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映画ドラえもん感想文

こんばんは、紫苑つかさです。
今回は「映画ドラえもん のび太の恐竜2006」と「映画ドラえもん のび太のワンニャン時空伝」についての感想文ということで記事を書くことにしました。フォロワーが毎年開催しているアドベントカレンダー企画への参加です。どうぞよろしくお願いいたします。

1、「映画ドラえもん」シリーズを観始めたきっかけ

私がドラえもん映画を観るようになったきっかけは2つある。1つ目は、「映画ドラえもん のび太の恐竜2006」の主題歌である「ボクノート」のカラオケ映像を見たことだ。私は以前からスキマスイッチの大ファンである。「ボクノート」が映画の主題歌であることは知っていたし、曲だけ聴いてもとても良い曲であるため昔から聴いていた。カラオケに行った際、「ボクノート」を歌うようになったのが2、3年前。何の気なしにアニメ映像で見ていると、存在しない映画への思い出が浮かび上がり、号泣しすぎて歌えなくなってしまった。下画像が当時のカラオケの評価だ。

泣きすぎてビブラートがすごかったらしい

この時から、「映画ドラえもん のび太の恐竜2006」はいつか観たいなと思っていた。
2つ目は先日語ったガンパレについての記事にも出てきた、稲葉百万鉄氏とがみ氏ら西美濃八十八人衆が「ドラえもんのどら焼き屋さん物語」の実況を始めたことだ。彼らはドラえもんのことが大好きでありながら、長い実況人生の中でドラえもんのゲームを実況したことがほぼ無かった。のび太のバイオハザードは実況していたが、ファンメイドのためのちに権利の問題で削除されている。2人のどら焼き屋さん実況の中で、多数のドラえもんの知識だけでなく、藤子・F・不二雄先生の作品への知識に溢れていた。作中に出てくるキャラクターがどの映画に出てくるキャラなのかも語ってくれるため、非常に興味が湧いていた。ドラえもんが好きな方、ドラえもんに限らず藤子・F・不二雄先生の作品が好きな方や興味のある方はぜひ見ていただきたい。(ダイレクトマーケティングです。)

2、感想文

以上がきっかけで、同時視聴配信で「映画ドラえもん」シリーズを観ることにした。1作品ずつ簡単に感想などをまとめていく。

①映画ドラえもん のび太の恐竜2006

こちらの映画はシリーズ第1作「映画ドラえもん のび太の恐竜」のリメイクであり、主要キャストや作画が大きく変更して初の作品である。
あらすじは以下の通り。

スネ夫に恐竜の化石を自慢されたのび太は、自力で化石を発掘するため近所の崖へ。すると偶然にも恐竜の卵の化石らしきものを掘り当てた。タイムふろしきを使って孵化した首長竜の子供にピー助と名づけたのび太だが、ピー助はすぐに大きく成長してしまい…?

U-NEXTより

のび太はジャイアンとスネ夫に馬鹿にされ仲間外れにされたとしても、自信なんてないくせに強がって言い返す強さを持っている。のび太が恐竜の化石を見つけに行った理由がそれだった。ドラえもんに協力されずとも一人で頑張ることができる。そんな素晴らしい人間なのだ。のび太が化石を温めている間ののび助のセリフもたまらない。のび太のしていることを否定せず、自分にもそういう時期があったと寄り添い、お母さんに心配させないようになと優しく諭す。まさに理想のお父さん像ではないか。泣いた。ドラえもんにもあたたかい目で見守られているし、お父さんにもお母さんにも愛されて育っているんだなと改めて感じた。

ア″ピ″ー″助″可″愛″い″
生まれる瞬間の朝顔の開花や朝焼けの描写、朝日が差し込む光の美しさ。すごすぎる……。
ピー助の生態もわからない中、のび太はお風呂に泳がせたりミミズを餌にしようとしたり模索していた。ピー助に刺身をあげようとするシーンで、のび太は醤油をつけるか一瞬迷った後つけずにピー助に差し出す。のび太の優しさが如実に出ているシーンだと思う。この頃からすでに、ピー助を育てる目的が“大きくなった恐竜をスネ夫たちに自慢すること”ではなくピー助自身への愛おしさになっていると感じた。
ピー助が大きくなりマスコミにも存在がバレてしまい、ピー助を白亜紀に戻すことを決意する。ここで1回目のお別れであり、まだ開始30分程度なのにすでに泣いた。だが物語はまだ始まったばかりである。実際にタイムマシンが到着した場所は、フタバスズキリュウが存在していた日本ではなかった。悪役の黒マスクに襲撃された際、タイムマシンが壊れ北アメリカに着いてしまったのだ。今度はスネ夫とジャイアンとしずかちゃんと共に5人で白亜紀に向かうことになる。到着してスネ夫がジャイアンを砂浜から引っ張り起こす時の、「ジャイあぁん♡」はいつ聞いても笑ってしまうのでぜひ聞いて欲しい。
ここからピー助を連れて日本へ向かうのだが、タイムマシンが壊れていることやどこでもドアが使えないこともあり、タケコプターで日本へ向かう旅に出ることになる。ねっとり黒マスクに襲われながらも恐竜たちと触れ合い、長距離を長時間かけて移動していく。のび太たちはまだ小学生なのに、凄まじく貴重な体験をしている。恐竜と触れ合うこともだが、過酷な状況で仲間たちと協力すること、大切なもののために悪役に立ち向かうこと。のび太たちの優しさと勇気に、思わず涙が止まらなくなってしまった。
日本の海に着いたラストシーンでは、のび太が海を見て立ち尽くしているとピー助がそれに頬を寄せてくる。その静かで切ない雰囲気に、これからの別れを感じられてしまい泣く。フタバスズキリュウの仲間と合流したピー助を見届けた後、のび太は転びながらもピー助と距離を取る。顔を見ると別れが惜しくなってしまうから、わざと冷たくあしらった。最後のび太がタイムマシンに乗り込み飛び上がると、大きな声でピー助の名前を呼んだ。のび太たちは最後は笑顔でさようならをした。

5人が現在へ戻ってきた後、のび太のお母さんに「みんなで何をしてたの?」と訊かれる。5人はあたたかい表情をし、のび太が「ちょっとね」と応え、エンドロールを迎える。のび太が詳細を言わずにそれだけで済ませたのは、お母さんにひみつ道具などのことを言えないからが大きいのだろうが、みんなと経験してきた冒険やピー助との出会いと別れを大切な思い出としてポケットにしまい込んだのではないかと考えた。エンディング曲は私がこの作品を観るきっかけになった「ボクノート」である。聴きながら、カラオケ映像ではこのシーンが使われていたなと思い出し号泣してしまった。私が好きなフレーズは、「足元に投げ捨てたあがいた跡も もがいてる自分も全部僕だから」だ。このフレーズの時に、カラオケ映像ではのび太たちが黒マスクのアジトでティラノサウルスと対峙し、全員でティラノサウルスの気を引いて戦ったシーンが流れたはずだ。仲間思いで勇気を振り絞ってみんなで協力するさまは、大人になった今だからこそ胸を打たれるところがある。エンドロールイラストでは、ピー助と一緒に遊んだボールに「おやすみ、ピー助」を言いながら抱きしめて寝ている。泣く……。

②映画ドラえもん のび太のワンニャン時空伝

こちらの映画は2004年に公開されたシリーズ第25作目。旧主要キャストの出演は本作が最後である。
あらすじは以下の通り。

ある日溺れていた子犬を助け、ドラえもんのひみつ道具を使って家でこっそり飼い始めたのび太。子犬にイチと名づけ育てていたのび太は、イチや野良犬・猫が自由に暮らせるよう3億年前の世界に犬猫の国を作る。しかし千年後のその国に滅亡の危機が迫り…⁉︎

U-NEXTより

物語は謎の老犬がタイムマシンのようなものに乗り、赤ちゃん犬になってどこかに投げ出されるところから始まる。現代に場面が切り替わり、のび太はジャイアンとスネ夫と野球をしている。のび太がエラーしたボールを探しに川に入ると、子犬がボールを咥えて持ってきた。すると子犬が足を滑らせ川の流れに飲まれ、のび太がそれを助けると子犬が家まで着いてきてしまう。「ワン」と鳴くから「イチ」にしようというセリフは、ドラえもんのことをよく知らない私でも聞いたことがあった。この作品は捨て猫や捨て犬の増加を問題視しており、山奥に出現する隙間無く走るブルドーザーくんによる山の開発など現代の問題点がテーマなのかもしれない。
山奥でも橋の下でも家でもお世話できなくなってしまったのび太たちは、捨てるような人間も恐竜すらもいない3億年前の世界に捨て犬捨て猫たちを連れて行くことにする。そこでのび太はイチに進化退化光線銃を使い知能を人間並みにし、無料フード製造機を使いこなせるようにし、「きっと明日来るからね」と約束してその世界を後にする。イチはのび太が落としていったけん玉の玉を追いかけて行き、振り返るとのび太たちの姿は無かった。

のび太たちは翌日イチたちの元に行こうとするが、時空のねじれに巻き込まれ、イチと別れた時間から1000年後に到着してしまう。そこには犬と猫の街ができており、お昼ごはんを食べに入った山猫軒ではこの映画の主題歌「YUME日和」を歌うシャミー(cvかないみか)という猫がいた。私はこの歌が昔から好きで、ドラえもんの曲だとは知っていたがまさかこの映画の主題歌だとは知らなかった。ワンニャン時空伝を観ることになったのも、リスナーの方に「YUME日和」が主題歌だと教えていただいたからだ。
のび太たちと現地で出会った「ハチ」たちは、いなくなったハチたちの親を探すと同時にネコジャーランドの秘密を暴こうと、ネコジャーランドに潜入することになる。隕石の衝突による衝撃で地震が起こり、あたりは騒然となる。それまで別行動していたハチたちと合流したのび太たちは、地下を掘り進みついにネコジャーランドの地下にあった研究施設に到着した。そこでは巨大なタイムマシンが造られていた。タイムマシンに乗り未来へ行き、人類をペットにする。この作品の悪役ネコジャラは、祖先であるズブが自分を捨てて酷い扱いをした人間たちへの苦い思いを受け継ぎ、復讐しようと計画を立てたのだ。
ドラえもんやのび太たちの筋力で、タイムマシンは水没する。水に飲まれてしまったハチはそこで思い出した。「イチ」の回想シーンが流れたと思えば「ハチ」がのび太との約束を思い出した。ずっと「明日また必ず来るから」と言われ待ち続けていたこと。国を作りタイムマシンを作りイチの方から会いにいったこと。ここで冒頭の老犬がタイムマシンに乗り、何らかの事故に遭い、子犬になってしまったシーンが回収される。あれはイチだった。事故で1000年後に着いてしまい、ハチとして暮らし始めたのだ。そして隕石が降り注ぐ中、のび太とハチはけん玉を使って、今度こそネコジャラを仕留め、国民や仲間たちのいる脱出船の元へ急ぐ。そしてイチとのび太はここで最後のお別れをした。
最後に、エンディングである「YUME日和」の話をする。「YUME日和」は子供向けのメロディや歌詞の作りだと感じていた。MVも島谷ひとみさんが園児たちに囲まれ歌うものであるし、やさしくあたたかい言葉ばかりだからだ。その中でも特に好きな歌詞が、『「大丈夫きっと…」羽になるココロ』だ。理由はのび太から捨てられて不安になっているイチへ優しく声かけをしているように思えるからである。イチはきっと犬の時期も犬人間になった時も、のび太のそばにいると安心したのだろうなと思う。そしてなんといっても「明日またしあわせであるように…」ものび太とイチ双方の願いだと思った。お互い離れ離れになっても、お互いが相手を直接幸せにすることはないのだとしても、幸せ“になる”ではなく幸せ“である”ことを願うんだ……と書きながら泣いてしまった。

3、まとめ

私は幼少期にしかドラえもんや藤子・F・不二雄先生の作品は観たことがなかった。「子供向け作品なんでしょ」とたかをくくっていたのかもしれない。だが実際は違っていて、大人でも感動し楽しめるものだとわかった。西美濃八十八人衆のお二人があそこまで熱中できるほど、毎年新作映画が公開されるほど、ドラえもんがどれだけ素晴らしい作品なのかがこの年になってようやく理解できた。大人にこそ観て欲しいと個人的には思う。のび太たちの勇気と優しさに心を打たれ、「明日からも頑張ろう」と考えさせられる映画体験になった。


ここからは宣伝で、2024年12月28日土曜日に、「映画ドラえもん のび太のドラビアンナイト」の同時視聴配信をする予定だ。泣きポイントで号泣する感受性の豊かな私紫苑つかさと、ぜひ一緒に楽しんで視聴いただけると非常に嬉しく思う。

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