フィリピン現地採用の光と闇④(スキルアップなど)

①~③までは暗黒面を書いたが、今回は良い面を書く。

経験を積める

現地採用の良い点は、やはり日本で働いていたらできない貴重な経験を積める場合も多いということだろう。

日系企業に現地採用として就職すると、駐在員よりは当然格下とはいえ、フィリピン人社員の上に立って働くことになる。いきなり数人のマネジメントを担当することもあり得るだろう。若いうちにそういった経験を積めれば、帰国して転職する際などに役立つ。海外勤務の経験自体も転職市場ではプラスに働くことが多いと思う。

また日本で総合職として就職するには難しい有名企業で働くことも現地採用では容易だ。どこでも面接は大体1~2回程度で採用してくれる。このネームバリューを使って履歴書を華やかにすることもできる。

以上のようなメリットは、いずれ帰国することや、もっと待遇の良いフィリピン内の欧米企業に転職することを前提としている。いくら現地採用としてスキルアップしても、現地採用でいる限り給与のベース額が大体決まっているから。


働く国を選べる

当たり前だが、一番のメリットは働く場所を選べることだ。これがわざわざ日本より給与水準の低い現地採用として働く最大の理由である。

わざわざ現地採用としてくるからには、日本での生活に何かしらの面で不満を感じているからだと思う。現地採用として働いて、こんなはずではなかった、とならなければ結果オーライ。

駐在員との格差による不満は、現地採用の低待遇に納得してやってきた人でも避けられないだろう。傍から見れば「自分でその道を選んだから文句を言うな」となるのもわからなくはない。
しかし、他の外国企業を見ると、駐在員と現地採用にここまでの待遇差を設けている例はあまりない。この一因は、日本企業の場合、基本給は少なく、福利厚生を手厚くしており、この福利厚生の部分が大きな格差につながっているのだと思う。(住居、子供の教育費、配偶者の手当、運転手・家政婦などなど)。
なのでまあ、現地採用が不満を言うのも全く的外れではないのだ。

とはいえ、やはりそれでも現地採用としてとどまっているのはそれが好きだから。筆者もなんだかんだ言いつつ、ようやくフィリピンで理想的(というと少し物足りなさも感じるが)なワークライフバランスを手に入れられたかしらという感じなので。その中で少しでも待遇や居心地をよりよくしていこうと思っているのである。

以上、良い面についてももっと書けることがあると思ったが、今回で出し切った感じです。とりあえず「光と闇」シリーズはいったん終わります。

今後現地採用として働くことを考えている人の役に立てばうれしいです。事情は東南アジアでもどこでも大した差はないと思う。ヨーロッパでの就活の経験もあるので機会があれば書くかもしれない。

何か質問等あれば遠慮なくコメントしてください。今後はXのアカウントも作って連携する予定です。フィリピンに来てからずっとフィリピン株で遊んでいるので株式市場情報も配信していこうと思います。

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