ここで茶がゆ定食を食べるつもりだったが、直前に考えを変えて、三輪素麺と大和肉のしゃぶしゃぶ定食を食べた。見た目もよかったが、久しぶりに食べる素麺も美味だった。これも糖質。
●その後、今回の旅行の目的のひとつである中川政七商店へ。ここはもともとは奈良晒を扱っていた老舗で、なんと300年もの歴史を持つそうだ。今では和風モダンの数々の工芸品や雑貨類で日本中の女性たちにファンがいる人気の店だ。ここが、奈良町の古い町並みの中に、「鹿猿狐ビルヂング」という新しい本店を建てた。そのビルには猿田彦珈琲というカフェも併設している。というような情報をネット知り、建築ファンの私は、ずっと見物したいと思っていた。今回は絶好の機会だった。行った感想は、期待を裏切らない、とても素晴らしい施設だった。猿沢池の近くという絶好の立地でもあり、奈良に新しい魅力が加わった感じ。ここで、猿田彦珈琲でカフェオレを飲み、土産を買っただけでなく、同じ敷地にある古い店の座敷を改造した部屋で、中庭を眺めながらお茶も飲んで、かなりの時間をつかった。
●その後、旅行鞄をひきづりながら、雨の中をかなり歩いて、今回の宿泊ホテルである「ふふ奈良」へ。この新しいリゾートホテルは奈良公園の端っこ、旧志賀直哉邸にも近い、高畑地区にあった。私は、近隣住民の建設反対運動もあったこのホテルには建設中から注目していた。隈研吾さんが設計を担当していることも関心の理由だった。でも、自分がこんなに早く宿泊することは予想していなかった。
●通された部屋は、私たちが今までに経験した数々のホテルの中で、たぶん、最も広くて居心地がよかった。部屋の内装は暗めの間接照明で落ち着いている。シックだ。家族で一緒に入れそうな、木の香りのする大きな風呂が部屋に付属していた。夕食会場は、宿泊客以外も利用できるそうだが、庭園をはさんで本館から離れた別棟にあって、そこまで竹藪の間の階段道を歩いた。雨があがっていたのでよかったが、希望すれば、車で送迎するサービスもあるようだ。脚の不自由な年寄りにはいいだろう。食事棟内部もなかなかの風情。高級感あふれる。和食の食事も素晴らしかった。年のせいか、最近は酒に弱くなっているのだが、グラスワインを赤と白の2杯も飲んでしまった。普段は糖質ゼロのビールしか飲まない。
●こうして私たちが幸せな気分を味わっている間に、今日は、大変な出来事があった。菅首相が辞任の意向を表明。いろいろ策を弄したが、総裁選で勝ち目がなくなったということだろう。私個人としては、デジタル庁の設置やワクチン接種の拡大など、評価できることもあると思うが、なにぶん、言語能力がなく、コミュニケーションがヘタで、結局は首相の器ではなかったのだろう。参謀役に徹するべきだった。

0904(土)
●きょうも雨。朝食会場は昨夜と同じ建物だったが、今回は1階。食後、庭園のあちこちを散策。ここは、もともとあった庭園をリニューアルしたもののようだが、かつてこの場所はどういう場所だったのか、部屋に戻ってからネット調べてみた。奈良公園そのものが江戸時代まで興福寺の境内だったことは知っていたが、明治以降、浮見堂の南側にあるこの地は、大阪の実業家、山口吉郎兵衛という人物の別荘だったらしい。令和になってから公園として整備して一般に公開、同時に同じ敷地に「ふふ奈良」が完成した。
●10時半にチェックアウト。タクシーを頼まず、雨の中を歩いて、まず興福寺の国宝館へ。久しぶりに大好きな阿修羅像や龍燈鬼に対面した。その後、東大寺へ。これも久しぶりに大仏さまを仰ぎ見た。コロナ禍のせいか、土曜日だというのに参拝客が少ない。鹿も手持ち無沙汰だろう。鹿せんべいももらえないし。
●共通券を買ったので、素晴らしい仏像のある、東大寺ミュージアムも久しぶりに見物し、ついでに珈琲休憩をした。
●その後、奈良国立博物館へ。特別展「奈良博三昧」を見物。思いがけず、館内には多くの観客がいた。ここだけは、さすがに土曜日。この特別展は、奈良博の所蔵品だけで仏教美術の歴史を展望する興味深い企画だった。展示を見終えて帰ろうとしたが、大雨になったので、雨宿りを兼ねて、博物館の地下食堂でパスタの昼食。
●今回は、奈良博本館である「なら仏像館」の方には行く気がなかったのだが、吉野にある金峯山寺の金剛力士像が特別展示されているというので見物することにした。東大寺南大門の仁王さまの次に大きな力士像だということで、さすがに壮観だった。部屋の天井にとどきそうな大きさ。
●ここの見物を終えても、まだ午後3時頃だったが、雨模様だったし、今回の奈良見物はこれで終了。JR奈良駅まで戻って帰阪。天王寺ハルカスの地下で夕食の食材を買って帰宅した。駅から家まではタクシー。
●世間の話題は自民党の次期総裁選挙。河野太郎も出馬するようで、賑やかになるだろう。野党の出番はなし。総選挙は、やっぱり自民党が勝ちそうだ。

0905(日)
●午前中、少しは気温が下がったようなので、久しぶりにスロージョギング。お盆にもお参りしなかったので気になっていた、両親が眠る流木墓苑まで走る。我が家の墓は、供花こそなかったがきれいだった。兄が掃除に来たのかもしれない。雑草がすこし生えていたので草抜きをしてから帰った。
●今日はパラリンピックの最終日。朝からマラソンをしていた。こちらは札幌ではなく東京。夜の閉会式は見なかった。

0906(月)
●昨夜は生中継で見なかった、パラリンピック閉会式の模様をYouTubeで見る。日本のパフォーマンスは悪くなかったが、次回開催国フランスの見事なパフォーマンスを見てしまうと、素人とプロのごとき違いを痛感。まあ、コンセプトが違うから仕方がないとも言えるが。

0907(火)
●色川大吉さんがなくなった。なんと、96歳にもなっていたそうだ。「明治精神史」など、何冊も素晴らしい本を残した。ジャン・ポール・ベルモンドも亡くなったという。こちらは88歳。やっぱり「勝手にしやがれ」が記憶に残る。考えてみると、最近はフランス映画をあまり見なくなった。若い頃はあんなによく見たのに。

0909(木)
●津野海太郎「最後の読書」読了。新潮社のウエブマガジン連載中から愛読していた読書エッセーが書籍化されたものの文庫版。共感と発見の連続。私は津野さんより10歳ほど若いが、老人の範疇に入るから、文章のひとつひとつが身にしみた。津野さんは、晶文社の元編集者だが、同時にアングラ劇団の舞台演出家でもあった人。文藝春秋社の半藤さんと似て、編集者をやめから素晴らしい文筆家に変身された。私の本棚には、植草甚一さんの本が今も何冊か並んでいるが、それらの本の背後には仕掛け人として津野さんがいたのだ。津野さんはこの年代には珍しくデジタルにも強い人で、「本とコンピュータ」という雑誌をかつて編集していた。その点にも共感する。津野さんは書いている。老人になると視力も体力も衰えて、読書の量が減り、読むスピードも遅くなる。でも、長年生きてきた経験があるので、本を読んでいると、文章がまるでハイパーテキストになったように、さまざまな連想が生じる。それが老年の読書の楽しみだと。この本を読んでいて、私もまさに同じ体験をした。ハインラインの「夏への扉」のことだ。このSFの古典を、日本で映画化されたことをきっかけに、数十年ぶりに再読して、そのことをnoteに投稿したのだが、その時に、山下達郎の歌う「夏への扉」に言及した。「夏への扉」を数十年ぶりに再読したおかげで、この歌の歌詞に登場する「リッキー・ティッキー・タビー」という呪文のような言葉が、小説の主人公の女の子の愛称だったことが、今更ながら、わかったと書いたのだ。その話はそれで終わったと思った。ところが、「最後の読書」の中に、キプリング「リッキー・ティッキー・タビー」という書名が登場したんですね。これは何だ、というわけで、さっそくネット検索してみた。こんな時のネットは実に便利。結局、「リッキー・ティッキー・タビー」というのは、キプリングの「ジャングルブック」に登場するマングースの名前だということがわかった。ハインラインの小説の主人公の女の子の本名はフレデリカ・ヴァージニア・ジェントリーというのだが、その愛称としてリッキーというのは分かるが、「リッキー・ティッキー・タビー」なんて長い愛称にしたのはなぜかと、その時に疑問をもつべきだったのだ。でも、そのおかげで、キプリングという作家・詩人がイギリス初のノーベル文学賞受賞者で、世界中で愛された、とても偉大な人物であることがわかった。私はキプリングという名前は知っていたが、作品を読んだことがなかったのだ。そんな風に、今回のこの読書は実にいろいろなことを教えてくれたのだが、「女探偵キンジー」や「須賀敦子」が登場するなど、津野さんの読書傾向が私とかなり共通するところがあるという発見も楽しかった。なお、この文庫本の解説はジブリの鈴木さん。ともに編集者出身ということで共感したらしい。解説にも取り上げられている、この二人の対談をNHKで見たのも奇跡的偶然(セレンディピティ?)か、それとも、年期を重ねた老人ならではの連想を呼び込む力か。

0911(土)
●今日は、現代史を変えた、ニューヨークのあの9.11から20年目の記念日。もう20年も経ったのか。あの時から、アメリカはずっと中東で戦い続けていたが、やっとアフガニスタンから撤退したのはつい先日のこと。
●amazon primeで「ストーリー・オブ・マイ・ライフ 私の若草物語」を見た。特に若い女性たちにとっては心に響く物語だろう。年寄りの男である私にとっても素晴らしい映画だった。アメリカは南北戦争の時代、日本では幕末から明治の頃に書かれた原作は読んでいないが、たぶん、現代風にアレンジしてあるのだと思う。かつて、エリザベス・テーラーやジューン・アリソンが出演した映画があったが、私はそれも見ていないので、これが初めての若草物語体験になった。映画の主役は作家志望の次女だが、「ハリー・ポッター」のあの女の子が長女を演じている。その成長ぶりにも驚く。「若草物語」は四姉妹の物語だが、四姉妹と言えば、日本の近代文学中、私が最も愛する谷崎潤一郎の「細雪」も四姉妹の物語だった。谷崎が「若草物語」の影響を受けたのかどうかは知らないが、読んだとしたら、英語のよく出来た谷崎のことだから、きっと原文で読んだんでしょうね。
     
0913(月)     
●午後、昨日書いておいた、『「世界の名著」を読むアラン編』をnoteに投稿した。
●藤井聡太くんが、史上最年少の10代で3冠になった。王位・棋聖・そして、今回の叡王。竜王の挑戦者にもなっているので、もうすぐ4冠になるかもしれない。大変なことだ。まさに天才。
●ワクチン2回接種が全人口の半分を超えたそうだが、緊急事態宣言は延長。
                                   0915(水)
●noteに時々投稿している『「世界の名著」を読む』でアランを久しぶりに再読して、いままで読まなかった「幸福論」を読んでみたくなった。さすがに名著。「自分のことを考えるな。遠くを見よ。」「悲観主義は気分に属し、楽観主義は意志に属する。」「あらゆる幸福は、意志と自制とでできている。」まさに賢者の言のオンパレードだ。人は、意識して上機嫌に生きなければならない。それが幸福への道だ。いや、それこそが幸福だとつくづく思う。

0916(木)
●amazon primeで日本映画「新聞記者」を見た。評判がよくて数々の映画賞も受けたし、決してつまらない映画ではないが、韓国映画なら、もっとエンタメとしても面白い映画にしたと思う。主演女優に、コミカルな演技も出来るシム・ウンギョンをせっかく迎えたのに。もっとも韓国から彼女を呼んだのは、日本の女優でこの役を引き受ける人がいなかったからという説がある。そうだとしたら、日本の映画界は実に情けない。
     
0917(金)
●台風が接近している中、夕方、かつて定年まで勤めていた会社の年下の同僚だったM君の弔問に出かけた。通夜は夜7時から、葬儀は明日だが、台風のこともあるし、式に出ると知った顔に何人も会って挨拶が面倒なので、通夜の前に弔問だけすることにした。M君はまだ還暦前だった。肝臓ガンだったらしい。気立てのいい大男で健康そのもに見えたから、この早世は意外だったが、ガンなら仕方がない。会場に行くと、会社の連中や旧知のOB連中数人と会って、棺桶の中の故人に手を合わせた後、彼らと少し話をした。あまり変わっていませんねというのが彼らの挨拶だった。彼らもあまり変わっていない。たぶん、会うのは10年ぶり以上のはずだが。いずれにしても、人生は何があるかわからない。毎日を後悔のないように送ることというのが今日の平凡な感想。なお、会社ではグループ企業の職域接種が行われて、社員全員がワクチンを接種したそうだ。
●最近のテレビは自民党の総裁選報道一色だが、今日が告示日。野田聖子が土壇場で参加して、河野氏の第一回投票での過半数獲得が困難になり、決戦投票での岸田氏の逆転勝利かという憶測が強まっている。私自身は、いずれ河野総理を見てみたいが、今回は、野党にも少しは勝たせたいので、岸田総理でいいと思う。高市早苗だけはダメ。女性だからではなく、彼女が安倍後継を宣言しているから。排外主義の右側の人たちを喜ばせてはいけない。

0918(土)
●緊急事態宣言下、いろいろと賛否があるなか、岸和田だんじり祭りが始まった。明日まで。参加者はマスクをしているし、無観客を目指すと言っているが、祭りの後に感染者が増えたら誰が責任をとるんだろう。五輪をやったんだから、だんじり祭りのどこが悪いというなら、せめて、前もって参加者全員のワクチン接種をしておくべきだった。

0921(火)
●コロナ感染者が急激に減っているのだが、誰もその理由を的確に説明できない。いずれにしても、緊急事態宣言は月末で解除されるだろう。患者数が減少している今こそ、次の波にそなえた医療体制の拡充が必要だと言うのは簡単だが、実際には何をどうすればいいのか、もし私が厚労省の担当者だったら悩むだろう。本当は、大規模な公立病院を増やすべきなのだが、それには時間も金もかかりすぎる。
●松岡正剛 千夜千冊エディション「仏教の源流」読了。まさに森羅万象に通ずる、知の巨人、松岡正剛の出発点が仏教だったことを痛感する力の入った巻だった。しかも、仏教を扱った巻はこれで終わりではないようだ。ほんとうに圧倒される。特に嬉しかったのは、「バガヴァッド・ギーター」を扱った章。なんと、「マハーバーラタ」のかなり詳細なあらすじまで紹介してくれていた。たぶん、生涯読まないまま終わるだろうインドの古典の概要だけでもこれで知れたのはありがたい。もうひとつ驚いたのは、新羅の花郎の話が出てきたこと。花郎集団は弥勒信仰の集団でもあったという話。弥勒信仰は後に阿弥陀信仰に飲み込まれてしまったが、中国仏教においては、かつては弥勒信仰が最も多くの信者を集めたらしい。NHK衛星で放送中の「花郎」は、最初は女子供向け(というのは差別的表現かな)のチャラチャラしたドラマだったが、最近はいかにも韓国歴史ドラマらしくなっていて、日曜日の夜は「青天を衝け」と並んで、楽しみに見ている。

0923(木)
●午後に溜まったテレビ番組の録画を見る。NHKが放送した、中国共産党100周年のドキュメンタリーが面白かった。都市部と農村部の格差。農村部内部で、党の支援があるかないかによる格差。そんな中で奮闘する地方の党員。14億人もいる中国を統治するのは大変だなと改めて感じる。今、岡本隆司さんの中国近代史の本を読んでいるから余計にそう感じる。清朝の乾隆帝の時代は「盛世」だったが、豊かさを実感したのは富裕層だけで、一般民衆は人口爆発でかえって貧しくなったという記述には考えさせられた。
●今日が、秋分の日の祝日であることを忘れていた。退職老人にはカレンダーがいらない。

0924(金)
●今月は長寿番組の終了が目立つという新聞報道があったが、今夜は、「ぴったんこカンカン」最終放送日。私は、テレビのバラエティ番組はほとんど見ないのだが、この番組は、安住アナウンサーの人柄と話術の魅力もあって、よく見ていた。米倉涼子は出たのに、吉田羊は出なかったのは不公平だと思ったら、なぜか見なかった、先週の放送分に出ていたんですね。男性最多番組登場の香川照之と次点の大泉洋との対決は、かなりカットされていて、期待外れだったが、大泉洋の福山雅治伝説話がもう聞けないのは淋しい限り。安住アナと香川照之は、10月から始まる新しい朝の番組の司会をするそうだ。朝っぱらから見る顔ではないような気がする。

0925(土)
●午後、amazon primeで日本映画「天地明察」を見る。まだ結婚する前の、岡田准一と宮崎あおいの共演。この原作は読んでいるのだが、内容は忘れていた。水戸光圀がこんなに重要な役だったかな。
●夜の「ブラタモリ」は淡路島編。島を縦断するようで、今回は前半。どうして淡路島が、神話上、日本列島最初の島になったのかという話。軍事拠点、食料基地、製鉄基地としての重要性等。断層の話や島の形成の話はいつもながら面白かった。淡路島は両親の出身地なので、興味がある。
●映画版「鬼滅の刃 無限列車編」が早くもテレビで放送。録画しておいた。日を改めてじっくり見るつもり。

0926(日)
●大相撲、今場所は白鵬がコロナの影響で休場していることもあって、新横綱照ノ富士の独走かと思ったが、2敗したので、千秋楽でやっと優勝が決まった。大関陣は平幕と変わらない実力しかないので、来場所も白鵬がでないと、またつまらないことになる。
     
0927(月)     
●昨日、白鵬がいない場所はつまらないと書いたばかりなのに、今日、白鵬が引退を決意したというニュースが流れた。でも、それを上回るメディアの大騒ぎが、小室圭さん帰国をめぐる報道合戦。ニューヨークを飛び立つ時から成田到着まで生中継という愚。コロナが治まりつつあり、ここぞとばかりのメディアのバカさ加減丸出し。この問題に関しては、女性週刊誌をはじめとする悪意に満ちた報道の数々は、まさに犯罪的だと思う。これは、偉大な数々の記録を残した大横綱である白鵬への、ある種のバッシング報道とも共通する。

0928(火)
●コロナ感染者は全国的に急激に減っている。理由はわからないが、ワクチンの効果があることは確かだろう。その結果、今月末で、すべての緊急事態宣言、蔓延防止措置が解除されることになった。来るべき第6波にそなえて、医療体制の拡充を急ぐ必要があるが、われわれ庶民は、細心の注意をしながらも、大いに秋を楽しんで、経済を回すことを考えることが肝心。さあ、旅行と買い物だ。とりあえず、来月は横浜に行く予定が決まっている。

0929(水)
●午後、粗大ゴミを車で清掃工場に搬入。この2週間ほど、玄関に粗大ゴミを置いてあったのが、実にすっきりした。
●自民党総裁選挙。事前の予想では、全国の党員を加えた第一回の投票で河野氏がトップに立ち、2位の岸田氏との決選投票で岸田氏の逆転勝利ということだったが、驚いたことに、第一回投票で、岸田氏がトップになった。しかも、さらに驚いたのは、議員票の数で、河野氏は高市氏にも敗れて3位だった。どうやら、河野氏は自民党内部でまるで人気がないようだ。原発政策のせいだと言う人が多いが、私は男の嫉妬だと思う。人気者の小泉氏と組んだのも悪かった。次の総選挙では、河野氏を旗印にすれば圧勝間違いないと思われるのに、それでも河野氏を選ばなかったのは、岸田氏でも選挙に勝てると多くの議員が踏んだからだろうか。野党が弱すぎるから。総選挙が楽しみ。
●「ゴルゴ13」を50年以上描いてきた、さいとう・たかをさんの死去が発表された。84歳。最近はご無沙汰だったが、かつては愛読していて、劇画で世界情勢の勉強をした。ご冥福を祈る。


      


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